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短編 戻る場所

 議会の後で、彼女ははっきりと俺を拒絶した。

その事実は、理解している。

理解は、しているのだ。


「……ルークは、兄上が信頼した方です」


そう言った彼女の声は、震えていた。


だが、逃げずに、正面から私をみて言った。


それが、何より許せなかった。


(……なぜだ)


 なぜ、俺ではない。

なぜ、あの男なのだ。


だが同時に、胸の奥では別の声が囁いていた。


(戻る。必ず、戻ってくる)


 彼女は、迷っているだけだ。

仮初の夫に、寄り添っているだけ。


拒絶は、拒絶ではない。

道を誤っているだけだ。


 幼い頃、俺の腕に抱きついてきた彼女。

不安になると、必ず俺を探した彼女。

あれが、真実だ。

今の態度の方が、歪んでいる。


(俺が、正しい)


そうでなければ、ならない。

だから、奪うことで救ってやる。

引き離すことが愛だと証明してやる。


彼女は、俺のもとに戻る。

戻らなければならない。


それが、世界の在り方なのだから。


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