試験結果は良好か?
「お……」
なんだ? 聞こえないな。何にかを言ってるようだが、あいにく聞こえない上、今は頭が痛い。このまま、しかとぶっこいて寝たい気分だ。
「おきたまえ! 荒川真司くん! このロスト・ウィンがおこしにきたよぉ!」
ちっ! 貴様か! どのツラ下げて戻ってきたのかは知らないがぶっ殺したい気分だ。実によく鼻の傷が疼く。
「よく、僕の前に来れましたね。ぶっ殺されたいんですか?」
「い、嫌だなぁ! あれは事故じゃないか〜。君なら簡単に防げると思ったら、まさか力を使ってないなんてねぇ」
こいつ! 反省してないだろ。力を使うとか以前に、この学校に入ること自体おかしいんだが!
てか、そんな事よりここはどこだ?えらいでかいベットで寝てるし、周り薬品まみれだし。
内装もなんだか、あんまり綺麗じゃないし怖いなぁ。魔女でも住んでそう。
「というか、すいません。ここどこですか? なんか、怖いです。蜘蛛の糸とか張ってるし」
「え? ここ保健室だけど?」
なんだ、その何当たり前の事聞いてんの? みたいな顔は! 止めろ、腹立つ。
「で、僕はもう試験落ちたんですか? 貴方に一発KOされたんですが。筆記も多分0点ですね」
「いやいや、まさか。体術の試験はそこまで重要視されない。筆記もまぁ、次のテストで……いや、むしろ大事なのは次さ」
ほぉ、重要視されないのか。なのに、僕は殴られて気絶したのか。
……なんの意味があったんだ? とツッコミでも入れたいがまぁいい。話が逸れそうだ。
「で、その次の鼻を殴られるより大事な試験ってのは?」
「魔法の強さだよ」ニヤ
ニヤリと笑いながら僕の方を、見てくる。何が面白いんだ。腹立つな。
「魔法面と言いますと?」
「そうだね。通常魔法の強さが試験の内容かな。あと、君の場合は超能力の使用を許可するよ」
「でも、それってバレるんじゃないですか?前戦った魔女にも一瞬で魔法じゃないってバレてましたし」
「そこは、君の技量さぁ〜。バレないように頑張ってねぇ! あ、もうこんな時間だ。試験は午後からだからよろしくぅ! じゃ、僕はこれで」テヘッ!
は? いや、説明不足すぎるだろ。何がテヘッだ!可愛くねぇんだよくそやろう!
「おい、ちょっとまーー」
僕が、言葉を言い終わる間も無く、空間移動の魔法か何かで瞬時に姿を消しやがった。
自己中ずぎるぞ、あの腐れメガネ。
はぁ……仕方ない。午後まで何かして時間を潰そう……いや、なんかもう動くと何かに巻き込まれそうだし寝るか。
♦︎♢♦︎
〜〜午後〜〜
闘技場にて
「では、午後は魔法の実技試験を行う。今年は詠唱と魔力を媒体とした通常魔法の試験となっている」
詠唱か。あれってスラスラ言える人は、きっと国語の教科書読み上げも噛まずに言えるんだろうな。
「では、とりあえず全員前に出てくじを引け! それで、AブロックとBブロックを分ける」
〜〜10分後?
