表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
とあるダンジョンの探索記  作者: アイネコ
第三章、人々の暮らし
101/206

熱い思い

累計2万PV達成しました。

ありがとうございます。





 仁達は、領主館にいるカルロスの下へとやってきた。



「カルロス様、お待たせしました」

「仁殿か、ん? そちらの御仁は?」


 仁は、後ろに控えていたマルスをカルロスに紹介する。


「こちらはマルス、剣神のマルス殿です」

「おお! この方が『剣神のマルス』殿か。 儂はカルロス、この先ここの領主となる予定じゃ。 よろしく頼む」

「はっ、この剣神のマルス、この剣かけて王国を護ると誓います」


 マルスは剣を前にして、カルロスに誓う。


「うむ、ジェフリーや国民の為に、その力を貸して欲しい。 儂も、出来る限りの支援を約束しよう。 宜しく頼むぞ」



 ◇ ◆ ◇



 マルスの紹介後、アイテムボックスを何処に設置するかで、食糧、武器、宝物とそれぞれの倉庫に設置する事となった。



「これで設置は完了しました」


「うむ、すまんな。 これで物資の保管、量と質は保たれるな。 後は王城にだが、そのアイテムボックスはいくつ確保出来るのだ?」


「そうですね。 置ける場所が在れば幾らでも作れます。 ですが、保管庫に4~5個置けば、こと足りますね。 物資管理以外ですと、アイテムボックスの数だけ輸送も出来ますけど、マジックバッグで代用出来ます」

「ほう、マジックバッグという物はどんなものなのだ?」


 仁は身に着けているアイテムポーチを外して、カルロスに説明をする。


「これはポーション入れに使っている物ですが、こんな感じで幾らでも入ります」


 ポーチの中のポーションを出しては、テーブルの上へと並べていく。


「こういった感じに使い易いサイズの入れ物、袋やバックパックなど形状を問わず作れます」

「ほう、便利じゃのう」


「後で解毒薬や解呪、治療薬の入ったポーチでも作りますか」

「おお、それは是非欲しいのう」


「承知しました。 後で作り、お渡ししますね」

「うむ、宜しく頼む」



 ◇ ◆ ◇



「とりあえず5つ在れば大丈夫ですかね」

「そうですね。 お願い致します」


 執務室に戻った仁達は、領主館用のポーション入りポーチを作っていた。


「んー、回復薬を100本、解毒、解呪を10本、解熱、頭痛、腹痛、外傷の治療薬を20本ずつあれば当面は大丈夫ですよね」

「はい、十分です。 ありがとうございます」


 それぞれのポーチにポーションを詰めて、セバスチャンに渡した。


「ポーションとは色々と在るのじゃな」

「そうですね。 治癒魔法が無いとき、MPの節約など色々な使い方で使い分け為ています」


「なるほど、節約ですか……」


「ええ、この町では薬師の方は見掛けますが、錬金術師の方は居ませんので、錬金術の指導書を複製して、後日持って来ますね」


「はい、よろしくお願い致します」


 セバスチャンは錬金術に興味を示し、指導書と聞いて微笑んでいる。



「そろそろ、王都に戻りますか」

「そうじゃな、戻るとしよう」

「「はい」」


 カーラの町でする事もなくなり、カルロス達を連れて王都に戻ることにする。


「それじゃ、俺は店に戻るとしよう。 カルロス様、仁殿との用向きが終わり次第、王都へと向かいますので、ジェフリー陛下にお伝え下さい」


「うむ、分かった。 その様に伝えよう。 そちも仁殿と同様、剣神としての活躍に期待している。 無事役目を果たし、王都への帰還を待って居るぞ」

「はっ、必ず使命を果たし、王都へと参りましょう」


 こうして、マルスは改めて白のダンジョン攻略の戦いに赴くこととなった。



 ◇ ◆ ◇



「ふう、ただいま」

「お帰りなさい。 どうしたの暗い顔して?」


 領主館より戻ってきたマルスの顔は、微妙に寂しげな表情をしていた。


「ん、ちょっと気疲れしてな」

「へぇ、天下の剣神さまも、王家の方々には緊張するのね」


「まあな。 カルロス様は、俺の子供の頃の憧れだったからな」

「えっ? そうなの?」


 遙か遠くを見詰めた目つきで、語りだす。


「ああ、あの方は王族でなければ、俺の師匠の後を継ぎ『剣聖』の称号を受け継いだはずだ」

「マジで? そんな方だったのね……」


「子供の頃に師匠に連れられて、王城での稽古は俺の良い想い出でもある。 若返ったお姿は、あの頃のままであった。 許されるなら、あの頃のように剣を交え、共に腕を磨くのも一興だな」


 マルスは下を向き、腰に差した剣に手をあて呟いたのだった。



 ◇ ◆ ◇



 翌日、仁達は王城より戻ってきた。



「んー、やっと終わったな」

「「お疲れさまです」」


 やっと解放為れたと、仁は腕を上へと伸ばしてコリをほぐす仕草をする。


「結構、予定と違う展開でしたよね」


「そうだな。 もっとこっそりと行こうと思ったが、予定より早く終わったから、結果オーライだな」

「すみません、私が色々と()()()()してしまい、申し訳ありません」


 アリアは申し訳ないと、シュンと項垂れてしまう。


「あー、それでしたら構いませんよ。 アリア様の持ち味ですし、悪気もないですしね」


「えっ…… あ、あの、ありがとうございます。 私はてっきり怒ってらっしゃるとばかり……」


 アリアは目尻に涙を溜めて、ハンカチで拭いている。


「すみません、私も強く言い過ぎたと思いまして、許して下さい」

「は、はい。 私は、仁さまと一緒に居られるなら、何も要りません」


 仁は、アリアの予想外の返答に真っ赤になってしまう。


「ごちそうさま」

「なっ!? マルス! 何時からそこに……」


「ずっと居たわよ。 お父さんったら、アリア様に夢中だったのね。 ニヒヒ」

「帰って早々お熱いこって。 ああ、ダンジョンは明日で良いから、ごゆっくり~」


 サチコに痛いところを指摘され、マルスには退路断たれた上に、仁に捨てゼリフを残し去っていった。


「うぐっ……」

「………… あ、そうだわ、お昼の支度をしないといけないわ。 お店はよろしくね」


 仁は何も言い返せず、アリアは真っ赤な顔でごまかして、店の奥へと消えていった。




気付けば100話超えてました。

そして、何時もありがとうございます。

ブックマークも少しずつ増え、励みになります。

これからも頑張ろうと思います。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