転生
俺の名前は、大平啓太。
これから読者のみんなに、ちょっと奇妙な、俺のタイムスリップ体験を話したいと思う。
栃木県小山市出身で、当時の俺は、関西にある某大学に通っていた。
大学3年生の夏、いつもの帰り道で、、、事故は起きた。
信号が青になり、俺は横断歩道を渡ろうとした。その時だった。
”ビーーーーーーーーーーーーーーッ”
右側からものすごいクラクションの音が聞こえたかと思った次の瞬間、
俺の体は空中に飛び出した。 バサッ。
トラックに轢かれた。
「、、もうだめだ、、。」
意識が遠のいていく中で、様々な思いが頭をめぐった。
「ああ、あともう一度でいい。小山の地を踏みたかった。」
「もう食えないんだな、、思川の鰻」
「祇園祭、行きたかったな。」
「小山、おやま、おや、、、」
後のことは記憶にない。
多分、ここで、俺は力尽きて死んでしまったのだろう。
次に目が覚めた時、俺は異空間にいた。
未来に転生したのだ。
「おい! おい、大丈夫か? しっかりしろ。目を覚ますんだ。」
誰の声か分からない。だが、誰かの声がする。
「っうう。、、あれ、生きてる? 俺、生きてるのか?」
「ここは、小山か?」
そう呟いて目を開けると、俺は、知らない人に抱えられていた。
この人に助けられたのかな?
俺を助けてくれたらしいその人は、叫んだ。
「君は、、きみは、オヤマを知っているのか!!!???」
その人こそ、トゥツィギー族の酋長、オヤーマ・シャー3世だった。