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12/18

Lovely12..とっておきの勝負の夜。

11/14〜11/17まで

平山─長野(白馬)出張






月曜日の朝。

会社のホワイトスケジュール板に青い文字で書かれている。






毎日いるはずの平山さんが、ここにいない。

たった数日なのに…

何だかとっても寂しくて仕方がない。






デスクの上のパソコンと真剣に見つめ合う。

だけど心の中は平山さんでいっぱいだ。






初めて平山さんと手を繋いだのは先週の日曜日。

あれから一週間は何だかお互い忙しくって2、3回お昼休みを一緒に過ごしたくらいだった。






今週こそはゆっくりと、もしかしたらご飯なんて…

何て思っていたのにな。






─お昼休み。





歩とガールズランチ中。






歩が心配そうに話しかけてくる。






「そりゃあ寂しいよねぇ。"お預け状態"だもんね。」






ピンクの楊枝に刺さったミートボールを、歩は私の顔の目の前でくるくるとさせる。






「…よしっ♪」






─パクっ!






…おいしい。






「もういっそのことぎゅってしてちゅってして欲しいよね!」






まるで歩はミュージカルみたい。






ミートボールをもぐもぐしながら、顔が赤くなっていくのが自分でも分かる。







私は黙ったまま首を横に振った。

精一杯だ。






「どうした〜?エリー?」






ようやく自分の口が開く。

開いたとたん、想いがたくさんこぼれ出していく。






「…私って、もしかして魅力ないのかな…。いや、もちろん魅力なんてあるわけないんだけど…その」






落ちこむ私に天使は優しく微笑んでくれる。






「エリーはとっても魅力的な女の子だよ。とっても素敵!」






「…ありがと。」






─ピロリロリ♪






〜新着メール 平山新〜






「…平山さんだっ!ど、どうしようっ!」






びっくりしてまた携帯を落としてしまいそうになる。






「平山さん、何だって?」






「ん…えっと、」







件名:こんにちは

本文:何だか少し久しぶりかな?元気にしてる?

こちらはすっかり冬で寒いです。

木曜日の夜に戻る予定なんだけど会えるかな?

お土産買って行くね。

平山






歩は腕組みをしてう〜むと考えこむ仕草をしてみせた。






「木曜日の夜が勝負だねっ!」






「しょ…勝負って!?」






今度は人差し指をピンと立たせて知的な女教師風?






「とびっきりの彼の"女"になるか、単なる可愛い後輩の"女の子"になるかの勝負ってこ〜とっ!」






「とびっきりの…。な、なるほど。でも…なれるかな?」







「エリー?なれるかな…じゃなくって"な・る・の"!」






「はい…っ!」






歩はとびっきりのイイ女になるための極意をたたき込む!と豪語した。






そうしてベルの音と共に私たちはそれぞれの仕事へと戻った。






[月曜日、

女の勝負を決めた。]






─火曜日の夜。






「エリー、大胆〜!よくそれ買えたね〜!」






サボンがきゃ〜、きゃ〜驚いている。

私だって驚いている。






だってこんなにセクシーな下着…

私なんかに絶対似合わない…っ!






ショートケーキみたいな真白に真っ赤なフリル。

シルクのような肌触り。

真っ赤なスリップを上から着ればまるでミニサンタさん。






歩様のご命令だ。






「大切なのは"変化率"だよ!清楚なエリーはこれくらい大胆にいかなくっちゃ!」






[火曜日。

勝負に向けていざ勝負。]






─水曜日の朝。






歩と一緒に美容院でトリートメント中。






「うわ〜!ツヤツヤ〜!」






歩'sルールでは何でも、とっておきの日に髪の毛のツヤは欠かせないらしい。







【水曜日。

女磨きに磨きをかける。】






明日は平山さんが帰って来る日。






いざ、勝負の夜!

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