表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/5

王子…?

血月(ちつき)…どうしよう…」


「どうしたの?霧紗(きりさ)


「この世界の王子が、この世界から逃げてしまったの…」


「嘘!」


「ほんと…だからね、血月にその王子を探して、連れて帰ってほしいの!」


「いいけど…どこの世界にいるかは…」


「人間界よ。血月、人間界に行ってみたかったみたいだから、丁度いいかと思って…」


「その仕事、喜んで受ける!」


「じゃあ、頼むね。」


---------------


「おなかすいた…最近の「人間」ってあまり美味しくないから腹足しにもなんない…。」


人間界に来れたのは嬉しいけど…正直言って生活しづらい……



フワっ


風が吹くと同時に甘い香りが漂ってくる。


「…久しぶり…美味しそう。」


僕が放った言葉は、また吹いた風の音に紛れて誰も聞こえなかった。


―――――――――――――――――――

香りだけを頼りに美味しそうな人間の元へと行く。


その香りは、建物からする。


「この中か。広いな…」


音をたてないように中へ入って本格的に「人間」を探す。


「(ん?香りが近づいてはいるが、人の気配がしない…)」


「任務までなにすっかな。」


突然聞こえる声に驚いて、足音を立ててしまった。


「!! そこにいる奴、出てきなよ。」


ティアラをのせた子が戦闘体制に入って言う。


「(…あの王子はティアラなんて乗せてたっけ?…)」


「いつまで隠れるつもり?」


…殺気を放ってるな…おとなしく姿を現すべきか…


「僕をどうするつもりだ?」


「んー。敵っぽいから殺す?」


「なんで殺されなきゃいけないの?」


「だって、ここヴァリアーだぜ?一般人が気配まで消して来るようなとこじゃねーし」


「何それ?」


「ここが何処か知らねーの?」


「知らないし、関係無い。」


「じゃあ何で此処に来たんだよ。」


「そりゃあ、食事しに」


「はっ、アンタにあげる飯なんてないし♪」


「人間ごときの飯を貰おう、なんて思わないね。あんただけで十分。」


「おまえも人間じゃん」


「俺は吸血鬼なの。」


「!?」


「って訳で血を頂戴ね?」


そういってティアラをのせた子の首に噛みつこうとしたけど…

人の気配がする…見られてる?


「ねぇ、誰?さっきからそこで見てるんでしょ。」


「!!」


「早くしないとこの子、僕の餌になるよ?」


「…ミーは別に堕王子の事はどうでも良いんですけど、ボスが呼んでますんでー」


「へぇ、で、この子を助けに来た。と。」


「まあ結果的にそうなりますかねー」


「(クスッ でも、遅いかな?」


ガブッ


「!!…っ!痛いn」


「静かにしてくんない?折角生かしてあげようと思ったのに、殺すよ?(まあ、僕の種族の掟で殺すなんてできないけど。)」


「「…」」


「そう。それでいい。(大体これで黙ってくれるんだよね。)」


「美味しかった。生かしておくことにするよ。

でも、一つ聞いて良いかな?」


「……?」


「何で君はどの人間よりも美味しいの?」


「…は?」


「君の血はそこら辺の人間と違い、特別に美味しかった。…吸血鬼じゃないの…?」


ポンッ


「先輩って吸血鬼だったんですかー。あ、これは報告しないといけないD」


グサッ


「…先輩ー。痛いですー。」


「テメェは黙ってろ

で、ハッキリ言っとくが、俺は吸血鬼じゃねえ。普通に王子なんだよ。」


「…王子…?(やっぱりあの方?…でも「吸血鬼じゃない」って…)」


「そ。俺、王子♪」


「…(あの方法を試してみるか。)」


「どうした?」


「…何でもない。それより、記憶を消させてもらうね――」

今更なんですけどー、「血月」が主人公ちゃんです。ハイ。

言うの遅くてすみません(泣

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