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異世界養蜂革命  作者: 華蜂師
第6章:変革への門出
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111話 仮街道でのスキル評価

リハルトのギルドは、熱気に満ち溢れていた。フローリア村からベリル村を経由してリハルトへと続く街道が、ついに完成したのだ。


「いやぁ、ついに完成したなぁ! 感慨深いなぁ」ミツルは、完成したばかりの街道を眺めながら、しみじみと呟いた。

「ミツル、お疲れ様!」エルザが、ミツルの肩をポンと叩きながら、労いの言葉をかけた。

「エルザも、アリーシャも、みんなも、本当にお疲れ様! これで、ようやく、人や物が安全に行き来できるようになるよ」ミツルは、笑顔で周囲を見渡した。

そこには、街道整備に携わった、たくさんの仲間たちの姿があった。


「うん、本当に感慨深いね。最初は、こんなにも大変だなんて思ってなかったけど…」アリーシャは、少し疲れた顔を見せながらも、どこか満足げに微笑んだ。

「でも、そのおかげで、たくさんのことを学べたし、素晴らしい仲間たちとの出会いもあったよね!」エルザの言葉に、ミツルとアリーシャは、大きく頷き合った。

「ミツル、エルザ、アリーシャ、それに皆も、本当にお疲れ様じゃな!」フィンバルとグリンデルも、笑顔で近づいてきた。彼らの手には、キンキンに冷えたミードジョッキが握られている。


「乾杯!街道の完成を祝って!」「「「乾杯!」」」ミツルの音頭に合わせて、集まった仲間たちがジョッキを高く掲げた。

ジョッキがぶつかり合う軽快な音が、ギルドに響き渡る。完成を祝う宴は、夜遅くまで続き、歌や笑い声が絶えることはなかった。


翌日、ミツルは、街道整備プロジェクトの今後の進捗を話し合うため、再びギルドに関係者を集めていた。

「皆さん、本日は、お集まりいただきありがとうございます。本日は、今後の街道整備プロジェクトの進め方について、皆様と意見交換を行いたいと思い、この場を設けさせていただきました」ミツルの呼びかけに応じ、ギルドには、ボリス、ティルダ、フィンバル、グリンデル、ミリアム、ティグ、レン、リィナ、エルザ、アリーシャ、そして、フローリア村の村長であるアーノルドの姿があった。


「まずは、改めて、今回の街道完成、本当におめでとう! これまでの皆さんの尽力には、本当に頭が下がります」ボリスが、プロジェクト責任者として、感謝の言葉を述べた。

「ありがとうございます」ミツルは、深々と頭を下げた。

「ところで、ミツル、今後のプロジェクトの進め方について、何か具体的なアイデアはあるのかい?」ティルダが、ミツルに尋ねた。


「はい。まず、今回の街道整備を通して、私たちが得た経験や教訓を、今後のプロジェクトに活かしていく必要があると考えています。そこで、本日は、各チームごとに、これまでの活動を振り返り、良かった点、改善すべき点などを洗い出していきたいと思います」ミツルの提案に、参加者たちは頷いた。

今回の街道整備は、多くの困難と試練を乗り越えてきた道のりだった。そこから得られた教訓は、今後のプロジェクトを進めていく上で、必ず役に立つはずだ。


「具体的には、各チーム、これまでの活動内容をまとめた報告書を作成し、次回の会議で発表していただきます。報告書には、以下の項目を必ず記載してください」ミツルは、あらかじめ用意していた羊皮紙を、参加者たちに配りながら、説明を続けた。


「一つ目は、活動内容の概要です。いつ、どこで、どのような作業を行ったのか、具体的に記述してください。二つ目は、活動を通して得られた成果です。これは、定量的な数値目標を達成できた場合はもちろんのこと、数値化が難しい成果についても、具体的に記載してください。例えば、チームワークが向上した、新しいスキルを習得できた、といったことも、立派な成果です。三つ目は、活動を通して直面した課題や問題点です。これは、些細なことでも構いませんので、率直に書き出して下さい。そして、最後は、今後の展望です。今後のプロジェクトをどのように進めていくべきか、具体的な提案を記述してください」ミツルは、参加者たちの顔色を伺いながら、言葉を続けた。


「今回の街道整備は、あくまで、最初のステップに過ぎません。私たちの最終目標は、この世界から、貧困や差別をなくし、すべての人が幸せに暮らせる社会を実現することです。そのためにも、今回のプロジェクトで得られた教訓を活かし、より良い街道を、より多くの地域に広げていきたいと考えています。皆様のご協力、よろしくお願い致します」ミツルの言葉に、参加者たちは、真剣な表情で耳を傾けていた。そして、ミツルの説明が終わると、大きな拍手が巻き起こった。


「ミツル、いいスピーチだったね」エルザが、ミツルに微笑みかけた。

「ああ、これで、次のステップに進めるな」ミツルも、力強く頷いた。

街道の完成は、新たな挑戦の始まりでもあった。彼らの目は、すでに、未来へと向けられていた。


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