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とあるダンジョンの探索記  作者: アイネコ
第一章、始まりのダンジョン
41/206

オーク集落での闘い

サブタイでネタバレとか、すみません。


 「うあぁぁーーー!」

 「ゲギァァ……」

 「…………」

 仁は驚き、動きが止まった。

 通路を進み、曲がり角を通る時に偵察に出したゴブリンがドカッ!と飛んで来たからだ。


 びっくり企画ならA級のネタだろうが、モノホンの死体はNGでお願いします。




 4階の探索を再開して、2時間程で5階の階段を発見し、4階のマップを埋める恒例の探索をして、何時もの宝箱を発見する。

 なにこのあっさり感と思いつつ、いつもの鑑定をした。


 宝箱【中級】

 罠が掛かった宝箱。

 中には武具がランダムで入っている。


 あ、あれだ、でっかい針が飛んでくるやつだと仁は警戒した。

 「前回は前から開けたから刺さったんだしな、今度は後ろから開けよう」

 なぜか声を出して言い訳をする仁は、そっと後ろに周り宝箱を開けた。

 次の瞬間、ボフン!と黄色い煙が視界を奪った。


 ゲホッゲホッと咽せ始め、次に目に痛みを感じ何だこれと思って、部屋を飛び出した。

 どうやら、マスタードの粉末が爆発で拡散したみたいだ。

 開けた仁はモロに喰らったが、普通の人ならどうなったかは明らかだろう。

 状態異常無効は伊達じゃなかった事に仁は感謝した。

 目に入った粉は痛かったし、全身が黄色かったが……


 粉が落ち着いた頃、部屋に入り宝箱内を確認したが、中は黄色一色だった。

 どんだけマスタードの粉末入れてんだよ!と仁は叫びたかった。

 宝箱の中身を探ったが分からず、ひっくり返して探すのか?と思い諦め部屋をでた。

 罠は一つじゃねぇのかよ!と思った仁だった。




 と、4階の宝箱のことなど吹き飛んだ仁はドキドキが止まないのだった。


 現在、予定を繰り上げ5階の調査をゴブリンによる威力偵察で実行しているのだが、誰も帰って来ないのだ。


 これじゃ偵察じゃなく、ただの迷子である。


 話せないから戻らないとかではなく、偵察という意味がよく分からないので、10体で1チームつくり何かあれば戻ってこいとだけ命令したのだが、戻ってこない。

 何処かで全滅しているのだろうと、仁達が探索を開始したのである。

 冒頭の現場は、5階への階段を下り通路を進み、最初のT字路の曲がり角での出来事である。


 飛んできたゴブリンに当たっていたら惨事であった。

 大声をあげた以上、ゴブリンを飛ばした敵が居るはずである。

 まだバクバクとなる心音を聞きながら、曲がり角の奥に居る存在を確認する。

 暗いが影が見えるので、どうやら引き返しているようだ。

 影の主が去った通路の先になにかあると思うので、仁達もその通路を進んだ。


 あった、オークの集落が出来ていた。

 これじゃ流石に戻って来れないなと納得の規模だった。


 調査結果は、オークは500体以上は確実で、しかも大半が職持ちの個体だらけであった。

 「詰んだな」と最初に思ったので、拠点に戻る事にした。



 拠点に帰ってきた仁は、ある作戦を実行しようと、リッチやゴブタロ達に伝えた。


 「ゴブリン特攻作戦」

 内容はまんまなので、説明は必要ないよなと仁はフンスと鼻を鳴らした。

 リッチは何やら愉しげに嗤った。

 とりあえず明日、というか一眠りしたら作戦を開始するので、ゴブリン共の士気をあげるべく、ゴブリン集落で戦を宣言し宴を開いた。

 肉料理や魚料理、ビールや焼酎を振る舞い、族長を煽った。

 いい感じになったので、一晩経ったら決行すると伝え、仁達も拠点に戻り眠りについたのだった。



 十分に休息をとり起きた仁は、顔を洗い気合いを入れた。


 ゴブリン達を使い潰すと決めたからには、仁は決心する。

 ゴブリン達が全滅しても、集落は守ろうと仁は思った。

 今回はオオカミ達は使わない、まず生きて帰れないのは確実で、投入するゴブリン達もそうだが、ゴブタロとコボジロ、オッグも生き残れる可能性も低いのだ。

 恐らくオークの集落を陥落させる事は、無理といっても良いと思う程に、仁は覚悟を決めていた。

 理由は、オーク達のLvは30代でしかも、オークリーダーにオークジェネラル、オークキングを確認したのだった。

 無理ゲーである。

 いや鬼畜の類いと言っていいと思った。

 だがやらねば、ダンジョン制覇の野望が潰えるので、退くわけにはいかないのだった。


 仁は全員を集め、この戦で今後の命運が決まる、その命を賭してでも成し遂げるぞと言い放った。


 仁はオッグとウルフにひとつ命じた。

 ウルフにはこの拠点とゴブリン達の集落を、オオカミ達と共に死守しろと。

 オッグの配下であるウルフには、生き残る為にもここを死守して欲しいと思ったからだ。


 ウルフはオッグの顔を眺めて、ワフッとひと鳴きした。

 オッグはそんなウルフを撫でて肯くのだった。

 どうやら受け入れて貰えたようなので、今回はリッチに戦力として来てもらう事にした。


 仁達はゴブリン達の集落に向かい、族長に出立の時間だと伝え、ゴブリン達の子供と女性、戦えない者達を残し、全てのゴブリンを引き連れて5階へと出発した。


 広めの通路だが、数百規模の人数で通ると時間はどうしてもかかる。

