閑話.とある日常.その1
日常回です、読み飛ばしokです。
ちょっとしたエ◯ネタが含まれています。
※苦手、不快でしたらすみません。
仁は2番目のオーク集落に居た。
「仁さま、本日は如何しましょう?」
「はあ……、アリアさま、なんのご冗談ですか?」
「はい?なんの事でしょう?」
「……、なんですか、その猫被りは?」
「すみません、私は生まれ変わりましたので、ちょっと……」
「はい?どういう事ですか?」
アリアは、佇まいを直し
「私、仁さまを誤解しておりました。お父様に云われた、仁さまと共にを嫁げと思っておりました」
「ええ、私もゼノス様にそう云われ、お断りしました」
「えっ!?…………」
アリアは、驚愕し目眩をおこした。
「そ、そんな……」
「ん?どうしたのですか?」
アリアは、クワッと、目を見開き仁に縋った。
「わたしの何がいけないのです?直しますから、お考え直しを……」
「え?ちょっ、ち、近いです。ど、どういう事ですか?」
仁は後ろに押され、退いた。
「す、すみません、取り乱しました。私は自分の愚かしさを、仁さまの行動と、その愛の深さで知ることが出来ました」
「え?ちょっと待て、なんの事だ?」
仁は立ち上がり、アリアの言動を質そうとした。
「そうですな、主の愛は種族や魔物達の垣根を越えて、何処までも深く、真の愛情と言って良いでしょう」
仁はリッチを見て叫んだ。
「お前まで何を言っているんだ!」(な、何が起きてる!?)
「ああ、やはり私は間違っていました。貴方の行動に戸惑い、あまつさえ気持ち悪いとまで思っていました。ですが今は違います!私は貴方を護りたい、そして出来たら妻になりたいのです!」
「ちょっ!?ちょっと待て、どうしてそうなる!」(ゼノス様お助けを!)
「主よ、良い話ではないですか、ここは男らしく受けましょうぞ」
「まあ、リッチ殿はお話の分かる方なのですね。今度ゆっくりとお話を聞かせて貰いたいですわ」
「宜しいですぞ、こんな某で良ければ幾らでも主の話を語りましょう」
「…………、な、なんだこの敗北感は」(解せぬ)
話は終わったが、仁は何が起きたかは分からなかった。
☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆
「どうあってもついて来ると……」
「はい、私は仁さまの傍を離れたくありません。前回はオーク討伐が決まっていましたし、後顧の憂いを断つ為にも残ったのです」
「なら今回も……」
「嫌です。ついて行きます」
「…………、でも歩き……」
「大丈夫です。問題ありません」
何を言っても、アリアは譲らず仁は困った。
「主、某が残っても良いと思いますが、それとは違うのですよね?お気持ちは分かりますが、アリア様のお力は必要かと思うのですが……」
仁は渋い顔をした。
「分かりました。良いでしょう、ですが戦闘は我々だけで行います。我々は強くなって、神の望みを達成しなければならないのです。レベルが足らずに負けましたなんて、本末転倒ですからね」
「ありがとうございます!ああ、やっとご一緒出来るのですね」
アリアが仁の手を握り、ブンブンと上下する。
「わわわわ、分かったから止めて!」
「あ、失礼しました」
アリアはニッコリと笑顔を見せた。
だが、仁は顔を引き攣らせた。
(笑顔が怖い!女の思考が解らんし、なによりこの変わりようが、まったく解らん……、どうしてこうなった?)
