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とあるダンジョンの探索記  作者: アイネコ
第一章、始まりのダンジョン
29/206

召喚コボルト

新たな仲間の登場です。

ソロプレイどこいったと、ツッコミありがとうございます。

すっかり自重しなくなった作者です。

よろしくお願いします。



 3階まで降りてきた俺は、如何するか悩んでいた。

 なぜなら、敵ゴブリンが強い上に数が3体以上というハードモードだからだ。


 ゴブリン Lv10

 HP.40/40


 ゴブリン Lv9

 シーフ

 HP.37/37


 どうやら職もちが交じって居るようだ。

 今までも3~4体と複数は居たが、職もちは居なかった。

 さっき戦ったゴブリン3体は剣士が交じってたのだが、2体のゴブリンは強めのLv11、問題はLv8の剣士だった。

 明らかに動きが違い、力が強く剣を巧みに使い防御して来るのだ。

 今までにない動きに焦るし、力が強く同じLv8のゴブリンとは別物だった。

 そう職もちは強い、多分今度のシーフは素早さが高いと思うのだが、問題はゴブタロだ、ゴブタロのLvは10だが、シーフを俺が手早く倒せたならいいが、時間が掛かればゴブタロは2体を抑えないといけないので、この戦いは賭けだと思う。

 さてどうしたものかと考えて居たが、ゴブタロはやる気なようだ、行けるか?と思うと、ウンウンと頷き棍棒を掲げた。

 そうか、ならやるか主人としてゴブタロのやる気を信じ、戦うとしよう。

 まず俺が先行し、シーフを強襲、残るゴブリンをゴブタロに任せる感じだな、ゴブタロも頷いているので行くとしよう。


 腰を落とし、慎重に進み一気にシーフに飛び掛かった。

 流石にシーフなだけあって、俺の不意打ちを防御し身を翻した。

 マズいかなと思い2撃目を入れたが、避けきれずよろめいた。

 すかさずゴブタロがタックルをかましてシーフを転がしてくれたので、倒れたと同時に剣を腹に突き刺した。

 思ったよりあっさり倒せたが、まだ2体のゴブリンが居るので、さっさとシーフのとどめを刺し、2体のゴブリンに向かい合う。

 ゴブタロが起き上がる時間を稼ぎ、2体に牽制の横薙ぎを放った。

 当てる気は無かったが、2体とも横薙ぎの剣を避けきれず、どちらも腕に怪我をした。

 シーフがあっさり倒されたからだろうが、やはりゴブリンだなと思った。

 後は俺がゴブリンの隙を作り、ゴブタロが倒す何時ものパターンである。

 戦闘も終わり、戦利品を漁り回収した所でゴブタロを見た。

 やっぱり俺とゴブタロは、相性が良いのだろうなと思った。

 その後、数回戦闘を繰り返したが、やはりすんなりとは行かず、俺が気をひき、突っ込み倒れた敵をゴブタロに倒して貰うパターンが多かった。

 俺に一撃で倒せる力とか技が有れば違う戦いになるんだが、ゴブタロの方が一撃で倒せるのだから、それで良いのだとゴブタロに目線を送った。

 ゴブタロは、頭を掻きながらペコペコと下げる。

 判ったのだな……


 3階をうろうろと廻り、レベアゲしながら壁をガリガリと削る。

 何ヵ所か鉄鉱石が採れたので、錆びたシリーズを混ぜて、鉄のインゴットを作った。

 これでまた一歩野望に近づいたとほくそ笑む。

 それを見ていたゴブタロは、ニヤリと笑うのだった。


 俺のレベルが15、ゴブタロが13になり、3階の戦闘もスムーズに成りつつある。

 そんな時に彼奴にあった。


 コボルト Lv11

 HP.44/44


 犬の顔をした人型モンスター、コボルトである。

 本来は妖精らしいと話しを聞いた事があるが、俺のプレイしたゲームでは人型で犬の魔物であったが、この世界でも人型の犬だった。


 未知の敵に興味はあったが、所詮倒す相手だし、召喚出来るように成れば良いかなと思い、作戦を練る。

 やはり鉄板でいくかとなり、俺は先行しコボルトを強襲した。

 数体のコボルトは強襲をされ、成すがままに倒された。

 なんかあっけない戦闘だったが、召喚出来るか調べてみた。

 俺の予想では、召喚出来ると思うがどうかなと期待しつつ、召喚を押した。

 やはり出会うか、知るかが召喚のキーになっているようだ。

 召喚可能となってるコボルトは呼べるのか、ちょっとだけ悩んだ、もし呼べないなら良いが、呼んでゴブタロが消えたら、それは問題である。

 だが、呼べたら戦力が増すので、悩ましいのだった。

 ゴブタロは、装備品を置いて頷き問題ないと訴えている。

 だが俺は不安だった。

 ゴブタロがまた来てくれるのかと、思って居たからだ。

 随分世話になったし、悩み処であった。

 悩んだが、ずっとゴブタロと居られる訳は無いと、また呼べるよなと思い、コボルト召喚を押した。

 すると、コボルトを召喚しますか?と表示された。

 ん?となりどういことか考え、もしかしてゴブタロが消えるからかなと結論をだし、YESを選択した。


 召喚されたコボルトを見て、ゴブタロがどうなったかを確認したが、そこにゴブタロは居た。

 どういことか、選択は何の為なのかと考えたが、分からなかった。

 まあ良いか、戦力が増えたのだしなと思いコボルトを鑑定した。


 コボルト【召喚】Lv7

 主人.田中 仁

 HP.32/32

 MP.14/14

 STR.40

 VIT.32

 DEX.21

 AGI.28

 INT.14

 MND.11

 LUK.10

 スキル

 戦闘.なし

 加護.ダンジョンマスター(意思疎通)