 仁達はゴブリン達を引き連れて、オークの集落前までやって来た。

 仁はゴブリン達が揃うのを待ち、族長に指示をだした。

 オッグには大きなラッパを持たせてあるので鳴らすから、突っ込めとジェスチャーで伝えた。

 族長は肯いたので、オッグにラッパを吹いて貰った。


 パアァァーーーー!!と盛大にラッパの音が周囲鳴り響き、仁は叫んだ。


 「とつげきいぃぃーーーー!!」

 ゴブリン達はゲギャゲギャと騒ぎ出し族長が吠えた。

 族長の命に従いゴブリン達は突撃しだし、その行動を確認した仁はオッグ、ゴブタロコ、コボジロに頷き仁は走りだした。


 総勢300体程のゴブリンと仁達は、地を鳴らしながら叫びオークの集落を襲った。


 仁はオッグ達に護衛を任せ、ファイアボールを連射する。

 この魔法はLv2の火魔法だが、仁はファイアを作り替えてしまったのだった。

 リッチもファイアボールを使えるので確認したが、間違いなくファイアボールだと感心して嗤っていた。

 ファイアのMPでLv2のファイアボールが撃てる、素晴らしいとリッチは絶賛だった。

 なので連射ファイアボールを撃ちまくり、盛大にオークの集落へと撃ち込むのだった。


 ドッカン!ドッカン!と爆発で吹き飛ぶオークや集落を目にしたゴブリン達も、叫びながら突撃していくのだった。


 かなり広範囲を吹き飛ばした仁達は移動を開始する。

 移動先はゴブリン達を見渡せる高台である。

 ここは偵察をした場所なので、オークの集落も見渡せる好都合の場所でもあるのだ。

 仁は高台の淵に立ち、リッチを呼んで近づく敵を排除してくれと命じ、オッグ達には周囲の警戒を頼んだ。

 仁は戦況を確認し、やはりゴブリン達では無理だなと思い、ゴブリン達と戦うオーク目掛けてファイアボールを連射した。


 ゴブリン達、勿論オーク達にも慈悲はない。

 どう転んでもゴブリン達には生き残れる道は無いのだ。

 ならオーク諸共吹き飛ばしてしまえと、仁はファイアボールの連射を止める気はなかった。


 案の定オーク達は仁の場所を特定して向かって来たが、リッチにファイアで焼き殺されていく。

 仁はリッチの笑い声を聞き、ファイアボールを連射し続けた。


 戦況はゴブリン達は全滅した。

 残って居るのはリッチと仁達だけになった。

 ゴブリン達300強で減らせたオークは数十体だったが、ファイアボールで倒せたオークは200体程度はいったので十分な戦果だと思う。

 残りは多くても300体強だと判断して、リッチを呼び戻した。


 「こっからが本当の闘いになる、覚悟を決め生き残る努力をしろ、少しでも生き延び敵を倒せ、この闘いの勝利こそ未来に続く道だ」

 仁は皆に檄を飛ばし、声をあげた。

 「勝利こそ我が願い、勝ってこそ逝った奴らの供養である」

 オッグ達はそれぞれ武器を掲げ叫びをあげた。

 リッチは不敵に嗤っていた。


 もうすぐここもオーク達に囲まれるだろうと、仁はファイアボール放ちオークキングの出方を観察して待った。

 吹き飛ぶオークは増える一方だが、オークリーダーすら来ないので近づくオークを屠っていくのだった。


 50体程倒したと思う頃には、オーク達は来なくなった。

 ふむ、籠城かな?とリッチと頷きあった。

 高台からオーク達の集落に向かい近づいてもオーク達は来なかった。


 一度止まり、マップで確認したがオークキングとジェネラルが居ないと判明し、リッチと話し他にも集落が在るのではとなり、集落の中へと入るとオッグ達に伝えた。


 思った通り、この集落はオークリーダーが治める集落だった。

 半数以上の仲間を失い、すっかり戦意が無くなったオークリーダーは降伏したのだった。


 それよりも驚いたのは、リーダーと会話が出来た事だった。

 正確には、片言だが謎の言語で話しかけてくるリーダーは降伏すると言い、なぜか仁には理解が出来た。

 リッチに確かめたが、仁と何を話したかが分からなかったらしい。

 ゴブタロやコボジロも同じく分からなかったらしい。

 最後に同族のオッグに確認したら、何となく解ったらしい。

 そうか、Lv30位になると話せるのかな?と仁は思った。


 その後、オークリーダーの降伏を受け入れ、色々と事情を聞き情報を得られたのだった。


 現在、この集落には通常のオークが150体程、戦士が20体、リーダーを含め管理者が30体が居るらしい。


 一日に産まれる子供は3~5体程らしく、定期的に物資が提供されている事が判った。


 通りで手応えが無いと理解できた。

 仁達が確認した職持ちのオーク達はオークキングの私兵で、ジェネラルが指揮を執っているそうだ。

 そのキング達は他の集落を視察しながら、本拠地に帰還中だということだった。

 肝心のオーク達の総数は、ここのリーダーには報されていないとの事だった。

 最後に次にキング達が来る時期を確認したが、当分は来ないということだった。


 出来ることも聞くこともなくなり、仁達は拠点に帰る旨を伝え明日また来ると帰還するのだった。


 だが更なる闘いがあり、規模も大きくなり、熾烈な闘いが待っていると判り、今日生き延びた事実が微妙に思えるのだった。




ゴブリン達の犠牲とは……

だが今後の戦いのことを考えると、仕方ないと思う作者には慈悲は……

今後もよろしくお願いします。


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