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とあるダンジョンの探索記  作者: アイネコ
第一章、始まりのダンジョン
49/206

閑話.とある日常.その1

日常回です、読み飛ばしokです。

ちょっとしたエ◯ネタが含まれています。

※苦手、不快でしたらすみません。



 仁は2番目のオーク集落に居た。


 「仁さま、本日は如何しましょう?」

 「はあ……、アリアさま、なんのご冗談ですか?」

 「はい?なんの事でしょう?」

 「……、なんですか、その猫被りは?」

 「すみません、私は生まれ変わりましたので、ちょっと……」

 「はい?どういう事ですか?」


 アリアは、佇まいを直し

 「(わたくし)、仁さまを誤解しておりました。お父様に云われた、仁さまと()()()()と思っておりました」

 「ええ、私もゼノス様にそう云われ、お断りしました」

 「えっ!?…………」

 アリアは、驚愕し目眩をおこした。


 「そ、そんな……」

 「ん?どうしたのですか?」

 アリアは、クワッと、目を見開き仁に縋った。

 「わたしの何がいけないのです?直しますから、お考え直しを……」

 「え?ちょっ、ち、近いです。ど、どういう事ですか?」

 仁は後ろに押され、退いた。


 「す、すみません、取り乱しました。私は自分の愚かしさを、仁さまの行動と、その愛の深さで知ることが出来ました」

 「え?ちょっと待て、なんの事だ?」

 仁は立ち上がり、アリアの言動を質そうとした。


 「そうですな、主の愛は種族や魔物達の垣根を越えて、何処までも深く、真の愛情と言って良いでしょう」

 仁はリッチを見て叫んだ。

 「お前まで何を言っているんだ!」(な、何が起きてる!?)


 「ああ、やはり私は間違っていました。貴方の行動に戸惑い、あまつさえ気持ち悪いとまで思っていました。ですが今は違います!私は貴方を護りたい、そして出来たら()()なりたいのです!」

 「ちょっ!?ちょっと待て、どうしてそうなる!」(ゼノス様お助けを!)


 「主よ、良い話ではないですか、ここは男らしく受けましょうぞ」

 「まあ、リッチ殿はお話の分かる方なのですね。今度ゆっくりとお話を聞かせて貰いたいですわ」

 「宜しいですぞ、こんな某で良ければ幾らでも主の話を語りましょう」

 「…………、な、なんだこの敗北感は」(解せぬ)

 話は終わったが、仁は何が起きたかは分からなかった。



 ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆



 「どうあってもついて来ると……」

 「はい、私は仁さまの傍を離れたくありません。前回はオーク討伐が決まっていましたし、後顧の憂いを断つ為にも残ったのです」

 「なら今回も……」

 「嫌です。ついて行きます」

 「…………、でも歩き……」

 「大丈夫です。問題ありません」

 何を言っても、アリアは譲らず仁は困った。


 「主、某が残っても良いと思いますが、それとは違うのですよね?お気持ちは分かりますが、アリア様のお力は必要かと思うのですが……」

 仁は渋い顔をした。


 「分かりました。良いでしょう、ですが戦闘は我々だけで行います。我々は強くなって、神の望みを達成しなければならないのです。レベルが足らずに負けましたなんて、本末転倒ですからね」

 「ありがとうございます!ああ、やっとご一緒出来るのですね」

 アリアが仁の手を握り、ブンブンと上下する。

 「わわわわ、分かったから止めて!」

 「あ、失礼しました」

 アリアはニッコリと笑顔を見せた。

 だが、仁は顔を引き攣らせた。

 (笑顔が怖い!女の思考が解らんし、なによりこの変わりようが、まったく解らん……、どうしてこうなった?)


