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とあるダンジョンの探索記  作者: アイネコ
第一章、始まりのダンジョン
53/206

真相、その1

ぎりぎり間に合いました。

誤字脱字があるやも知れませんが、よろしくお願いします。



 仁は6階探索の為に、色々と準備をしていた。


 まず、5階に造った各拠点を整理する事にした。


 仁達が使わなくなる施設を潰し、改めて大型の倉庫を造った。

 物資を管理し易いように、拠点を改築したのである。


 食糧と保存食や飲み物、衣類や消耗品、道具や武具という具合に、オーク達でも分かり易く配置場所を決めた。


 名称も第1から6までの拠点に改めたのであった。

 因みに、第1がウルフの家族とオーク達の職場、第2がゴブリン達が住み、4階の物資集積所、第3がオーク達が住み、4~5階の流通と物資の管理場所、第4がオークの子供達が集まり中央拠点となり、第5は現在オーク達を集め、5階南東部の素材回収を計画中である。


 そして、第6はホブゴブリンの集落に造った。


 最初、滅んだオークの集落跡地にしようかと思ったが、ホブゴブリン達のことを考え、彼等の仕事場にしようと思い、拠点は彼等の集落に造ることとなった。


 第6は、6階への階段が近いうえに、南東部の芋虫(ジェネラル)が居る集落に続く通路があり、無関係の集落なので、防衛の為にも拠点が必要だとホブゴブリンの長に交渉して、造ることとなった拠点でもある。


 第5と第6で挟み、彼等を孤立させ、可能であれば採取をして行こうと計画中なのである。


 こうして、仁達は各拠点で集めた素材を第3へと集め、配給する物資を各拠点へと送るシステムに換えたのであった。


 ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇



 仁達は各拠点の構築を終え、第4拠点に居た。


 「大体終わったな」

 「「はい」」

 「汗もかいたし、風呂に入りたいな……」

 「では、第1に行きますか?」

 「それも良いのですが、ここに造ろうかと」

 「なるほど、ここの風呂は小さい故、改装が必要ですな」

 「かなり人数も多いし、建て替えようかと思ってな」

 「お風呂場をですか?」

 「いえ、ちゃんと壁のある建物にしようかと」

 「それはまた、なにかあるので?」

 「今までのだと、お湯を用意するのが大変で、俺が居ないと水風呂だからな、今度のはボイラーを造り、オーク達でも湯に入れるようにする」

 「ボイラーとは何ですの?」

 「そうですね。一言でいうと湯を沸かす装置ですかね。私の居た世界では、科学や機械技術が発達してまして、湯を沸かしその熱と蒸気で色々とする事が出来るのです。ボイラーとは、その心臓部となる機械のことです」

