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運命に惑うケモミミBL長編♂愛情深ハイスペ狼×恋歴難美人オネェ猫『ロドンのキセキ◆翠玉のケエス◆輝石ノ箱ヨリ◆芽吹』全31話  作者: 偲 醇壱
◆ The STAR:U ◆

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Drop.022『 The STAR:U〈Ⅰ〉』【2】

 恐縮する法雨に、雷は重ねて笑顔で応じると、案内に従い、マンションに設けられているという地下駐車場へと車を向かわせた。

 ✦

 そうして――、案内のもと、無事に地下駐車場内へと至った雷は、駐車場内の安全を目視確認しながら停車し、法雨に声をかけようとした――のだが、それより先に、法雨が不意の問いを紡ぐ。

「雷さん。――明日は、祝日ですけれど、――雷さんは、お仕事ですか?」

 雷は、その唐突な問いを不思議そうにしながらも、ミラー越しの法雨に応じた。

「え? いえ……、――祝日は京君を休みにしてあげたかったので、事務所も祝日休業に切り替えましたから、――一応は、俺も休みになりますが」

 すると、その雷の言葉を受けた法雨は、何故か随分と嬉しそうに笑むと、言った。

「まぁ、それなら良かった。――その、突然の事で恐縮なのですけれど……、雷さん。――もしよろしければ、雨宿りと、家まで送ってまで頂いたお礼に、今夜は、うちでお食事なさって頂けません? ――実は最近、お世話になっている先々から美味しい贈り物を沢山頂いたばかりなんです。――ですから、今日のお礼も兼ねて、ぜひ御馳走させてくださいな」

 これまで、法雨の頼みともなれば二つ返事で応じていた雷だが――、その雷が、法雨の頼みに応じるかを迷ったのは、“あの日”以来の事であった。

 しかし、その雷がぱたりと黙した事で、彼が戸惑いから言葉に窮している事を、ミラー越しの様子からも察せているはず法雨も、何故か助け舟を出す事もなく、ただ黙し――、ただ微笑みながら――、彼の返事を待った。

 その中、既にミラーから視線を外していた雷は、ハンドル越しのメーターを見つめながら、ゆっくりと、慎重に、紡ぎだす。

「そう……、ですね……。――その……、――それは、――とても、嬉しいお誘いなのですが……、――いきなりお邪魔するのは、流石に、ご迷惑では、ないでしょうか……」

 そんな雷に反し、法雨は、変わらずの微笑みを崩さぬまま応じる。

「ふふ。大丈夫ですわ。――アタシ、一人暮らしですから。――アタシがいきなりお連れしたお客様が来て迷惑する人なんて、うちには居ませんよ」

 それに、いかにしても踏み止まろうとしているらしい雷は、なんとか紡ぐ。

「――………………。――ですが……、法雨さんも、今日は雨に打たれてお疲れでは……? ――それに、俺は、礼を頂くつもりでお送りしたわけではありませんから」

 すると、その雷の言葉に、法雨は、これまでの微笑みをするりと寂しげな苦笑に転じさせると、しおらしげな声色で言った。

「あぁ……、そ、そうですよね……。――ごめんなさい……。――雷さんだってお疲れですのに、こんな事をいきなり言われたら迷惑ですよね……。――アタシったら、送って頂いた身分ですのに、つい雷さんの優しさに甘えて我儘を言って……、いけませんね……」

 すると、雷は、しばし慌てた様子を見せては、言った。

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