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とあるダンジョンの探索記  作者: アイネコ
序章、見習い冒険者マーク
22/206

新たな住民と新たな生活

ご近所さんとの挨拶とお食事会?です。

とくに重要なイベントはありません。

前振りはあますが、読み飛ばしOKです。

お付き合いして頂ける方々はありがとう御座います。



 美味しいところをアリアに持ってかれた、ひとしです。


 それはさておき、子供たちが腹の虫で合唱をしているので、昼食とするべく支度をしていると、何やら村人が集まってきた。


 「こんにちは……」

 「あの、これうちで採れた物ですけど子供たちに、どうぞ」

 「あ、はい、ありがとうございます」

 仁はアリアに受け取らせ、村人たちと向きあい一歩前に

でた。

 「皆さん、態々足を運んで頂いたうえに、差し入れまで下さり、ありがとうございます」

 「本来、私の方から伺うべきでしたが、この場で挨拶をさせて頂きます」

 「私はタナカ・ヒトシといいます。この度マイクさんのご好意で、この子たちを受け入れて下さり、村長さんとの交渉までして貰いました。」

 「そして、村長さんにも快諾され、今日から皆さんの隣人と成れたことは嬉しく思っております」

 「今後、この子たちがこの村や、町で活躍出来るよう指導していくつもりです。ですがご迷惑を掛けるかも知れません、その時は私が責任を持って、事に当たりますので、どうぞご遠慮なく仰って下さい」

 「この子たちが独り立ち出来る日まで、宜しくお願い致します」

 仁が深く腰を折りお辞儀する姿に、子供たちもつづきお辞儀した。

 村人たちも感極まったのか、拍手が自然と起こり、中には涙ぐむ人すら居た。


 「ああ、疲れたあ~、あ、皆さんもどうです?良い機会ですし、一緒に食べませんか?」

 「えっと………」

 「あ、遠慮なく食べていって下さい」

 「ヒトシさん、色々と台無しだぞ、皆の感動を返せ、まったく」

 「そうです。台無しです」

 「ハハ、まあヒトシさんらしいから、その方が好きだな」

 「あぁ、なんかすまん、だがあんな長い挨拶は中々な……、あ、皆さんもすみません、俺はこっちが地なんで気楽になさって下さい」

 「だな、そういう事だし、遠慮はなしだ、みんな食ってけ」

 「リッキー偉そう」

 「キャラじゃないな」

 うんうんと頷く仲間達に場は和やかになり、バーベキューが開始され、マイクさん一家と村人たちも普段食べた事のない料理に舌鼓をうった。

 〆にアリア謹製デザートが振る舞われたが、熾烈な争奪戦になったのは言うまでも無い。



 「ん……あとは子供たちの親御さんへの挨拶だが、明日でいいかな?もう俺の心が折れそうだ……」

 「ん、大丈夫だろ、親元には職員も行ってるんだ、行かなくても文句も出ないと思うぞ」

 「そうよ、文句を言うより感謝するべきね」

 「まったくだ」

 「そ、そうか、じゃ機会があったらで良いか……」

 「そうですね、なんなら僕が親御さんの様子を見てきましょうか?」

 「うん、まあ今日くらいはいいだろ、子供たちに指導もするしな」

 「ん……、ところでこの子たちにどんなことさせる気なんだ?」

 「まずは、心構えと礼儀かな、その後は生き残る為の技術だ」

 「そうですね、大事なことですね」

 「いくら強くても、心構えが無いと死ぬし、礼儀がないとトラブって居られなくなるからなぁ」

 「アレク、お前が指導してくれるか?」

 「オレはいいが、マークはどうする?」

 「マークはもう大丈夫だよな、今回の事で色々と学んだろうし、技術や礼儀も十分やっていけるだろ?」

 「だな、マークそういことだ、今からお前は一人前だ、誰にも文句は言わせない、いいな」

 「マークおめでとう、これからは後輩にもその生き様を見せ、皆と歩め、それが一流の冒険者になれる道だ」

 「あ、ありがとうございます!」


 「子供たちは良く聞け、これからここが君等の人生の出発地点に成る。この地でなにを学びどう生きるかは君たちにゆだねる、だが必要なことは教えられるが人生は違う、自分自身で掴み、正さないと生き残れないのがこの世界だ、俺に出来るのは君等にチャンスを与え、見守ることぐらいだ、後はアレクやマークは勿論、いろんな大人たちを見て学べ、そして、よく食って、遊んで、寝て、強く、優しく礼儀正しい、大きな大人になれ俺からはそれだけだ、後はアレクに任せる」