 仁はオークリーダーにジェネラルの状況を報告し、近隣の集落が潰されている可能性を伝えた。

 集落の物資を補充して、ここの防衛を任せ、第2拠点へと向かうのだった。



 ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇



 補給基地で素材を回収し、物資を補充して色々と時間が掛かり、やっと第2拠点へとやってきた仁は、オッグ達に雑用を頼み、ゴブリンの子供達の様子を見にいくのだった。



 「お?やっぱりもう大人になったようだな」

 「なるほど、主はこれが気になっていたのですか」

 「ああ、どれぐらいで大人になるか気になってな、大体24日だからひと月掛かるという事だな」

 「ほうほう、流石は主、よく数えておりましたな」

 「まあ、多少放浪して日にちが不確かだがな、誤差入れてひと月あれば良いだろう」

 「いえいえ、数日などダンジョンでは誤差には成りますまい、故に十分かと」

 「そうなのか?」

 「ええ、ここのダンジョンは4~5日ズレようが、そんなに変化はありません。なにせダンジョンが出来てから数千年は経ってますからな」

 「え?マジで?」

 「はい、某が図書館で調べて解った事ですが、一番古い書物が二千年前のものでした」

 「はあ……、よくそこまで調べたなあ、大したもんだな」

 「時間だけは有り余ってましたし……」

 「なるほど、気になるんだがリッチはいつ頃からここに居るんだ?」

 「そうですな、何時からかはもう忘れました……」

 「マジかぁ……、まあ俺も1万歳らしいから人のこといえんか……」

 「え?仁さまは1万歳なのですか?」

 「ん?正確には1万と24歳ですね」

 「ほうほう、すると主は某より年上かも知れませんな、ハッハッハッ」


 「年上でしたのね……」

 「ん?なにか言いました?」

 「いえ、なんでもありません……」

 アリアより仁は年上だったのである。



 ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇



 「ああ~、極楽極楽~♪」

 「骨身にしみますなぁ」

 「良いお湯ですね~」

 仁は第1拠点で風呂に入っていた。


 「ああ、気持ち良いな風呂は~♪」

 「まったくですなぁ」

 「はあ~、幸せ~♪」


 仁は違和感に気づいた。

 「…………、ちょっ!!な、何故お前まで居るんだ!」

 「はい?」

 「はい?じゃない!なんで女子のアリアが一緒に入っている!」

 「問題ありません。ちゃんと水着の上にバスタオルを巻いていますし」

 「そうじゃない!未婚の婦女子が野獣だらけの場所に、何故居るんだ!」

 ※仁含むオーク子供達とウルフやオオカミ達、ゴブタロとコボジロ、オッグも居ます。

 「あら怖い、ですが襲う気でしたら神罰が降りますから大丈夫です。あ、仁さまは何時でも()()ですので……」

 ザバァ!と仁は立ち上がった。

 「なっ!……、あっ!」

 「…………」

 仁は頭まで湯船に浸かった。

 「ハッハッハッ、主もリッパな男の子(おのこ)です故、アリア様もご遠慮下さい」

 「……、はい、お先に失礼します」

 アリアは全身真っ赤になって、退散するのだった。


 「もう大丈夫ですぞ」

 仁は頭だけ出し、アリアが居ない事を確認した。

 「すまん……、フォロー、ありがとうな」

 「若いですなぁ」

 「なっ!しょ、しょうがないし!事故だ!事故……」

 「判っております」

 「まったく何なんだ……」

 (生まれ変わってこれかよ、変わってないじゃないか……)

