表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
運命に惑うケモミミBL長編♂愛情深ハイスペ狼×恋歴難美人オネェ猫『ロドンのキセキ◆翠玉のケエス◆輝石ノ箱ヨリ◆芽吹』連載中  作者: 偲 醇壱
◆ The HANGED MAN:U ◆

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

45/45

【New】Drop.015『 The HANGED MAN:U〈Ⅲ〉』【2】

「まぁ……、これは、――正直ありえなさそうって事なんだけどね……。――ほら、小説とか、映画とかでもたまにあるじゃない? ――自分が恋してしまった相手に、“その好きな人って誰なんですか”って尋かれたりした時、――その相手に自分の恋心を悟られないようにするために、“好きな人は居るけど、誰かは言えない”って、言ったりするシーンが」

「あぁ。ありますねぇ」

「で――、そう言われた本人は、大体、“この人は、自分以外の誰かが好きなんだろう”って、思うわよね?」

「はぁ……、まぁ……、変に勘ぐらなきゃ、そうっすねぇ……。――……って、――え……?」

 未熟な助手は、どうやらそこで、法雨が思いついた“ありえない思い付き”の内容を察したらしく、眉間に皺を寄せて続けた。

「えっと……つまり……、――それを雷さんの話に置き換えると……、――雷さんが、“言えないって答えた相手”が、雷さんが恋しちゃった相手になるって事っすよね……」

「えぇ。そうなるわね」

 そんな京に、法雨が溜め息交じりに言うと、彼は、心からの確信をもって言った。

「それは……、――絶、対、に、――ないっすね……」

「そうでしょ。――アタシもそう思う」

 つまり、法雨が思いついただけの“ありえない”仮定が真であった場合、――雷がとんでもない初恋をしてしまった相手は、この未熟でやかましい助手ということになる。

 が――、やはりそれは、その助手自身も心からの確信をもって否定してしまうほどに、“絶、対、に、ありえない”事――という結論で決着がついた。

(――それにしても……、――雷さんも、せっかくの初恋がそんな壮絶な恋になるなんて……、――この“オオカミ坊や”たちの事と云い、――アタシからの非礼も含め……、――苦労の多い年を過ごしてるわね……)

 法雨は、そう思いながら、未だカウンターでうんうんと考え込んでいる未熟な助手を見やりながら、次のオーダーを問うてやる。

 その中、そんな京“坊や”を目の前にしているせいか、法雨はまたひとつ、よからぬ仮定を立ててしまった。

(――まさか……、――未成年の子に、とか……? ――ま、まさかね……)

 法雨は、図らずも立ってしまった仮定とは云え、なんとなくまた雷に非礼を働いてしまったような気になり、その仮定を振り払いながらも、心の内で届かぬ詫びを紡いだ。

(――ごめんなさいね。雷さん……。――でも、――真相については、まったく見当もつかないけれど……。――今度、お店にいらした時も困っている様子なら、――やっぱり、アタシからも尋いてみた方がよさそうね……。――オトナの恋愛であるなら、尚のこと“坊や”には相談出来ないでしょうし。――アタシが力になれる事もあるかもしれないし……)

 法雨は、改めてそう決すると、恩人でもある悩める探偵を想いながら、図らずも伝達役を務めてくれた助手に、次のカクテルを贈った。

 

 

 

 

 

Next Drop.016 → 2026.02.21 夜

 

本作、第15話までお付き合いくださり、

誠に有難うございます 旦_(*´ω`*)


もし、お気に召して頂けましたら、ご評価やブクマ、

作家お気に入りなどで応援頂けますと励みになりますヾ(・ω・)ゞ


それでは、明日夜お届け予定の第16話も、

ぜひ引き続きお楽しみください(`・ω・´)ゞ

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