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異世界養蜂革命  作者: 華蜂師
第8章「アースクローラーの影」
145/145

144話:専門家の見解

プライベートがバタバタしているので執筆に充てる時間が取れません…

なので数日投稿をやめます。

再来週位には復活したいと思っています。

「ただいま戻りました!」ミツルの元気な声がリハルトの拠点に響き渡る。数日間に及ぶアースクローラーの生態調査を終え、ミツルたち調査隊が帰還したのだ。

「おかえりミツル、ティグ。それにガレスさんもご苦労様でした」バルドウィン卿は労いの言葉をミツルたちに掛ける。

「早速ですが今回の調査結果を報告させていただきます」ミツルはバルドウィン卿やアースクローラー対策チームのメンバー、そしてミツルたちが不在の間アースクローラーに関してのドラゴンテイルやシルバーファングがまとめた資料を元にレポートを作成したレオンに今回の調査で得られた情報を報告した。


「やはり事前に建てた仮説の通り産卵前後のメスだけが蜂の巣や蜂蜜を狙うようですね。確定ではありませんが、その可能性はかなり高いと思われます。それ以外の個体は土の中に潜りほとんど地上に出てきませんでした」エルザが観察記録をまとめながら説明する。

「うむ。わしらもミツルたちが修行に行っている間調査を続けておったがやはり同じような結果じゃった」ロータスもエルザの報告に頷いた。

「しかし産卵期以外の時期にアースクローラーが何を食べているのかはまだ分かりません。ガレスさんも様々な餌を試していましたがアースクローラーは全く興味を示しませんでした」ティグがガレスの試行錯誤について説明する。


「そうなんですね。貴重な情報ありがとうございます。アースクローラーは土中の有害物質を摂取して生きているという話でしたが、それだけでは必要な魔力を全て賄えているとは考えにくいです。他に何か魔力源となるものを摂取している可能性は高いでしょう。」レオンは鋭い視線でミツルたちを見つめながら言った。

「レオン先生のおっしゃるとおりです。そこでガレスさんがアースクローラーは土属性魔力に敏感なのではないかと考えロータスさんご協力の元様々な実験を試みてくださったんです」ティグがガレスの試みに関する説明を続ける。

「ほう…。ガレス殿が自ら実験に協力してくださったとは…。一体どのような実験を?」レオンは興味深そうにガレスに視線を向けた。

「ああ。俺なりに色々考えてみたんだけど…ロータスさんやワーウルフたちと協力してアースクローラーを特定の場所に誘導してみたりしたんだが…全く効果は無かったな。俺事態は土属性魔法が得意なわけでもないんでね。せいぜい魔力を感じ取って反応を見るくらいしかできなかったよ。土属性魔法には反応を示すものの警戒心を露わにしてなかなか心を開いてはくれなかった。やはり成体になってからのテイムは難しいようだな。テイマーとしての経験を活かして何か貢献を!と思ったんだが今回は駄目だったよ。」ガレスは実験の内容を説明しながら、少し残念そうに首を傾げた。


「なるほど…。貴重なご意見ありがとうございますガレス殿。土属性魔力に反応を示したというのは興味深いですね。ミツル君、ティグ君。先程の説明の中でガレス殿は土属性魔法に反応したと仰っていましたが、具体的にどのような反応だったのでしょうか?もう少し詳しく教えていただけますか?」レオンはガレスの実験結果を興味深そうに聞き入っていた。

「はい。ティグが言っていた特定の場所に誘導しようとした時の事ですが…」とミツルが説明を始めようとすると、

「あ、あの、その時の事は僕が説明します!ミツルさんは作戦を立てたり指示を出したりしていましたので…」とティグがミツルに代わって説明を始めた。

「ガレスさんの作戦でロータスさんが土属性魔法で土の魔力を操作するとアースクローラーはそれに気づいて地面から出てきました。興味を示している様にも見えましたがガレスさんが近づこうとすると警戒して地面に潜ってしまいました。」ティグは実験時の様子を詳しく説明した。


「なるほど…。よくわかりました。ありがとうございますティグ君。ミツル君たちの調査結果とガレス殿の経験談は非常に興味深いものがあります。アースクローラーの生態は私が考えていた以上に複雑なようです。土中の有害物質を摂取しているだけでは必要な魔力を補えない可能性が高い。他に魔力源となるものを摂取しているか、或いは土壌中の魔力そのものを吸収しているとも考えられます。今後の研究で明らかにしていかなければなりませんね。」レオンはミツルたちの調査結果やガレスの経験談を高く評価した。


「やはり以前建てた仮説の通り普段はそこまで魔力を必要としないので蜂の魔物の巣等の魔力の高いものを摂取しない!と言う前提で動くのは良いんじゃないかと思います。後は成体のアースクローラーが妊娠期や子育て中の魔力を必要とする時摂取する餌が代替え可能なのかどうか!と言うのを検証したいですね。今では分かりませんから。」とミツルが話す。


「しかし諦めるわけにはいきません。アースクローラーと共存するためには彼らの生態をより深く理解し、彼らの力を有効活用する方法を見つけ出す必要があるでしょう」レオンの言葉にミツルたちは改めて気を引き締めた。

「レオン先生のおっしゃるとおりです。僕たちは蜂蜜街道の安全を確保すると同時にアースクローラーとも共存していけるようにこれからも努力を続けていきます」

ミツルの力強い言葉に他の調査隊メンバーも頷きながら決意を新たにした。

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