 「なるほど、そのボイラーとやらで、風呂の湯を沸かすのですな」

 「うん、まあ俺のはボイラーモドキだな」

 「「はい?」」

 「まあ、出来てからのお楽しみだ」

 こうして、仁は第4の風呂場を建て替えに向かった。


 ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇


 仁は第4に造った風呂を分解し、土魔法で基礎部分を造った。

 今回は、規模も大きいので、排水溝も合わせて造っていった。


 大体の構造としては、脱衣場と洗い場、浴槽とボイラーを設置する場所である。


 それぞれを土壁で囲い、入り口や脱衣場は木材を加工して張り付け、洗い場と浴槽部分に、タイルを貼り付けて防水効果を付け足した。

 洗い場と浴槽の排水溝を少しづつ傾斜をつけ、外へと排出されるように設置し、排水を貯める貯水池を造った。

 そして、その貯水池に手動のポンプを取り付け配管を風呂場へと引いていく。


 風呂場の壁に貯水槽を造り、内側に銅板を貼り付け、仁は加熱の魔法陣を描いたのである。

 後は貯水槽にも手動のポンプを取り付け、浴槽へと配管して、作業は終わった。


 「大体はこんな感じかな、後は水だ」

 「え?ボイラーとやらは?」

 「そこに造りましたよ」

 「「はい?」」

 「まあ、見てて下さい」

 仁は貯水池に向かい、池に向かって特大の水玉を生成した。


 ザバーン!と一発で満水となり、ガシャコン、ガシャコンと手動ポンプを仁は動かし、水を貯水槽へと送った。


 ジャバジャバと貯水槽に水が貯まり、仁は頃合をみてポンプから離れ、貯水槽へと向かった。


 「んーと、ここら辺だったかな?」と仁は貯水槽の壁に手を当て、魔力を放った。


 すると貯水槽の上部より湯気が立ち上り始めたのである。


 「え?どういう事です?」

 「うん、成功だな。この貯水槽の内側に加熱の魔法陣を描いたんです」

 「はい!?ま、魔法陣ですって!?仁さま、お身体は無事なのですか!?」

 「え?何ともないですよ?どうかしましたか?」

 「「はい?」」

 「あ、あの……、本当に無事なのですか?」

 「ええ、無事ですよ。動いていたので分かると思いますが、何かあるのですか?」

 「いえ、無事でしたら良いのです……」


 「ふむ、では説明をしますね。先程もボイラーの説明をしましたが、この貯水槽の内側は銅板を貼って、その銅板に加熱の魔法陣を40度で湯が沸くように描きました。ここに水を満たすと、魔力が尽きるまで40度のお湯が沸くというボイラーモドキという…………」

 アリアとリッチはポカーンと口を開けて、動かなかった。


 「あれ?……、如何しました?」

 仁はアリアの目の前で手のひらをかざし、振ってみた。


 「「えっーー!?」」

 アリアとリッチが再起動した。


 「使えるんですか!?」

 「え?ええ、使えますよ。如何しましたか?」

 「MPは大丈夫なのですか?」

 「MP?えっと、1,000程使ってますね……」

 「1,000……?」

 「ええ、1012減ってます」

 「…………、使えるんですよね?」

 「はい……、使えましたね。どういう事です?」


 仁は【原初の炎】を描いた時のあらましを聞き、青ざめたのであった。



 ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆



 「俺、ヤバいの創ってたのか……」

 「そうですね。ヤバかったですね」

 「創造神様が天界より授かったものを創ったのですか……」

 「ええ、現在【原初の炎】は神界にて厳重に保管されているそうです」

 「……、すみません、そんなモノを使おうとしていたんですね」

 「それですが、今回の【原初の炎】の再出現によって、神々も喜んでいるとのことなので、問題は特に起きてないそうです」

 「え?どうしてです?普通は問題になりますよね。処罰とかは無いのですか?」


 「これは余り話せないことなので内密に願いますが、仁さまが知らずにまた再現されそうなので伝えて置きます。創造神様が現在行方不明なのです。そして、既に40億年以上経ってしまい、事実上の天界への帰還と云われています。その創造神様がもたらした【原初の炎】がまた出現為れたことは、創造神様の再臨もあるのではと、神々は大変お喜びのようなのです。仁さまがその創造神様と何らかの関わりがあるとされ、魔法陣の研究が再開されたそうです。私も今報され、少し混乱してますが、神々は仁さまの動向に、期待為れているそうです」


 「ふぇ!?な、なんで!?」

 「まあ、恐らくですが、面白がって居られるのかと思います」

 「え?どういう事ですか?」


 「創造神様の再臨が起きるなら、それは破壊神の出現を()()します。そしてそれは、この世の終わり、()()も含まれています。ですから、余り宜しくはない事ですが、神々はとても退屈で、刺激的な事を求めていらっしゃる方々が多いのです。仁さまが魔神と闘い、どうなるのか大変興味を持って見ております。要するに娯楽として、楽しんでいらっしゃるというのが()()と念われます」


 「な、なんだと……、最悪だな」

 「ええ、多分ですが今の会話も見て居られるかと」

 「にゃに!?ま、マジか!?」

 「ええ、その反応も含め愉しまれていらっしゃるのです」


 「…………、怖ぇ、俺にはプライバシーは無かったのか……」

 「はい、父様はその為に私を送ったのでしょうね」

 「はい?…………、くっ、マジかぁ、ん?でもなんで俺を見てるんだ?」


 「それは仁さまが魔神に勝利し、神格を得て神界へ至る事を、待ち侘びていらっしゃるからです」

 「え?断ったはずだが……」

 「……、私が居る以上、既に確定事項ですが」

 「……、え?どういう事です?」

 「名も無き神さまからお聞きかと思いますが、神界の命とは、神格を得る試練の事なのです、ご理解頂いていなかったのですか?」


 「まさか、断ったからですかね?」

 「やはり、報されていないのですね。断ることは不可能です。しかも、断れるからこその試練なのです」


 「……ん?分からないのですが」

 「神へと至るには、偉業を成せる魂を持っている事が第一条件で、神の試練を受けるには、第二の条件として、断る事が必要なのです。でなければ、神界は無法者の集まる場所へとなってしまいますからね」


 「な、なんだと……」

 「名も無き神さまは、仁さまが神へとなる事を、余りよしとはしないお方です。名も無き神という名も、彼の想いから来てるのでしょう」


 「だからあんなに親身なって、説明をして下さったのですか……」

 「でしょうね。でなければ、1万年の猶予もなく、この世界へと送り込まれていたでしょう」


 衝撃の事実であった。


 仁は心の中で叫ぶ(何故だー!どうしてこうなった!?)