 ふむ、力と素早さが高めなのか、武器はナイフが良いかな出来れば小さな盾も欲しいなと思った。

 作成を見たらバックラーという盾なら作れそうだ、早速作りコボルトにナイフと盾を渡し装備させてみた。

 うん、良い感じだし、強そうだ。

 レベルも低いし、2階でテストでもしますかと思い2階に戻った。

 戻る途中で何回か戦闘したが、やはりレベルが足りてない為、攻撃が入らないので牽制を中心に、ゴブタロと連携してと指示をだした。

 するとコボルトは途端に活躍しだし、これならここでもレベアゲ出来るなと思い、レベリングを開始。


 そろそろ飯時かなと思い、ゴブタロ達に確認すると、頭を下げられ了解した。

 また2階宝箱部屋へと行き、食事の支度をするのだが、何にするか迷っているとゴブタロは、カレーライスを食べる仕草で食べたいと主張してるようだった。

 仕方ない部下の望みを叶えてやろうと、食材を召喚していく。

 今回はチキンカレーにしようと鶏肉をだしたが、から揚げも捨てがたいと思いから揚げも作る事にした。

 食材を揃え食器を用意し、作成でチキンカレーとから揚げを作った。

 皿にご飯とカレーを盛りから揚げも乗せて完成である。

 ゴブタロとコボルトにから揚げ乗せチキンカレーとスプーンを渡し、俺は「いただきます!」と手を合わせてから、皿を持ちかき込んだ。

 「うめぇ」と俺が言うと、ゴブタロ達もカレーライスをかき込んだ。

 ゴブタロはガツガツと食べ、コボルトは涙ながらに食べていた。


 俺達は満足げに食後の休憩をし、軽く仮眠を交代でとり準備をした。


 さて休憩が終わり、またふと思いコボルトもカレー仲間だし名前をつけるかと。

 ゴブタロはお兄ちゃんだし、コボルトは弟だから、コボジロかなと。

 「コボルト、今からコボジロな」タローとジローで兄弟とか安直な仁であった。


 気をよくした俺達は、3階の探索を再開した。

 仁達は3人と人数も増え、コボジロがレベルが12になり確実に強くなった事で、問題なく敵を倒せるようになった。

 一番良かった点は、やはり連携が取れるようになったのが大きい。

 敵のゴブリンやコボルトはまず連携が出来ない、職持ちだけになれば判らんが、現状はまず無いだろう。


 そろそろ宝箱の部屋があるんじゃないかと思い、マップを開き予想する。

 現状、通路を進み枝道がないので、取り逃しはない。

 有るとすれば、この先にあり、横道の先だろうと判断する。

 何故なら1、2階の宝箱部屋が横道の先にあったからだ。

 なら横道を探す事が近道なはず、マップの傾向として見ると、西側からずっと東に進んで来てるのだから、東に有るとは思えない。

 北か南、どちら進むかだなと考えた。

 後は進むだけだと思った矢先に横道を発見。

 これはと思い横道に入り進んだ。

 あった、同じような構造の小部屋に宝箱が置いてあった。

 一応入り口を確認し、問題の部屋を見渡す。

 よし何も無いので、宝箱を鑑定して驚いた。


 宝箱【中級】

 罠が掛かった宝箱。

 中には武具がランダムで入っている。


 罠が掛かった宝箱だと、しかも武具が入っているのかと思うと、ワクワクが止まらない。

 しかし、罠か……どんな罠かが判らんが開けるしかないよな。

 仁はゴブタロ達に部屋の外に出るように指示をした。

 「よし、開けるぞ」と気合いをいれ宝箱を開けた。

