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第2話:絶望の淵、光を紡ぐキャストオフ

友だちのクレイロイドが、

目の前で暴走してバリバリ壊しまくる。

その姿が、私の無力さを

グイグイ突きつけてくるみたい。

もうダメだ、って。

何もできないって。

心がギューッて締め付けられて、

絶望で、涙がポロポロこぼれ落ちる。

頬を伝う涙が、なんか熱い。

その涙が、まるで暴走クレイロイドの

負の感情をグンッと増幅させるみたいで。

私、何してんだろ……。

息が、ヒューヒューと苦しくなる。

このままじゃ、全部終わっちゃう。

大切な友だちが、壊れちゃう。


その時、スッと現れた人がいた。

その人は、まるで水面を滑るみたいに。

師匠のセレン!

「静寂の漂流」って技で、

戦場にスゥーッと滑らかに到着。

水のエネルギーシールドが、

私たちと暴走クレイロイドの周りを

シュワワッと隔離した。

暴走の物理攻撃も、

周囲に飛び散る負の感情も、

セレンの中にフワフワと吸収されてく。

まじ、神業だよ……!

セレンの周りだけ、なんかフワーンと

空気が変わったみたいに、

静かで、温かい空間ができた。

私を包むように、安心感がジワッと広がる。


セレンが私の肩にポンッと触れた。

その手が、すごく温かくて。

「恐怖も無力感も、全てあなたの感情よ。

でもね、本当に大切なのは、

その奥にある『願い』を信じること」

って、優しい声で諭してくれる。

セレンの言葉、なんかジーンとくる。

師匠の過去の悲劇を乗り越えた強さが、

じんわり伝わってくるみたいだった。

心が少し、フワッと軽くなった気がした。

目の前が、少しだけ明るくなった。

私は、セレンの瞳をジッと見つめた。

その瞳の奥には、深い優しさがあった。


セレンの言葉に導かれて、

私は震える体で、

暴走してる友だちのクレイロイドに

ゆっくり手を伸ばした。

怖いけど、何か信じたい。

友だちの心からドロドロ溢れる

「劣等感」や「孤立感」が、

私の心にズシンと響いてくる。

あぁ、この気持ち、わかる……。

誰かに認められたい、って気持ち。

一人ぼっちなのが、怖いって気持ち。

私も、訓練でうまくいかなくて、

ずっとそんな気持ちを抱えてたから。

その感情の奥に隠された、

純粋で切実な「真実の願い」を

私はピピッと感じ取った。

「誰かに認めてほしい」

「ただ、隣にいてほしい」って。

あの子の心が、ポロポロ泣いてる。

その痛みが、私にもグッと伝わってくる。

もう、このままにはできない。

絶対、救ってみせる!


友だちの真の願いを受け止めて、

「これを、絶対に叶えたい!」

っていう私の「純粋な共感」が、

そして「浄化の意志」が、

心の奥からグワーッと爆発的に高まる!

身体が内側からキラキラ光り始めた。

パステルカラーの訓練着が、

光の粒子をシュワワワッとまとい、

透き通るような純白の輝きを放つ

『ライトニング・ハーモニー』へと、

ハイパーキャストオフ!

アンダーウェアの光の膜が、

全身をスゥーッと包み込むような、

究極の変身を遂げる!

この「アンダー強化」ってやつ。

私の内なる「本質」が解放された証みたい。

体が、フワッと宙に浮くような感覚。

足元には光のステップが生まれ、

空中をフワフワと「ライトニング・ワルツ」で舞い上がる。

もう、何も怖くない!

力が、体中に満ちていくのがわかる。

これは、私だけの力じゃない。

友だちを救いたい、って気持ち。

セレン師匠の優しさ。

全部が、私に力をくれたんだ!


私は光のリボンウィップを、

暴走クレイロイドになってる友だちに

ピュンッと触れさせた。

負の感情エネルギーが、

スルスルとウィップに吸い込まれていく。

そして、みるみるうちに浄化されていくのがわかる。

友だちのクレイロイドは、

静かにフワッと沈黙。

その所有者である友だちの表情に、

安堵と、失われた友情を取り戻したような

温かい光がパアッと戻った。

ホッとして、全身から力が抜ける。

成功したんだ……私にもできたんだ!


セレンが私の頭をポンポンしてくれた。

「よくやったわ、リリィ。

それが、あなたのクレイガールとしての『核』よ」

って、優しい声で言ってくれる。

そして、友だちからの心からの

「リリィ、ありがとう!」が響く。

その言葉が、私の心を温かく満たす。

私にしかできない「浄化」の力。

その確信が、ググッと湧き上がった。

「私、人を救うために、クレイガールになる!」

強い決意と希望に満ちた表情で、

私は夜空をジッと見上げた。

よーし!やるぞ!

ここからが、私の始まりだ!

誰かの心を、笑顔にできる私に、

絶対になってみせるんだから!

私の『核』は、これなんだ!


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