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異世界養蜂革命  作者: 華蜂師
第8章「アースクローラーの影」
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137話:オーガの習性

ミツルとティグはオーガとの心の交流に行き詰まっていた。干し肉を檻の中に投げ入れたり、どんなに語りかけてもオーガは反応を示さない。

「そうなるとやはり今まで通り戦ってみるか?」とミツルが提案する。

「そうですね!俺達も今回の修行で戦闘経験も結構積めましたし、ミツルさんとの連携も回数重ねられたので大分上手く出来る様になりましたからね!」とティグがやる気満々で話す。


「ただオーガは今迄のゴブリンやワーウルフとは別格に強い魔物だからな…最初から退治する位で丁度いいのかもしれないな!とにかく大怪我だけはしないよう気を付けよう!」ミツルが目の前のオーガを見て慎重な作戦を立てる。

「自分もその方が良いと思います。オーガなんてドラゴンテイルの皆さん位のレベルと連携が無いと、無傷で制圧するなんて不可能だと思います!しかも自分もミツルさんも魔法苦手ですからね…物理攻撃だけだとオーガは防御力も高そうですから、通用するか分かりませんから…」ティグもミツルと同じ様な考えだったようだ。


早速2人してオーガのいる檻の中に入り武器を構えて対峙する。オーガも2人が戦闘の意志ありと理解したのか襲い掛かってきた。

巨体だからかゴブリンやワーウルフよりは遅いが威圧感は別格だ。オーガも2人と同様物理攻撃のみの力による単純攻撃しか無いので集中すれば交わすのは容易では無いが、素手の攻撃でもオーガの力だと空振りでもかなりの恐怖を覚える。


「ティグ!どうだ?オーガの攻撃は躱せそうか?」ミツルはオーガと様子を見ながら一定の距離を取り、ティグに語り掛ける。

「最初は恐怖心が強かったので動きが硬かったですが、慣れれば大丈夫そうです!力や威力は凄いですが、スピードは速くないですからね!」とティグも冷静に状況分析をしてミツルへ返答する。

「それを聞けて安心したよ!まずは攻撃を受けない様に躱したり防御したりして様子見ようと思ってるが、俺は防御に徹するからティグが行けそうならオーガに攻撃してみてくれないか?」とティグに提案する!

「分かりました!隙見つけたら攻撃しますので、サポートお願いしますね!」と早速ティグがオーガに突進していった。


オーガが突進するティグに対して大振りの攻撃をしてくるが、その攻撃を躱しながら左側に移動する。それに呼応する様にミツルが右側からに近付く。

死角になったティグよりも目の前のミツルをターゲットにしたのかミツルに殴りかかってくる。

オーガの剛腕から繰り出される打撃はかなり強力だ。でもミツルからしたら躱せない程では無いので躱す。大きく躱すとティグの方に目が行ってしまうかもしれないから比較的ぎりぎりで躱す為かなり集中している。


「ミツルさんがひきつけてくれている今なら隙が生まれるはず!打撃の打ち終わりに攻撃してみよう!」とティグは日頃ミツルとの連携を繰り広げていた為全幅の信頼を寄せている。

ミツルが接近戦でオーガの攻撃を引き付けてくれているおかげでティグに対して攻撃をしてくる様子は無い。

そしてオーガの攻撃の終わりに合わせたベストタイミングでティグの攻撃がオーガに入った。

「ガスッ!」

「えっ…ベストタイミングだったのに攻撃が効いてない?」ティグの攻撃は当たったのだが、多少の傷は出来たがレベルの違いか武器の質かはたまたオーガの防御力の高さゆえなのか掠り傷を負わせるのが関の山だった。


「えっ!?ティグの攻撃でも大したダメージを与えられていない?」それを見たミツルも驚きを隠せない。

ティグの攻撃を受けたオーガがティグを認識した為ティグの方を向く。だがその時ミツルはそれを見越してオーガに攻撃を仕掛けていた。

「やはり俺の攻撃でもオーガにはダメージを与えられそうにない…」ミツルの攻撃もオーガの意識外からだったが、ティグと同様流血すらしなかった。


それを見たミツルとティグは一旦距離を取り、オーガの隙を見て檻から脱出する。

2人とも怪我は無いが、自分達の攻撃がオーガに全く効いていない事実に落胆の顔を隠せなかった…。

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