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運命に惑うケモミミBL長編♂愛情深ハイスペ狼×恋歴難美人オネェ猫『ロドンのキセキ◆翠玉のケエス◆輝石ノ箱ヨリ◆芽吹』全31話  作者: 偲 醇壱
◆ The SUN:U ◆

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Drop.029『 The SUN:U〈Ⅱ〉』【4】

 そうして、すっかりと法雨に笑顔が戻ったところで、雷はそんな彼を優しく抱き寄せると、またひとつ――、柔らかに口付けた。

 ✦

 それから――、しばらくと心地よい湯の温もりに存分に浸った二人は、せっかく温めた身体が冷えてしまう前にと、手早く寝支度をしては、暖めておいた寝室へと向かった。

 そうして、法雨と雷は、共にその暖かな寝室へと足を踏み入れた――のだが、法雨はそこで、何故か難儀そうにして言った。

「ううん……。なんだか……、――お風呂に入ったら、少し目が冴えちゃったわね……」

 それに穏やかに笑うと、ベッドを軽く整えていた雷は、ひとつ手を止め、未だドアの前に佇む法雨に歩み寄って言う。

「それも今だけだよ。――暗くして目さえ閉じてしまえばすぐに眠れるさ。――身体もかなり疲れてるはずだし、過信せずに寝てしまった方がいいよ」

 すると法雨は、そんな雷の言葉にも、悩み鳴いて応じる。

「う~ん……」

 雷は、その法雨に何故だか愛らしさを感じ、その頬を撫でては伺う様にして言う。

「おや。――君が駄々をこねるなんて、珍しい事もあるものだね」

 そんな雷をしばし見上げるようにした法雨は、ぽつりと零す。

「“溜まってる”のよ……」

 雷は、それに眉と耳を上げては、毛艶の良い尾をやんわり揺らがすと――、ひとつ間を置いてから問うた。

「“疲れ”が?」

 法雨は、そんな雷の“悪戯”に、じゃれるようにして言う。

「もう。――意地悪ね」

 そんな法雨が、言いながら色を含ませた視線を返すと、それを受け止めた雷は、手触りのよいレモン色を弄びながら言う。

「まぁ、“さっき”はちゃんと休ませてあげられなかったから。――君の身体にも、無理はさせたくないんだよ」

 すると、そんな雷にゆっくりと瞬いた法雨は、視線を絡めたまま笑んでは、上目遣いに紡ぐ。

「ふふ。それなら安心して? ――アタシの身体も、“さっき”のだけじゃ癒され足りないって言ってるか、ら。――でも……、そんなコト言って……。――実は、雷さんがお疲れだったりするかしら……? ――いくら我儘なアタシでも、お疲れの雷さんにまで無理をさせたくはないわ。――だから、お疲れなら、そう言って? ――そうしたら、アタシも、アタシの身体も、きっと“良い子”に出来るから……」

 そんな法雨に、やや目を細めた雷は、ふと視線のみを中空にやると、

「ううん……それがね……」

 と思案するようにした。

 だが、すぐに法雨に視線を戻すと、今度は悪戯っぽく笑み、

「俺も、疲れはまったく――なんだ。――困った事に」

 と続けた。

 法雨はそれに、ふふと楽しげに笑うと、次いで、するりと雷の腰に腕を回すなり、その身を寄せるようにして言った。

「それは違うわ。雷さん。――それを言うなら、“幸いなコトに”――よ」

 そして、腰に回した手で、雷のワイシャツの背をつんと引くと、法雨は甘い声で強請(ねだ)る。

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