「よし、全員引けたな。では、Aブロックは私と来い。Bブロックはあっちの試験官についていけ」
ふむふむ、なるほど僕はAブロックか。めんどくさいやつと一緒じゃないし、試験の人は美人だしこれは当たりを引いたな。
「おお、また会ったな! 確か、シンジっつたかァ? なんだよAブロックか。残念だ。同じブロックになれなくてよ」
「……ハザードか。Bブロックはもう全員移動してるぞ。早く行ったほうがいい」
「お、そうだなぁ。いい結果を期待してるぜェシンジくんよォ」
あいつが、別のブロックで本当に助かったよ。関わるとめんどくさそうだし、あいつと同じじゃ合格の確率が……減りそうだ。
「よし、Aブロックの諸君よく聞け。まず、今年の編入試験合格者は、人数が決まってる。その人数は2人だ。
Aから1人、Bから1人となっている。その合格がこの魔法の試験の結果次第と言ってもいい。皆、心して取り組むように。では、それぞれ配置につけ!」
「「「「はい!」」」」
みんな、気合の入り方がこれまでの試験とはまた一味違うな。それだけこの試験の配点が高いって事か。この様子を見ると、僕もあんまり手は抜けないな。
「こちらに用意した、強力な防御付与がかかった鎧を通常魔法を用いて破壊しろ。では、1番から早速試験を開始しろ!」
ーーその後
「紅の炎よ我が魔力を糧とし力を貸したまえ。<<初級魔法>>炎弾」
おお、なんかそれっぽい詠唱してるな。なんかいかにも魔法って感じ? 今度、僕も教えてもらおう。
ーー詠唱後、ソフトボールほどの火の玉が30個ほど鎧に被弾した。そして鎧は当然のように無傷であった。
「だめだ! 威力が足りてない不合格!」
「そ、そんなぁ!」
かわいそうに。だが、その前の14人も同じ感じだったし、もう見慣れたな。
そして、最後は僕……まぁ、先ほどから見てて実の所あの鎧……軽く壊せる。
だが、ここで壊せば僕はイキリだと思われるだろう。な○う系だとか目立ちたがり屋だとか。正直、あんまりいい気はしない。だから僕は……
パイロキネシス!!
ボォォっと大きな炎を発生させ僕は勿論鎧を破壊した。安心してくれ、出力は2%以下にしてある。
え? 壊さないと思ってたって? バカ言っちゃいけない。ルールに従順なら、なんでもやるのが僕の生き方だ。
「よし、壊れたな合格。以上で試験終了とする」
あれ? 驚かないの? 僕以外誰も壊してないよ! もっとこう「バカな! 強力な付与のかかった鎧を破壊するなんて」みたいなの来るって思ってたのに。某、異世界転生者達は驚かれてたのに一体なんの差別だ。
!!!ドカーン!!!
む? なんだ? Bブロックの方で凄い音がなったな。一体誰が……いや、きっとあいつだな。<<千里眼>>
千里眼で見ると、そこには案の定ハザード・ドレイクが鎧を木っ端微塵にしているのが見えた。
ここから、別の闘技場までは1キロほどあるはずだが……とんでもない奴もいたもんだ。
♢♦︎♢
ーー学院長室
「やあやあ、合格者の2人!! おめでとう!!」
というか、改めて考えてもこの人が学院長なんてこの学校もそろそろ終わりだな。
「……貴方が学院長でこの学校は大丈夫なんでしょうか? 今になって入学が怖くなってきましたよ」
「全くだ」
なるほど、珍しくハザードと意見があったな。
「おいおい、冷たいなぁ2人とも! まぁ、いいや。とりあえず制服やら教科書、そして大事な生徒手帳。その他学校に必要な物は全部家に送っていおいたから」
「そりゃどうも。んじゃ、俺は帰るぜェ。これ以上ここにいても俺話すことないしな」
「いいよ。あ、そうだ。入学の方は今から一週間後だから覚えておいてね」
僕も帰りたいが、まず帰る家があるのか? 聞きたいことだらけでまだ帰れない。
「じゃあな。おっと、その前に。やっぱり、受かったのはお前だったんだなシンジ。話したい事があるが、まだ、この野郎と話したいことがあるみてェだしな。急かしはしない。だが、絶対後で俺の所に来い。校門で待ってる」
そう言い、ハザードは理事長室を去った。なんだよ……呼び出しって。ま、大体展開が読めるがそれは後回しだ。
「さて、聞きたいことがあるんですがよろしいでしょうか?」
「うんいいよ。何かな?」
♢♦︎♢
ふむ、大体わかった。え? 分かったて何がって?
まぁ、それは当然話の事だ。どうやら学校付近の家を1つ貸してくれるらしい。家を貸してくれるのは素直に嬉しかったな。流石に、住む場所が馬小屋とかだとこの世界を滅ぼす所だった。
ーーはぁ……これから校門に向かうわけだが、どうせめんどくさい事に決まってる。まぁ、行かないと言わなかった自分のミスだ。仕方ない腹をくくって行くとしよう。
♢♦︎♢
「よぉ、シンジ。遅かったな。あの、眼鏡と何話してたかしらねェがずいぶん待っちまったぞ」
「すまない。僕にとっては死活問題でね。それよりも話って?」
僕がそう言うと、バザードはニヤリと笑いながら答える。
「まぁ、簡単に言うと俺と勝負しろ」ニヤ
「は?」