仁はオークリーダーにジェネラルの状況を報告し、近隣の集落が潰されている可能性を伝えた。
集落の物資を補充して、ここの防衛を任せ、第2拠点へと向かうのだった。
◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
補給基地で素材を回収し、物資を補充して色々と時間が掛かり、やっと第2拠点へとやってきた仁は、オッグ達に雑用を頼み、ゴブリンの子供達の様子を見にいくのだった。
「お?やっぱりもう大人になったようだな」
「なるほど、主はこれが気になっていたのですか」
「ああ、どれぐらいで大人になるか気になってな、大体24日だからひと月掛かるという事だな」
「ほうほう、流石は主、よく数えておりましたな」
「まあ、多少放浪して日にちが不確かだがな、誤差入れてひと月あれば良いだろう」
「いえいえ、数日などダンジョンでは誤差には成りますまい、故に十分かと」
「そうなのか?」
「ええ、ここのダンジョンは4~5日ズレようが、そんなに変化はありません。なにせダンジョンが出来てから数千年は経ってますからな」
「え?マジで?」
「はい、某が図書館で調べて解った事ですが、一番古い書物が二千年前のものでした」
「はあ……、よくそこまで調べたなあ、大したもんだな」
「時間だけは有り余ってましたし……」
「なるほど、気になるんだがリッチはいつ頃からここに居るんだ?」
「そうですな、何時からかはもう忘れました……」
「マジかぁ……、まあ俺も1万歳らしいから人のこといえんか……」
「え?仁さまは1万歳なのですか?」
「ん?正確には1万と24歳ですね」
「ほうほう、すると主は某より年上かも知れませんな、ハッハッハッ」
「年上でしたのね……」
「ん?なにか言いました?」
「いえ、なんでもありません……」
アリアより仁は年上だったのである。
◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
「ああ~、極楽極楽~♪」
「骨身にしみますなぁ」
「良いお湯ですね~」
仁は第1拠点で風呂に入っていた。
「ああ、気持ち良いな風呂は~♪」
「まったくですなぁ」
「はあ~、幸せ~♪」
仁は違和感に気づいた。
「…………、ちょっ!!な、何故お前まで居るんだ!」
「はい?」
「はい?じゃない!なんで女子のアリアが一緒に入っている!」
「問題ありません。ちゃんと水着の上にバスタオルを巻いていますし」
「そうじゃない!未婚の婦女子が野獣だらけの場所に、何故居るんだ!」
※仁含むオーク子供達とウルフやオオカミ達、ゴブタロとコボジロ、オッグも居ます。
「あら怖い、ですが襲う気でしたら神罰が降りますから大丈夫です。あ、仁さまは何時でもOKですので……」
ザバァ!と仁は立ち上がった。
「なっ!……、あっ!」
「…………」
仁は頭まで湯船に浸かった。
「ハッハッハッ、主もリッパな男の子です故、アリア様もご遠慮下さい」
「……、はい、お先に失礼します」
アリアは全身真っ赤になって、退散するのだった。
「もう大丈夫ですぞ」
仁は頭だけ出し、アリアが居ない事を確認した。
「すまん……、フォロー、ありがとうな」
「若いですなぁ」
「なっ!しょ、しょうがないし!事故だ!事故……」
「判っております」
「まったく何なんだ……」
(生まれ変わってこれかよ、変わってないじゃないか……)
仁はアリアの顔が見れずに、その日は終わった。
◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
翌日、第1拠点を出発した仁達は、図書館へとやってきた。
「とりあえずこれ位ですかな」
「結構多いな、これ全部か?」
「はい、まだ在りますが、必要最小限と思うものを揃えました」
「そうか、ありがとうな……」
仁は本の山をマジックバッグへと仕舞うのだった。
「ダンジョン関係、モンスター関連、魔法書、あとはいいかな」
「ですな、お渡しした書物を読んでからで良いでしょう」
「じゃあ行くか、忘れ物はないか?」
「あ、例のアレを忘れていました」
「ん?なにをだ?」
「魔方陣の本です」
「ああ、あったな、取ってきて貰えるか?」
「はい、少々お待ちを」
リッチは奥へと消えていった。
「お待たせしました。こちらになります」
「うん、ありがとう。では今度こそ行くか」
「「はい」」
仁は今後に必要な書物を図書館から持ち出し、ほくそ笑んだ。
◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
仁達はオーク達の補給基地へとやってきた。
「ふう、そろそろ飯にするか、何にする?なんでもいいぞ」
「でしたら、私が作ります」
「ん?作るのですか?」
「はい、お任せ下さい」
アリアはいそいそと食材を揃え、調理をしだし、あっという間に完成させた。
「おお、旨そうだな。では、いただきます」
仁は手を合わせ、食事を始めた。
献立は、オムレツと温野菜にオニオンスープと白パンだった。
「うん、旨い!絶品だな」
仁は嬉しそうにアリアの作った料理を堪能した。
アリアはそんな仁の顔をみて、ニヤリと笑った。
「ウフフ、ここからよ、ここらから……、ウフフ」
☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆
仁は魔方陣の本を読んでいた。
「うん、難しいな。スキルが無いからかな?」
仁は本をもう一度、鑑定した。
魔方陣入門書【初級】
魔方陣を使う為の入門書。
「特に条件とかは無いんだがなぁ」
「某には読めもしないのですが……」
「私が見てもいいですか?」
「良いですよ、どうぞ」
仁はアリアに、魔方陣入門書を渡した。
「…………、これは古代の文字ですね。私もある程度しか読めません」
「え?古代の文字?」
「なるほど、神界の文字でしたか」
「ええ、私達神界の古代の文字です。どれ程前かも解らず、未だに全ての解読が出来ていません。恐らく、創造神様の時代の文字です」
「創造神様ですか……」
「はい、ですから根気よく読むか、スキルか大賢者の称号が必要なのでしょう」
「そうか、大賢者は……」
仁は魔方陣入門書を読むのを後回しにしようと思った。
☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆
「ふぅ、今日はここまでにしようか」
「お疲れさまでした」
「今日も良いものが見られました」
「そうか?ありがとう」
「ええ、ファイアボールが、まさかエクスプロージョンに成るとは、思いもしませんでしたな」
「うん、すまん……」
リッチは絶賛し、アリアは甲斐甲斐しく仁の世話をした。
それは1時間前の事だった。
「ファイアボールか、ファイアで代用出来てるけど、やってみるか」
「今回も期待しております」
「ん?何をだ?」
「いえいえ、お気になさらずに」
「そうか?まあいいや、離れてろよ」
「「分かりました」」
アリアとリッチは、仁の後方へと下がっていった。
仁は安全確認をしてから、瞑想を始める。
何時もの如く、集中力を高めイメージをしていく。
ファイアボール、火炎の球が飛び標的を捉え爆ぜる魔法。
イメージは火球、威力は爆発
メラメラと燃える火球が現れその場で爆発した。
「ぐあっ!」
仁は盛大にふっ飛んだ。
「いってー、しかもあっついな」
「大丈夫ですか!?いま回復します、…ヒーリング」
仁の躰が淡く光り、HPが回復した。
「ありがとうございますアリア様、ですが私の耐性とHPではミリ単位のダメージですし、回復はしなくても大丈夫です、MPの方が勿体ないです」
「え?大丈夫なのですか?」
「ええ、減ったHPは50位で、HPの1%以下です」
「……、本当ですか?」
「鑑定で観てもいいですよ」
アリアは眼を輝かせた。
「ちょっと、何を見る気だ!鑑定だよ鑑定!」
アリアは手をワキワキさせていた。
「……、失礼しました。嬉しさのせいで、つい……」
仁はため息を吐いた。
「もういい、続きをやるから離れて」
仁はアリアに手のひらを、シッシッとはらう仕草をした。
集中力を高め、もう一度イメージを創る。
イメージは火炎を飛ばす、威力は爆炎
ゴーッ!と火炎が飛び、着弾と共に爆炎が上がった。
火魔法がLv4になりました。
(な、なに?Lvが上がっただと……)
仁の後方で、アリアとリッチが喝采の拍手をしていた。
その後何時もの様に、コツを掴もうと練習したのだが、最後のイメージがいけなかった。
イメージは爆炎を飛ばす、威力は焼く
メラメラっと鳴る炎が飛んでいき、着弾前に急に炎が萎み失敗か?と思い首を傾げたところで、一気に爆炎が拡がった。
広範囲に燃え上がる炎が舞い、危うく火事になりかけたのだった。
爆炎は投げてはいけないと、仁は反省をしたのだった。
極力○ロは抑えましたが、アウトでしたら、感想にご一報下さい。
よろしくお願いします。
次回は12/15(土)17時投稿予定です。




