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異世界養蜂革命  作者: 華蜂師
第3章:蜂蜜街道と領主の願望
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第41話: 蜂蜜街道建設開始、養蜂場の拡大

リハルトからフローリア村を結ぶ蜂蜜街道の建設計画がいよいよ現実味を帯びてきた。街道建設において、ボリスはその多忙な役割を担うことになった。

ドワーフ族の村「スロールハイム」から来た彼は、建築や街道整備の総指揮を引き受ける。

現場に直接足を運ぶことは少ないが、その優れた指導力で、それぞれの仕事が滞りなく進むように管理している。


ティルダは、その反面、現場での作業に集中している。大工としてメインで活躍し、養蜂場や新たな巣箱、ミード製作所の建設においてもその腕を発揮していた。

彼女は持ち前の力強さと技術を活かして、新しい建物が着実に形になっていく様を見ることを楽しんでいた。

しかし、街道整備と新たな施設の建設にはまだ解決すべき課題が山積みだった。

そのため、これから先の計画をより具体化し、仲間たちの役割と工程を正確に整理するために、リハルトにて会議が行われることに決まった。

その会議の日が来ると、リハルトに集まったのはバルドウィン卿、側近のアンドリュー、冒険者ギルドマスターのバルドック、商業ギルドのオルガ、そしてミツルを含むミード製作隊、ドワーフの石工ボリスとティルダ、さらにドラゴンテイルやベックといった面々だった。


「皆さん、お集まりいただきありがとうございます。この計画が成功を収めれば、地域全体の繁栄に繋がると信じています」とバルドウィン卿が会議の口火を切った。彼の周りには新たな機会を前にした期待感が漂う。


「ここにいるボリスとティルダは、我々のプロジェクトに大きく貢献しています。彼らの技術はこの計画の要です」と、ミツルがボリスとティルダを紹介する。ボリスは軽く頭を下げ、ティルダもまた、丁寧に挨拶をして笑顔を見せた。


「スロールハイムの誇りをかけて、頑張らせてもらう。どうぞよろしく」とボリスが毅然と述べると、会場の雰囲気は一段と引き締まったものとなる。

「これから、それぞれの役割を明確にし、どう効率よく進めていくかを議論しましょう」とバルドックが提言する。彼の意見を元に、参加者たちは一つ一つの案件について話し合いを始める。


まずは、各地の人員配置の整理と作業スケジュールの詳細が話し合われた。各村から提供される人材や、必要な資材の流通方法についても詳しく議論された。


「ティルダは現場での作業を担当しますが、彼女の技術を十分に発揮できるよう、支援を怠らず進めていきます。また、巣箱やミード製作所の設計にも深くかかわってもらいます」とミツルが付け加えた。


その後、ミードの材料としての新たな蜂蜜の品質改善についても議論された。

「新しい亜種が生み出す蜂蜜の利用法についても研究し、これからの生産に役立てていきます」とエルザが説明する。

彼女の研究が養蜂場の発展にどのように寄与するか、皆興味津々で聞いていた。


終盤に差し掛かると、バルドウィン卿が改めて全員に向けて宣言した。

「我々の計画は、単なる街道建設だけでなく、地域社会全体を巻き込んだ大プロジェクトです。ここにいる全員の努力が欠かせません。成功を目指し、共に力を合わせていきましょう。」


この激励の言葉を受けて、集まった全員の士気はより一層高まった。

このプロジェクトが実現すれば、様々な分野で新たな可能性が生まれ、それは領地全体の発展へと繋がる道となるだろう。

それぞれが持ち場での役割を果たすことで、この大計画は確実に次のステージへと進んでいく。ミツルたちはその希望を胸に、新たなる挑戦を続けていくことを決意したのだった。


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