Drop.029『 The SUN:U〈Ⅱ〉』【5】
「ねぇ、雷さん。アタシ、あんなに頑張って働いたのに……、どうしてか眠くないのよ……。――だから、これは、そう……。――きっと……、――“もう少し疲れないと”駄目だと思うの……」
その法雨に、また思案するようにして中空を見やった雷は、しばしして“自身への”溜め息をつくと――、彼方から腕の中へと視線を戻すなり、苦笑して言った。
「まったく……。“さっき”と云い、今と云い……、――俺も、とことん意志が弱いな……」
法雨は、その雷に幼く笑うと、悪戯っぽく言う。
「ふふ。いいえ。それも違うわね」
「ん? じゃあ……?」
それに雷が首を傾げると、法雨は得意げにして言った。
「雷さんは、“アタシに”、弱いのよ」
そんな法雨に、雷は大いに納得がいった様子で頷く。
「ははは。なるほど。なるほど。それは確かに、――その通りだ」
そして、それに法雨が楽しげに笑うと、雷はその頬を優しく愛でては、ひとつ口付けて言う。
「それじゃあ、仕方がないね……」
そして、触れたばかりの艶をまた啄むと――、今度はゆったりと食む様にした。
そして、法雨がそれに応じるようにすると、雷はしばしと、その柔らかな感触を愉しんだ。
その後――。
法雨がいよいよと甘く零し始めたのを機に、その柔らかな艶からそっと離れた雷は、次いで、すっかりと赤らんだ彼を軽々と抱き上げると――、眠れないと駄々をするその愛し人を寝かしつけるべく、強請る艶を食み愛でてやりながら、暖かな寝床へと向かった。
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