 「あー、オレがアレクだ。ヒトシさんからお前達を指導するようにと任されている」

 「今日から皆でここに住む以上、オレ達が親代わりとなり、言うことを聞いて貰わねば、この村にも居場所が無くなると思ってくれ」

 「せっかくヒトシさんからこうやってチャンスを貰っている以上、頑張って欲しい」

 「あと、どうしても嫌だと思う事があったなら遠慮なく言ってくれ、いいな?」

 「あとで今後お前達にして貰いたい仕事も教えるからな、それまでは各自持ち物や寝床の確認をしておくように、以上だ」

 「はい」

 こうして子供たちの共同生活は始まったのである。



 「どうだ?なにか足りない物はあるか?」

 「今日はとくに無いだろうな、あ、出来れば風呂かな臭うし……」

 「そうか、なら造ってしまうか、皆も入りたいのだろ?」

 「あぁ、いいのか?」

 「まあ、今更だし構わんだろ」

 「ならちょっと行ってくる」

 「すまんな、後でチョコでもやる」

 「あっ!私も行くから!」

 「はいはい……」

 「じゃ、準備してくるから、よろしくな」

 「ほいほい」

 「いってらっしゃい」

 「あ、夕食どうする?ここで食ってくか?」

 「そうだな、風呂入りたいし食ってくかな」

 「ならカレーでいいな、拒否権はないから」

 「それは望むところだな」

 ガハハと笑って去って行った仁は物陰に消えた。

 しばらくして戻ってきた仁は、アレク達に確認をしてから、大きな建物を造り始め、あっという間に完成させ、子供たちの度肝を抜いた。


 「よっしゃ、完成!どうだいいだろ?」

 「すげぇ、なんでこんな短期間で建つのかが解らんな」

 「まあヒトシさんだし、そこはもういいだろ」

 「だな、早速飯前に風呂にしようぜ」

 「おう、子供たちが先だがな」

 「男女別だし、女子はナターシャ独りで教えてくれ」

 「はーい、じゃあ女子はこっちに来て」

 こうして子供たちは初めてお風呂に入ったのである。

 勿論、マイクさんたち一家全員も初入浴を経験し、女性陣は歓喜するのであった。


 子供たちを風呂に入れ、1日の汚れを洗い落とし、さっばりとしたところに、芳ばしい香りが鼻に入った子供たちと、マイク家一同がアリアの行動を見守る。

 今日まで嗅いだことのない得も言われぬ香りが食欲そそる未知の料理に、口に溜まった唾は飲み込むのを忘れるほどに溢れ、ゴクリと音がなる程我を忘れじっと待つ姿は思わず苦笑してしまうものだった。


 「お待たせしました、お食事の支度ができましたので、こちらにどうぞ」

 「は、はい………」

 「はいはい、子供たちも座りなさい、食事よ」

 「お、カレーライスか!はよ!」

 「マスターお行儀が悪いですよ」

 「久しぶりのカレーライスだ、喰うぞお!」

 「カレーライス……んぐっ」

 「カレーライスだって……」

 「うまそう………」

 「アリアはよ!」

 「……………」

 「お待たせしました、お召し上がり下さい」

 「では、頂きます!」

 「よっしゃあ!いただきます!」

 「ハグハグ、モグモグ、ングング……プハァ~、んめぇ~~♪おかわりー!」

 「はやっ!」

 もぐもぐと夢中で食べる子供たちと大人たちを眺めるものたちの視線、すっとそちらに顔を向けるとご近所さん一家がいらっしゃいました。

 「んぐっ、こ、こんばんは、ご一緒にどうです?」

 「あ……えっと、………」

 「どうぞどうぞ、遠慮せずに」

 「あ、ありがとうございます」

 「アリア椅子をだしてあげて」

 「はいマスター」

 「んぐんぐ、はぁ美味しぃ」

 「お待たせしました、こちらへ」

 「はい、どうぞ」

 「あ、ありがとう」

 「これ、なんて料理ですか?」

 「カレーライスだって」

 「ええ、私の故郷の料理です、どうぞ食べて下さい、おかわりもたくさんありますよ」

 「ありがとうございます、ではご馳走になります」

 「んぐっ、うまっ!」

 新たなお客さんも夢中で黙々と食べてゆく、皆が至福の表情で自然と笑顔になっていった。



少しだけ読者さまが増えつつ、嬉しく思います。

マーク回はもう少しだけあります。

新たな仲間たちは、もう少し先のお話しになると思いますが、よろしくお願いします。


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