第65話: 和解の道
予約の日時に誤りがありました。
定期的な投稿をやって行くつもりでしたが、ずれてしまいました。すみません。
エドワードをはじめとする悪行に関与した貴族たちは、その悪事が露呈するや否や、領地の没収や既得権益の剥奪といった厳しい制裁を受けた。
彼らの多くは権力の座から降ろされ、その地位を追われることとなった。だが、それらの処罰が下されたからといって、領地の混乱がすぐに解消されるわけではない。
新しく台頭することになったのは、次の世代の者たちだった。彼らは前の当主たちの過ちを反省し、新しい道を歩む決意を示していた。
主に、領地復興の許可を得た家の一つは、かつてエドワードと深く関与していたリチャード家だ。
リチャード家の息子であるアランは、父の汚名を返上するため、自らが批判の矢面に立つ覚悟を示した。
「私は父の過ちを償い、領地の復興に全力を尽くします。どうかこの再スタートを許してください。」アランはその瞳に決意を込めて、バルドウィン卿や他の貴族たちとの会合で述べた。
バルドウィン卿は彼の覚悟を確かめるようにじっと見た後、静かに頷いた。「人は誰しも間違うものだ。大事なのは、その後どのように行動を修正するかだ。その覚悟があるならば、未来を共に築いて行こう。」
他の貴族たちからも承認を得たアランは、さっそく復興に向けた具体的なプランを立て始めた。
彼は、自分が今後非力になってしまったことを認めつつも、正直に領民たちの生活を見つめ直す必要があると考えていた。
一方で、元当主たちの中には、彼らの関与してきた悪事が露呈して制裁を受けたことで、反感を抱く者たちもいた。
それでも、一部では賠償や更迭に悔い改め、積極的に復興に関与しようとする者も現れ始めていた。
例えば、デューク家の新当主となったルーカスは、従来の権益に頼ることなく、地道に地元の復興に向けた活動に取り組み始めた。
彼は、特権を失ったからこそ得られる真の自由と責任に気付き、新しい道を模索する。
「俺たちは、もう一度やり直せる。過ちから学び、未来に繋げるんだ。」ルーカスはミツルらと共に今後の計画を練っていた。
ミツルもルーカスの姿勢に賛同し、彼が領地の未来を託すに足る人物であると感じていた。「俺たちも同じだ。過去を悔やむより、今何を成すべきか考えていこう。」
エルザやアリーシャも協力を約束し、彼らは復興に向けた一歩を着実に踏み出していく。
そして、次第に和解が進む中、前の時代の悪しき影響から逃れ、新しい関係性が生まれていた。
ミツルたちミード製作隊もまた、自らの技術を通じて領土の再建にひと役買うことを誓った。
こうした流れの中で、徐々に領地全体がひとつのコミュニティとして息を吹き返し、新しい風が吹き始める。領民たちもまた、新たな信頼が芽生えはじめ、未来に向けた希望を見出してゆく。
「本当の意味でのやり直しだ。」アランは自らを鼓舞し、復興への道を着実に歩み始めた。
そしてバルドウィン卿は貴族や権力者から取り上げた領地をミツルに託そうと提案した。
色々な領地に養蜂場や蜜源植物の園芸スペース、ミード製作所が出来れば量の確保や地域毎による名産になるのでは?とのミツルからの復興支援に対する細やかな恩返しであった。
そして各領地から各ギルドや信頼出来る仲間達の紹介で人員の増員をする事で蜂蜜街道のエリア拡大と蜂蜜やミードの量産体制を築けるようになった。
このバルドウィン卿からの提案に関してミツルは驚きながらもその思いに応えるべくはっきりと自分の思いをみんなに伝えた。
「バルドウィン卿そこまでご期待していただき、支援していただきありがとうございます。ご期待に応えられる様、仲間と一丸になってさらなる貢献が出来るよう頑張ります!」その言葉を聞いたエルザやアリーシャ、ドラゴンテイル一同も同様に頷いた。
エルザは「そんなことになったら私達の負担がかなり増えるけど…でもやりがいがありそうでむしろ燃えて来るわね!」と意気揚々な発言をし、アリーシャは「エルザの言う通りね。でもだからこそみんなで協力してエリア毎の名産や役割分担をする事で効率的になったり、新たな発見がありそうで面白そうじゃない!」と前向きな思いを告げた。
「じゃあ俺らは冒険者として得た人脈や経験、知識をミツルたちに伝えないとだな!」とドラゴンテイルリーダーのエリオットが笑いながらミツルの肩を叩く。
ライアンも自慢げに「俺達も色々な所に行ってるからどこどこは何が美味い!とかどんな食物が有名かとかは分かるからな!」と言う。
サラは「あなた達は自分達が好きなものだけ詳しいだけじゃない。ほとんどお酒に合う食べ物だったり、酔えるお酒だけでしょ!」と二人を諫めていた。
このようにして、かつて闇に染まっていた領地は、色々な人の協力や思いの元に新たな光を見出しつつあった。
未来へ向けた歩みは、様々な思いを乗せ、次第に活気を取り戻していく。
その歩みを阻む影は消え去り、領地は真に和解と再生の時を迎えつつあった。未来を見据えた彼らの挑戦は、なおも続いていくのだった。
設定を確認していたら同じ名前がいたので変更します。
デューク家の新当主:エリックからルーカスに変更します。
気付かず変更が遅くなってしまいすみませんでした。