 だが、全ては神の掌のうえの出来事である。

 仁にはプライバシーも、拒否権すらも無いのであった。


 「ぐぬぬ、解せぬ」

 仁の発せた言葉は、神々にしか届かなかった。



 ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆


 「はぁ、やっぱり風呂は良いよな」

 「そうですな、覗きが居なければ、最高ですな」

 「やめろ!それを言えば負けだぞ」

 「そうでしたな、失礼しました」

 「お湯加減はどうですか?」

 「入って来るなよ」

 「……、私も入りたいのですが?」

 「いいから、来るなよ」

 「え?良いのですか?」

 「違う!入って、く・る・な・だ」

 「……、チラッ」

 「覗くな!……まったく、唯でさえ覗きが居るのに、やめてくれ」

 「主は、愛されて居ますな」

 「判ってはいるが、心が安まらんよ……」

 「お察ししますが、アリア様がちと可哀想ですな」

 「分かった、後で埋め合わせはしよう」

 「え!本当ですか!?」

 「だ・か・ら、入って来るな!」

 「はい……、失礼しました。チラッ」

 「こっち、見んな!まったく」

 ハッハッハッとリッチが笑い、何時もの如く、仁のツッコミがアリアに向かい、少しだけ場が和むのであった。

 仁は心の中で呟く。

 (俺がボケれないじゃないか……)



 ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇



 翌日、仁達は6階へと向かうために、ホブゴブリンの長の元へと訪れていた。


 「ん?連れていけって、6階にか?」

 「ゼヒ、おネガいします」

 「どういう事だ?事情でもあるのか?」

 「はい、ムカシ、スんでイました。デキれば、カエりたいのです」

 「そうか、なら戦える者なら構わないぞ、出来る限り無事で帰そう」

 「おお!アリガトうゴザいます。ではサッソク、ツれてマイります」

 「ああ、待ってるよ」


 こうして、ホブゴブリン達の戦士3名が仁達と同行する事になった。


 「そういえば、ウルフはどうするか、この先に行くと危険なんだが、オッグ聞いてみてくれ」

 「ワカりまシタ」

 オッグはウルフに話し掛け、ジッと見詰め頷いた。

 「アルジ、ウルフはいくトいっテイル」

 「そうか、覚悟はあるんだな。分かった連れて行こう。よろしくな、ウルフ……、うん、いい加減、ウルフも仲間だし名前を付けようか」

 仁はオッグとウルフを眺め、ふと閃いた。

 「ジェイコブ……、いやジェットだな、ウルフらしく最速だしな、ジェットにしよう」

 すると、ウルフは気に入ってくれたらしく、ひと吠えした。

 次の瞬間、ウルフの色が変わりだし、白銀へと変化した。


 ジェット【従属】Lv32

 シルバーウルフ

 主人.田中 仁

 HP.512/512

 MP.144/144

 STR.160

 VIT.128

 DEX.160

 AGI.192

 INT.96

 MND.96

 LUK.64

 スキル

 通常.EX遠吠えLv1

 疾走LvMAX.隠密Lv6.索敵Lv7.統率Lv6

 戦闘.突撃.引き裂き.足止め.牙LvMAX.爪LvMAX

 備考.ジェットの名を授かり、新たな主人を得たオオカミの長。


 仁は目を見開き、ジェットのステータスを確認した。


 「マジか、ウルフ、いやジェット、お前それで良いのか?」

 ジェットは、首を傾げワフ?とないた。

 「あ、そうか、主人が俺になっているが、それでいいのか?」

 ワフッ!と吠え、仁に頭をすり寄せ、仁を待つ。

 仁はオッグを見たが、オッグは肯いていた。


 「そうか、良いのか……」

 「「おめでとうございます」」

 「「「オメデトウ」」」

 パチパチと拍手され、ジェットは仁に撫でられ喜んだのだった。


 仁は嬉しかったが、疑問もあった。(EXって、なんぞ?)


 こうして、一行は6階へと向かって行くのだった。




次回は6階攻略開始ですが、今年の予定は、12/22(土)までとなります。

書き溜めるか投稿するか、今の処決めていません。

投稿のお知らせはしますので、今は未定とさせて頂きます。



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