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とあるダンジョンの探索記  作者: アイネコ
第一章、始まりのダンジョン
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新たな力


 今日こそ何かしらの進展があるはずと意気込み、拠点を出発した。


 東の通路を抜け、洞窟を北へと向かい、壁際を西へ移動すると目的の通路を発見。


 なんだかんだと10日以上かかっている。

 やっと進めると仁は思う。

 装備やアイテムも揃っている、準備万端だ。

 はやる気持ちを抑え、通路に入る。

 いつも通りに進む仁達は、黙々と進んでいく。

 北向きの通路を進むと先は左へと曲がり始める。

 また西なのかと思い進むと、次は北へと曲がり突き当たりで、東と西のT字路になった。


 西は何となく嫌なので、東へと向かう事にした。

 しばらく進むと開けた場所に出た。

 洞窟かと思ったが空洞と言う方がしっくりくる造りになっていた。


 奥には扉があり、近付くと結構立派な扉だった。

 開けようとしたが、ノックをしてみた……

 返事が無いので、意を決して扉を開いた。


 扉を開け部屋に入ると、奥には本棚が並んでいる。

 正面には、大きな机があり本や書類が繁雑に置かれている。


 どうやら例のリッチの書斎らしい。

 なぜかというと、日記があり手に取った瞬間に奴の記憶が過ぎったからだ。

 かなり前からここで本の管理と研究をしていたらしく、その記憶が日記に宿っていたとしか思えないからだ。

 現に、日記の最後に仁とのやり取りが記されている。

 どういう事かは判らないが、奴がこの階層の守護者であるのと関係がありそうな気がする。


 本かと思って取ると日記だった罠はともかく、奴の怨念でもこもってたりとかはやめてほしい。


 書類を見ると、魔法関連が多く流石魔法使いらしい研究をしてるなと感心した。

 纏めてある書類には、ダンジョンマスターの資料もあり、目を通した。

 日記もそうだったが、ダンジョンマスターに何やら思うところが在るようだ。

 倒してしまったし、何を言いたいかなど日記に書いてあるらしいが、見たいともおもわんよ……、怖いからな。

 だが、ダンジョンマスターと魔法関連の本には興味があります。

 とりあえず今は、ダンジョンを支配する事が目的なので、ダンジョンマスター関連の本を借りようと、奴の資料を参考に探した。


 ダンジョンマスターの本も見つかり、他に何かないかと探してみた。


 魔法の入門書に無かった、魔法の指導書を発見した。

 「これで勝つる!」と思わず叫んでしまった。

 うん、めっちゃ嬉しい、これでやっと戦力になれる。

 力も技もゴブタロ達にも勝てない仁には、魔法を練習する方法は朗報であった。


 他にめぼしい物も無いので、ここの用事はまた今度にする。

 今日の目的は達成としても良いが、まだ2時間経っていないので、西の通路を探索しようと思う。


 T字路まで戻った仁達は、西の通路を探索し始める。

 真っ直ぐ続く通路を足早に進み、徐々にまがりくねる通路を慎重に進んでいく。


 敵が居ないのはいいが、先の状況も気になる。

 少し前から、微妙な臭いがしている。

 前回のオークの集落を思いだし、嫌な予感はするが確認しない訳にわいかない。



 あー、これは何というかちょっとマズい、ゴブリン達の集落が出来ていた。

 200以上は居るし、鑑定すると職持ちがかなり居るのが確認できた。

 リッチが目障りと言った理由がこれなんだなと思った。

 なるほど、間引かないとこんなに成るのねと納得だった。

 リッチ討伐の責任は取るとして、この数はヤバいと思うので引き返す事にした。



 拠点に戻った仁は、昼食を取りながら考えていた。

 オオカミ達を連れて行けば数の不利は無くなるが、魔法を練習して使えるようになるなら、魔法の実験が出来る機会でもあるのだ。


 ならまず魔法を練習をしなきゃならない。

 食事を手早くすませ、魔法の練習方法を知るべく、魔法書を読む事にした。


 魔法書には、魔法を使うにはまず知識が必要で、魔法を指導するものが必要だとあった。


 魔法を指導するもの、ものとは指導者または指導書が必要なのだとか、出来れば指導者が良いが、居なければ魔法を覚えられないので、この指導書が出来たらしい。