 すると開けた直後に、手にでかい針が刺さっていた。

 「いってーーー!」

 どうやら毒針だったみたいだ。

 俺には状態異常無効があるので、痛いだけであった。

 「マジ痛いんですけどぉ!」

 当たり前である。

 五寸くぎならぬ、巨大化した針である。

 刺さるだけでも、かなり痛いのは明らかだった。

 次回からは開けたと同時に離れようと心に誓った。


 さて、なにが入っているのかと宝箱の中を覗いた。

 革で作られた胸当てだった。

 「おお、武具だし防具も武具だよな」

 と独り納得する仁だった。

 ふむ、これはゴブタロかコボジロのどっちかだなと思い、ここは被ダメの可能性が高いコボジロにした。

 コボジロを呼び装備させてみたが、コボジロはモソモソしている。

 ん?もしかして毛が当たってこそばゆいのかと思うと、コボジロは肯いた。

 そうか、そうだよなずっと腰巻き一つでいたんだ仕方ないよな、だが体を守る防具は無いよりずっとマシなので使いなさいと指示をした。


 ここで休憩がてら食事をする事にした。

 まだから揚げカレーを食べて2時間位なので、サンドイッチにしてみた。

 ハムにレタス、トマトにチーズが挟まったサンドイッチにゴブタロとコボジロは興味津々であり、俺が齧りついたのを見てマネをして齧りついた。

 モグモグと、薄切りのハムとシャキシャキとしたレタスがいい具合で食感を、瑞々しいトマトとネットリ濃厚なチーズが堪らない味を出している。

 やはりサンドイッチはこうでないと旨くないと思うのだった。

 俺には一つで十分だったがゴブタロ達には足りてない様子だったので、もう2つずつ渡したら大喜びで食べていた。

 たくさん食べて頑張って欲しい、生存のためにも食事は大事だなと二人を見て実感した。


 その日はそこで仮眠をとり、十分に回復したのだった。


 ダンジョンに潜って始めての休息であった訳だが、そろそろ集めた素材がかなりの重量なので、なにか作ろうと作成で調べ物をした。

 簡素な胸当てとかが作れそうだが、木材がギリギリなので召喚で木材を出す事にした。

 一応、召喚でだす事が出来ると知ってはいたが、苦労せず手に入れたいとは思わなかったので、召喚しなかっただけであった。

 外に幾らでもあるが、戻ると往復する時間が半端ないので解禁する事にしたのだ。

 早速、防具を作りゴブタロやコボジロに渡して装備させていった。

 貯めてた素材が少なくなったので作成終了。

 ゴブタロは胸当て脛当てを、コボジロにも脛当てを、そして俺も胸当て脛当てを装備してみて、お互いの姿を見て感嘆した。


 装備も整い、後は食事だなと思いバターロールとたまごサラダを作り挟んで皿に乗せ、コーンポタージュを木のカップに注いで二人に渡し、一緒に食べた。

 モグモグとたまごロールを食べ、コーンポタージュを啜る。

 「ああ、旨い」と呟いた。

 至福の時間は終わり片付け部屋を後にする。

 今日の始まりである。

 



飯テロされた方々には謝罪…………はしません!

そういう作品であると、ご容赦願います。

ブックマークと評価をしてくれた方々、ありがとうございます。

今後も楽しんでいただけるよう、頑張りますので

よろしくお願い致します。


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