139話:ワーウルフとの共闘
「よし作戦開始だ!」ミツルの号令とともに人魔の共闘が始まった。
「ティグ作戦通り頼む!」ミツルが叫ぶ。
ティグは深く頷くとワーウルフたちに指示を出す。「みんな足元を狙え!素早い動きを封じるんだ!」ティグの指示を受けたワーウルフたちは巨体のオーガの懐に潜り込み、その太い足首めがけて鋭い牙を剥き出しにする。ワーウルフたちの連携攻撃は、オーガの巨体にも確実にダメージを与えていく。
「グオォォォ!」オーガは怒り狂いワーウルフたちを振り払おうと激しく暴れ回る。しかしティグとワーウルフたちはまるで長年連れ添ったパートナーのように息の合ったコンビネーションでオーガの攻撃をかわし的確に足元を狙っていく。
ワーウルフたちは俊敏な動きでオーガを翻弄しつつ足元を襲う。牙と爪で容赦なく攻撃を加えオーガの動きを徐々に鈍らせていく。
一方ミツルとティグはオーガの正面に立ちワーウルフ達の邪魔にならない様攻勢を仕掛ける。オーガはミツルとティグに意識を向けざるを得ずワーウルフたちへの反撃が後手に回る。
「いいぞこのまま押し切るんだ!」ミツルが叫ぶ。
「みんな力を合わせましょう!」ティグもワーウルフたちを鼓舞する。人とワーウルフの連携は見事だった。オーガの攻撃をかわしつつ着実にダメージを与えていく。
ティグはワーウルフたちの動きを指揮しながらミツルを鼓舞する。ミツルとワーウルフたちの連携攻撃は徐々にオーガの体力を奪っていく。
しかしオーガも簡単に倒せる相手ではない。怒り狂ったオーガはその巨体から繰り出される強烈な一撃でミツルたちを吹き飛ばそうと試みる。
「気をつけろ!」ティグはワーウルフたちを従え間一髪でオーガの攻撃を回避する。オーガの攻撃は大地を揺るがすほどの威力がありまともに食らえばひとたまりもない。
だがオーガも致命傷は無いとしても2人の連撃に加えワーウルフ3匹が足元に集中攻撃を続けていればダメージの蓄積は確実だ。
オーガの動きが鈍くなったところでミツルとティグは渾身の一撃を放つ。 「今だ!」二人の攻撃がオーガの急所を捉える。オーガは大きく呻きついに膝をついた。
「やった...オーガを倒したぞ!」ミツルが歓喜の声を上げる。
「ミツルさん、ワーウルフのみんな…ありがとうございました!」ティグも感謝の言葉を述べる。
倒れたオーガはミツルとティグそしてワーウルフたちを見上げる。その目にはもはや敵意はなく彼らの力を認めた表情が浮かんでいた。
「オーガお前の力は本当にすごかった。だが俺たちの絆の力も侮れないだろう?」ミツルがオーガに語りかける。オーガは唸り声を上げるとゆっくりと立ち上がる。
「ついにオーガと心を通わせる事が出来た...!これって従魔と言うか戦友って感じしますよね!」ティグが喜びを爆発させる。
「ああ。俺たちとワーウルフの力を合わせればもう何も恐くない!」ミツルもオーガとの絆を喜ぶ。
こうしてミツルとティグはワーウルフとの共闘によってオーガとの絆を深めることができたのだ。
「でもこれで満足してはいけないな。まだまだ先は長い」ミツルが気を引き締める。
「はい!アースクローラーとの共存も目指さないといけませんから」ティグも先を見据える。二人はオーガとそしてワーウルフたちと固い絆を結んだ。この絆こそがこれからの冒険を切り拓く力となるのだ。
「よーし次はアースクローラーだ!みんなで力を合わせて必ず道を見つけよう!」ミツルの言葉にティグとワーウルフたちが力強く頷く。
彼らの冒険は新たなステージへと進んでいく。
ガレスは弟子たちの成長を嬉しく思う。「ふっ。ミツルとティグは俺の想像をはるかに超えていく。あの二人ならきっと未知なる魔物のアースクローラーとの共生も夢ではないだろう」 ガレスは空を見上げ弟子たちの未来を感慨深く見守るのだった。
こうしてミツルとティグはワーウルフとオーガとの絆を武器に次なる試練に立ち向かう。
「行こうティグ!みんなの希望を胸にアースクローラーとの共生を目指すんだ」
「はいミツルさん!僕たちなら必ずできます」二人の冒険は新たな局面を迎えようとしている。
彼らが切り拓く道が人と魔物の未来を大きく変えていくのだ。ミツルとティグそしてワーウルフたちとオーガ。この絆こそが彼らの最大の武器となる。
「俺たちの絆はどんな困難だって乗り越えられる。さあ次の冒険に出発だ!」 ミツルの力強い言葉とともに一行は蜂蜜街道の安全を守るべくそしてアースクローラーとの共生を目指して新たな一歩を踏み出すのだった。
道のりは平坦ではないかもしれない。だが彼らには仲間がいる。そして人と魔物の未来を切り拓くという揺るぎない信念がある。
「オーガ、アースクローラー、そして未知なる魔物たち。俺たちは必ずみんなと心を通わせてみせる」ミツルの決意は仲間たちの心にも火をつける。
「僕たちの冒険はまだまだこれからです。みんなで力を合わせて新しい世界を作りましょう」 ティグの言葉に一同が力強く頷く。彼らの絆は今日もまた強くなっていく。
オーガを仲間にしたことでミツルとティグの挑戦は大きく前進した。しかしそれは新たな試練の始まりでもある。
アースクローラーとの共生。それは彼らに課された次なる使命だ。
「アースクローラーのことをもっと知らないとな。奴らとどう向き合えばいいのか一緒に考えよう」 ミツルはティグに語りかける。
「はいミツルさん。アースクローラーとの絆も必ず結べると信じています」ティグの瞳には揺るぎない決意が宿る。かつては敵対していたオーガを味方につけ、ワーウルフたちとも固い絆を結んだミツルとティグ。彼らならアースクローラーとの壁を乗り越えられるはずだ。
「よしじゃあ早速ガレスさんとの修行で培った経験をみんなに報告と共有してドラゴンテイルやシルバーファングのみんな、その他みんなの意見を聞いて話を進めて行こう!」
今回の修行で得た経験を元にミツルとティグが紡ぐ絆の物語は次なるステージへと進んでいくのだった。




