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異世界養蜂革命  作者: 華蜂師
第5章:新たなる旅立ち
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第81話: 新たな計画の発表

レイモンド国王や信頼できる貴族、冒険者ギルド、商人ギルドのギルドマスターたちが一堂に会する王宮の会議室。

そこには養蜂プロジェクトの拡大計画を発表するために集まったミツルたちの姿があった。

この計画がこれからの王国全体にどれほどの影響を及ぼすのか、その期待と不安が入り混じる中、ミツルは深呼吸をし、会議の冒頭に立って言葉を紡ぎ始めた。


「本日はお集まりいただき、ありがとうございます。私たちはこれまでの養蜂プロジェクトをさらに拡大し、王国中へと広げようと考えています。そのためには、皆様の協力が不可欠です。まず最初に、新しく設立予定の『蜂蜜街道』のロードマップについてご説明します。」


会議室の中央に置かれたテーブルには、詳細な計画図が広げられ、各地への養蜂場設営の具体的なプランが描かれていた。ミツルはその計画図を指し示しながら説明を続けた。

「この『蜂蜜街道』はリハルトを中心とし、フローリア村、ベリル村、フレイン、スロールハイムへのネットワークを確立します。でも、ただ単に蜂蜜やミードを運ぶ道ではありません。この街道は新たな経済の血管として、各村や都市を繋ぎ、人々の交流を促進します。」


冒険者ギルドのマスターであるハガードが腕を組んで頷いた。

「その道程にはかなりの冒険がありそうだ。私たちもその準備を進めておくとしよう。」

続いて、エルザが蜜源植物の重要性について話し始めた。

「養蜂が広まることで、植物の受粉が促進され、作物の収穫量が増えることが期待できます。小麦や果物、野菜、さらには美しい花々もさらに豊かに育つでしょう。これにより、村々はもちろん、都市部までの食糧供給が安定します。」


「そして、教育の面でも大きな役割を果たすことになります。」

アリーシャがミツルの横に立ちながら続けた。

「新しく雇用された住民たちには、教育プログラムを提供します。これは単に仕事を与えるだけでなく、彼らの未来を築くための一歩に他なりません。」

ミツルは堂々と説明を続け、ドワーフ族の技術的な側面についても言及した。

「建築に関しては、ボリス・ロックハートとその娘ティルダが協力してくれます。ドワーフ族の伝統的な建築技術を活かしながら、効率的な建設プランを進めています。」


その説明に耳を傾けていたフィリア王女が、興味深げに尋ねた。

「ティルダという方は、新しい生産設備や製品開発にも関わっていると聞いていますが、具体的にはどのようなことを?」

「彼女は僕達が養蜂やミード製作、熟成やドワーフの酒職人から学ぼうと思っている秘法に対して様々意見を具現化してくれるんです。」とミツルが説明する。


「それに加え我らが仲間の植物の専門家であるエルザの研究で培った薬草知識が、蜂蜜やミードの新たな製品開発に非常に役立っています。これにより、特定のハーブや薬草の花から採れた蜂蜜の効能が活かされ、新しい市場が開拓される見込みです。」アリーシャが笑顔で応えた。


商人ギルドのエドマンドもそのアイディアを称賛した。

「新たな製品開発が進めば、市場の活性化にもつながります。我々商人ギルドも全面的にバックアップしよう。」

信頼できる貴族や冒険者ギルドマスターたちも、次々と協力を約束する。

冒険者ギルドのリーダー、ハガードや商人ギルドのエドマンドだけでなく、新たにフェリス、ノーサリア、アグニアからも貴族やギルドマスターたちが参加を表明している。


フェリスの冒険者ギルドマスター、ダン・ナイツも声を上げた。

「フェリスは今迄ミツルさん達が過ごしてきた気候や環境が違うので、新たな蜜源植物の育成に適した気候だと思います。是非、我々も協力しますので、ともにプロジェクトを進めていきましょう。」

ノーサリアの冒険者ギルドマスター、リアナ・エルドレッドは新しい蜂の魔物研究の重要性を強調した。

「私たちの地域では山岳地帯特有の蜂の魔物が存在します。今迄は冒険者にとって危険な場所や魔物だと言う認識でしたが、養蜂と言う物があり、蜂の魔物が社会に貢献するならむしろ喜ばしい事でしょうね。その生態を把握することで、新たな産業の可能性を見出せるでしょう。私が懇意にしている冒険者にも話しておきます。」


アグニアの商人ギルドマスター、フィリップ・バンドレルもまたプロジェクトの商業的な側面に期待を寄せた。

「古くからの交易路があるアグニアは、このプロジェクトによってさらなる商業の活性化が見込まれます。なので色々な領地にネットワークがある有力な商人や冒険者等がいるので、情報を集めて貢献出来ればと思っています。」


ミツルは皆の顔を見渡し、熱意を込めて宣言した。

「私たちはこのプロジェクトを通じて、多くの人々に新しい生活の場と機会を提供したいと思っています。そして、今はじめたばかりのこの一歩が、未来への大きな道を切り拓くのです。」

会議室は賛同と期待の声で満ちた。こうして、未来を繋ぐ新たなプロジェクトが本格的に動き出すこととなり、ミツルたちはその成功を信じて歩み始めた。

設定の確認をしていてエリックと言う名前の被りを確認しましたので、変更しました。

アグニアの商人ギルドマスターをエリック・バンドレルからフィリップ・バンドレルへ変更です。

気付かず変更が遅くなってしまいすみません。

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