 仁はアリアの顔が見れずに、その日は終わった。



 ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇



 翌日、第1拠点を出発した仁達は、図書館へとやってきた。


 「とりあえずこれ位ですかな」

 「結構多いな、これ全部か?」

 「はい、まだ在りますが、必要最小限と思うものを揃えました」

 「そうか、ありがとうな……」

 仁は本の山をマジックバッグへと仕舞うのだった。


 「ダンジョン関係、モンスター関連、魔法書、あとはいいかな」

 「ですな、お渡しした書物を読んでからで良いでしょう」

 「じゃあ行くか、忘れ物はないか?」

 「あ、例のアレを忘れていました」

 「ん?なにをだ?」

 「魔方陣の本です」

 「ああ、あったな、取ってきて貰えるか?」

 「はい、少々お待ちを」

 リッチは奥へと消えていった。


 「お待たせしました。こちらになります」

 「うん、ありがとう。では今度こそ行くか」

 「「はい」」

 仁は今後に必要な書物を図書館から持ち出し、ほくそ笑んだ。



 ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇



 仁達はオーク達の補給基地へとやってきた。


 「ふう、そろそろ飯にするか、何にする?なんでもいいぞ」

 「でしたら、私が作ります」

 「ん?作るのですか?」

 「はい、お任せ下さい」

 アリアはいそいそと食材を揃え、調理をしだし、あっという間に完成させた。


 「おお、旨そうだな。では、いただきます」

 仁は手を合わせ、食事を始めた。

 献立は、オムレツと温野菜にオニオンスープと白パンだった。


 「うん、旨い!絶品だな」

 仁は嬉しそうにアリアの作った料理を堪能した。

 アリアはそんな仁の顔をみて、ニヤリと笑った。

 「ウフフ、ここからよ、ここらから……、ウフフ」


 ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆


 仁は魔方陣の本を読んでいた。

 「うん、難しいな。スキルが無いからかな?」

 仁は本をもう一度、鑑定した。


 魔方陣入門書【初級】

 魔方陣を使う為の入門書。


 「特に条件とかは無いんだがなぁ」

 「某には読めもしないのですが……」

 「私が見てもいいですか?」

 「良いですよ、どうぞ」

 仁はアリアに、魔方陣入門書を渡した。


 「…………、これは古代の文字ですね。私もある程度しか読めません」

 「え?古代の文字?」

 「なるほど、神界の文字でしたか」

 「ええ、私達神界の古代の文字です。どれ程前かも解らず、未だに全ての解読が出来ていません。恐らく、創造神様の時代の文字です」

 「創造神様ですか……」

 「はい、ですから根気よく読むか、スキルか大賢者の称号が必要なのでしょう」

 「そうか、大賢者は……」

 仁は魔方陣入門書を読むのを後回しにしようと思った。



 ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆



 「ふぅ、今日はここまでにしようか」

 「お疲れさまでした」

 「今日も良いものが見られました」

 「そうか?ありがとう」

 「ええ、ファイアボールが、まさかエクスプロージョンに成るとは、思いもしませんでしたな」

 「うん、すまん……」

 リッチは絶賛し、アリアは甲斐甲斐しく仁の世話をした。



 それは1時間前の事だった。


 「ファイアボールか、ファイアで代用出来てるけど、やってみるか」

 「今回も期待しております」

 「ん?何をだ?」

 「いえいえ、お気になさらずに」

 「そうか?まあいいや、離れてろよ」

 「「分かりました」」

 アリアとリッチは、仁の後方へと下がっていった。


 仁は安全確認をしてから、瞑想を始める。

 何時もの如く、集中力を高めイメージをしていく。

 ファイアボール、火炎の球が飛び標的を捉え爆ぜる魔法。


 イメージは火球、威力は爆発


 メラメラと燃える火球が現れその場で爆発した。

 「ぐあっ!」

 仁は盛大にふっ飛んだ。

 「いってー、しかもあっついな」

 「大丈夫ですか!?いま回復します、…ヒーリング」

 仁の躰が淡く光り、HPが回復した。


 「ありがとうございますアリア様、ですが私の耐性とHPではミリ単位のダメージですし、回復はしなくても大丈夫です、MPの方が勿体ないです」

 「え?大丈夫なのですか?」

 「ええ、減ったHPは50位で、HPの1%以下です」

 「……、本当ですか?」

 「鑑定で観てもいいですよ」

 アリアは眼を輝かせた。

 「ちょっと、何を見る気だ!鑑定だよ鑑定!」

 アリアは手をワキワキさせていた。

 「……、失礼しました。嬉しさのせいで、つい……」

 仁はため息を吐いた。

 「もういい、続きをやるから離れて」

 仁はアリアに手のひらを、シッシッとはらう仕草をした。


 集中力を高め、もう一度イメージを創る。


 イメージは火炎を飛ばす、威力は爆炎


 ゴーッ!と火炎が飛び、着弾と共に爆炎が上がった。


 火魔法がLv4になりました。


 (な、なに?Lvが上がっただと……)

 仁の後方で、アリアとリッチが喝采の拍手をしていた。


 その後何時もの様に、コツを掴もうと練習したのだが、最後のイメージがいけなかった。



 イメージは爆炎を飛ばす、威力は焼く


 メラメラっと鳴る炎が飛んでいき、着弾前に急に炎が萎み失敗か?と思い首を傾げたところで、一気に爆炎が拡がった。


 広範囲に燃え上がる炎が舞い、危うく火事になりかけたのだった。 


 爆炎は投げてはいけないと、仁は反省をしたのだった。




極力○ロは抑えましたが、アウトでしたら、感想にご一報下さい。

よろしくお願いします。

次回は12/15(土)17時投稿予定です。



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