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異世界養蜂革命  作者: 華蜂師
第2章:蜂蜜の発展と旅立ち。
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第21話: リハルトへの旅立ち

フローリア村での準備を整えたアリーシャたちは、ついにリハルトへの旅路へと出発することとなった。

村の期待を背に、彼らは力強く馬車に蜂蜜と蜂蜜酒「ミード」を積み込み、来るべき商談への期待に胸を膨らませた。

彼らと共に旅をするのは、仲間のドラゴンテイルのエリオット、ライアン、サラであり、彼らはそれぞれの目標達成を応援してくれていた。


今回のリハルト遠征での主力商品は、ヘリオスフラワーの蜂蜜、パラライザー・リーフの蜂蜜、ムーンブロッサムの蜂蜜の3種類と決まった。

ハニィウィング産は20ギル、スティンガービー産は60ギルと価格設定をし、各種類ごとにハニィウィング産は各60個ずつ、スティンガービー産は各30個ずつ用意した。加えてミードの試作品も4樽分用意している。


最初の目的地は、ベリル村の商人ベックのもと。彼に3分の1の蜂蜜とミードを卸し、新たな市場の可能性を探るために立ち寄ることに決めていた。

ベックはいつもの笑顔で一行を迎え、「また良い品物を持ってきたんだね」と言って、蜂蜜とミードの品質を試飲した。


試作品のミードの芳醇な香りと深い味わいは、ベックを驚嘆させた。

「この品質なら、村の市場でもすぐに話題になるだろう」と太鼓判を押してくれたのだ。

ミードの卸価格は1樽10ギルに設定。この価格は試作品であること、そして将来的な熟成期間を考慮に入れたもので、広めに販路を広げる第一歩となった。


熟成期間に応じたミードの価格も決めることになった。

1か月熟成のものは100ギル、半年熟成で300ギル、1年熟成のものは1000ギルでの販売を考えている。

これは、長期間熟成させることで味わいが深まり、その分高い品質が保証されるという計算に基づいたものだ。

1つの樽で果実酒等を提供している瓶に換算すれば100以上作れるので1本1ギルならそこまで高額じゃないだろう!後はベックとの話し合いや売れ行きと評判を考慮して値段を決めればいいか!とみんなで話し合った。


ベックとの取引を終えた一行は、馬車をリハルトに向けて進めて行く。

しかしその途中、群れをなしたゴブリンや大柄なオークたちが一行を狙って襲撃を仕掛けてきた。この時こそ、アリーシャたちのこれまでの訓練の成果が試される時だった。


まず、ミツルはゴブリンの一体に集中し、ライアンから学んだナイフのテクニックを駆使して攻撃を開始した。

彼の持つナイフにはスティンガービーの毒蜜が施されており、振るうたびに相手の動きを鈍らせ、即座に次の行動を取りやすくする。

その精度の高さは、以前の訓練で学んだ距離感と動きの予測を活かしたものであった。


一方、アリーシャは遠距離からの狙い撃ちを続け、パラライザー・リーフの蜂蜜を塗った矢で複数のゴブリンたちを一度に足止め。

彼女の的確な射撃は、仲間たちの動きを考慮しつつ、敵に隙を与えない完璧なものだった。一矢ごとに増していく信頼と安堵の感情が彼女の集中をさらに鋭くした。


その時、オークの一体がミツルに向かって突進してきた。大盾を掲げた彼の圧倒的な体力に対し、エルザは素早く補助魔法を発動した。

「防御力を高めて、敵の攻撃をしのぐんだわ」と心の中で呟きながら、魔法の力を仲間に注ぎ込んだ。この魔法でグループの防御力が強化され、敵の攻撃をしのぎ切ることができた。


そして合流したエリオットたちは、彼らの成長を見守りつつも、援護射撃を惜しまず、ゴブリンやオークの群れを次々と懲らしめた。

「実に素晴らしいテクニックだ、みんな」とエリオットは言い、彼らの勇敢な姿勢と協力を称賛した。


一行は何度か魔物たちを撃退しながら、リハルトへの道のりを進んだ。

エリオットたちはアリーシャたちの成長に目を見張り、冒険者として十分な力量を備えていることを確認した。彼らの勇気と協力があれば、フローリア村の未来も明るいと確信を深めた。


やがて大きな街並みが遠くに見えてくると、一行の心は新たな冒険への期待でまして高まった。

そこには多くの出会いと、まだ見ぬ未来が待ち構えていた。旅立ったこの道が新たな道をつくると信じて、彼らはその一歩一歩をしっかりと踏みしめながら進んでいった。

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