 その先には魔法の始まりとか伝承者の話しとか、長いストーリーがあったが、今は先を読んだ。


 魔法を使い放つ為には修練が必要で、その修練する為にも己を知り周りを知る事が重要とある。

 己の中に在るオーラやマナの質と量を知り、周りにあるマナや精霊の息吹という質と量を知らなければ放つことは出来ないとあった。


 そこを指導するものが導き、知る術を教えることこそ修練となる。


 難しいが、自己鍛錬が難しい理由が判った。

 オーラやマナは入門書にあったので、何となくイメージで使う事が出来たので判ったが、周りのマナや精霊の息吹は無理である。

 何処になにがあるか判らないからだ。


 指導書には、マナは魔素とか魔力とか言いかえることはあっても、精霊の息吹は、その場所にある属性や濃度を指しているとあった。


 精霊は世界を構築した存在であり、その時どれほどの関わりがあったかで質と量が違うのだとか……


 人ではまず無理なことだが、知る方法はあるらしい。


 まず温度と湿度、空気の流れや香り、己の場所を知れとあった。

 あついのか寒いのか、心地良いのか悪いのか、風があるのか無いのか草木があるのか無いのか、水があるのか無いのか、周りを理解し感じる事がまず最初だとあった。


 まずは感じろそして知れ、話しはそれからだと言われた感じだなと思った。


 仁はひとりになり、上半身裸になった。

 さ、寒いし、ジメッとしてるなと感じ、服を着た。

 なるほど、これは難しい。

 寒いし痛いしシットリして尚冷たさが増した。

 服を着て慣れてたからか、判らなかった。

 感じて知れ、極端だったが解ったので良しとした。

 あとは量を知ることか、難しいなと思った。

 己の質と量は、属性の適性とMPの量だから解るとして、周りの質は洞窟で量はどういうことか判らないのでもう一度本を読み返す。


 なるほど、濃度が濃いか薄いのかを知らないと放つMPが変わるらしい。

 指導者が良いとあるのは、そこが分かりづらいからだなと思った。

 指導書に沿って、鍛錬方法を学ぶとして、まず魔法を自体、ファイアを学ぶ、イメージは炎、威力は熱の量、放つマナを内と外のマナと合わせて放つ……、火は出たが放てなかった。

 うん、難しいなこれは。

 だが、火は出たから放つ練習をすればいいと思った。


 何度も練習をしていると、腹からぐぅ~と鳴り、食事の時間となった。


 魔法の練習に夢中で、だいぶ遅い夕食となってしまった。

 だがやる気を維持して、尚且つ手早く済ませられるカレーライスにしようと準備を始める。


 テーブルに皿やスプーンを並べ、ご飯を盛り、カレーをかけていく。

 付け合わせに福神漬けを出し、なんか足りないと思い、カレーの上にとんかつを切ったものをのせた。

 よし完成と皆を呼び、オオカミ達には骨付き肉とお気に入りのドッグフードを出した。

 仁は席につき「いただきます」と手を合わせ、カツカレーをいただくのだった。


 久しぶりのカレーライスは、やる気どころか気分も良くなり、手早く片付け練習に向かう仁は、誰からも上機嫌に見えるのだった。


 練習場所に戻った仁は、まず瞑想を始めた。

 集中する為にも、まず落ち着き雑念をはらうことにした。


 眼を瞑り、耳を澄ませ、心音を感じたところで練習を再開した。


 火を発することは出来る、問題は手から放れた後を維持するマナのコントロールが難しい。

 何度か1m程放つことが出来たので、あとは感覚を捉え練習あるのみと思った。


 ボフッ!と、手から放たれた火が一瞬炎となった。

 おお!今のだと、感覚を再現し放ち続ける。


 途中、休憩を挟み練習した結果、とうとうファイアを習得したらしい。


 火魔法Lv1になりました。


 仁は「キターーー!」と叫んでしまった。

 ただ嬉しかった。

 やっと魔法の初級を覚えただけだが、嬉しかった。

 念願の戦闘スキルが生えたからであった。



 だが後日、戦闘スキルの欄に「なし」とあった事に衝撃を受ける仁は悲しみに暮れるのだった。





仁は念願の力を手に入れた。

だが儚くも「なし」に敗北したのだった。

この後の話しが長くなりそうなので、少し短いものになりました。

次回、仁無双……、はしません。

よろしくお願いします。


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