2にちめ
オーク
今日も元気に獣王ランド(仮)を巡回する凸凹コンビの凹の方の亜人型魔物。身長についてはいろいろ諦めたらしい
トロル
今日も元気に獣王ランド(仮)を巡回する凸凹コンビの凸の方の亜人型魔物。よく枝に頭をぶつけるため、身長があっても良いことがないと思っている。
ミノっさん
今回未登場の牛人型の亜人型魔物。ミノタウロス。口べただがいい奴。趣味は料理の女子力が高い雄。木の実とか取れるので、身長が高い分には良いと思っている。ちなみに肉食ではなく雑食。
・エルフ
その日、迷いの森改め獣王ランド(仮)に一人の冒険者が現れた。
慎重に進むエルフの女性。ひょこ、ひょこ、と茂みから顔を出す凸凹コンビ
トロル「おいオッちゃん。見てみ。エロフだぜエロフ」
オーク「エルフな。なんだよその熱い風評被害な呼び方」
オーク「にしても、一人で不用心な…」
トロル「おい」
オーク「ん?」
トロル「おまえ、だれだ?」
オーク「は?」
トロル「おまえオークっつったら『エ、エルフぅ…メスのエルフだぁ…ぶひ、ぶひひひひ!』って涎を垂らしながら狂喜乱舞して喜びの舞を踊り祈りを捧げ、奇声と雄たけびを上げながら真っ先に襲いに行く種族だろお前ら! おれの知ってるオークやんをどこにやったぁ?!返せよぉ!」
オーク「うん。まずお前、全オークに土下座で謝るところから始めよう? な?」
[笑みを浮かべながら青筋を立ててるオーク。この後、正当な暴力がトロルを襲う!]
・えるふ
エルフさん「だ、だれ?!」
オークの鉄拳制裁の音で周りを警戒しているエルフ
トロル(たんこぶ)「ばれてしまっては仕方ない!」
オーク「お、おい!」
エルフ「?!」
がさり、と姿を現すトロル。慌てて後を追うオークと、エンカウントして弓を構えようとするエルフ。
トロル(たんこぶ)「誰と聞かれたら答えねばなるまい! 我ら楽しい楽しい獣王ランドの住人! トロルとオークさ!」
エルフ「獣…え、なに…?」
オーク「あー…えー…。…か、かかってこい!」
とりあえずエンカウントしたことにしたオーク。はっとして、弓矢を放つエルフ。
その矢は吸い込まれるように…
トロル「ぎゃー!」
『トロルの額に刺さった!
トロルは81のダメージ!』
トロ(矢)ル「いって!痛ぇ!オークやん抜いて抜いて!」
オーク「きもっ!こっちくんなばか!」
エルフ(なんなのこいつら…)
オーク「と、とりあえず、今度はこっちだな!」
『オークの攻撃!
かいしんのいちげき!
468のダメージ!
エルフは倒れた!』
エルフ「うきゅぅ…」
オーク「…えぇ…?」
トロ(矢)ル「てれれれー☆ われらはエロフに勝利した!」
エルフは頭にたんこぶをつくって目を回して倒れている
[うわっ…エルフの耐久、低すぎ…?]
・エロフ
オーク「なにこれ」
トロル「なにって、エロフ倒したらお持ち帰りしないとだろ」
オーク「なんでおれん家?」
トロル「そりゃ、ベッドとかそろってるし」
オーク「いやお前本当もう…」
トロル「というかなんだよオークやーん。実はもう待ちきれないんじゃねーのぉ?」
ニヤニヤしながら聞くトロル
オーク「いや、普通にダメだろ。犯罪じゃん。普通に引くわこんなん」
それに対して、真顔で答えるオーク
トロル「……うん。ごめん。少し悪乗り過ぎたわ」
しゅーん、とうなだれるトロル
オーク「本当にな! なんで亀甲縛りなんてできるんだよお前!」
のりのりで亀の縛りに縛り上げて撤退したトロルに突っ込む間もなく今に至る
トロル「どや!匠の技やろ?」
オーク「ンな匠なんぞ要らんわ!滅んでしまえ!」
トロル「そんな事言っちゃいかんよオークやん!毎夜毎夜マンネリ気味になった熟年夫婦の楽しみが無くなってしまう!」
オーク「なんの心配をしてんだよお前は?!」
エルフ「…う…ん…」
トロル「あ、起きた」
エルフ「…こ…こ…は…、?!」
そして間が悪く目を覚ますエルフ
オーク「お、おはよう…」
ほどかせる前に目を覚まされて、気まずげに、できる精いっぱいの笑みを浮かべるオーク。明らかに顔は引きつっている。
エルフ「…?! わ、わたしに、何をするつもり?! え、エロいことをするつもりでしょ?! ウス=異本みたいに!!」
トロル「オークやん!やっぱこいつエロフだぜひゃっほーぃ!」
さすがに突っ込む気も起きないオーク
オーク「つうかお前がこんな縛り方したせいだろ!!」
トロル「あびゃん!?」
『オークのハリセンがいい音を立てて軽快に鳴り響いた!
トロルに194のダメージ!』
トロル「の、のうが、震える…」
『トロルは脳震盪を起こした!』
[トロル「なお、亀甲縛りとは、もともとは米俵など、サイズが大きく重量のある荷物の縛り方だった。このような荷物は単に縦横に縄を交差させるだけでは重心が偏りやすくて安定せず、また内部に細かい粒を詰めた藁包みでは藁がバラけてくると内容物が漏れやすいため、網目のように多角形を張り巡らせる縛り方が」]
[オーク「今はそんな説明どうでもいいよ! なげぇよ!」]
・彼女の事情
とりあえず縄をほどかせたオーク
トロル「ちぇー。似合ってたのにー」
オーク「んなベストファッションあってたまるか! 大丈夫? 痛まない?」
エルフ「え、えぇ…」
紳士な反応のオークに戸惑うエルフさん。お茶まで出されて、落ち着かせたところで事情を聴くことにした。
オーク「で、なんでここに一人で入ってきてたんだ?危ないだろ」
トロル「そうだぜ?ドスケベオークにズッコンバッコンヤられちゃうぞ?」
オーク「頼むからお前本当に黙っててくんない?」
エルフ「私、村から出たばかりで、その、まだ仲間とかいないのよ」
オーク「つっても、エルフっていったら腕の立つ狩人とかいるだろ。そいつについてきてもらえばよかったんじゃねぇの?」
エルフ「いえ…。その、村には仲間と言える人は、姉しかいなくて…。その姉もずいぶん前に村を出たっきりで…」
オーク「…そうか」
言葉の端に違和感と、妙な悪寒を感じるが深く触れない方がいいと思ってこれ以上何も言わないオーク。
オーク「はー。じゃ、おれらが出口まで送ってやる。ここ抜ければ街道にも出ただろ」
トロル「あー、少し行けばすぐ出る。んで、1,2時間くらいしたら小さな町が見えてきて、そこの屋台すげーうめーの。ウチのミノっさん並みでさ」
オーク「ほー。やけに詳しいな?まるで毎回行ってるみたいで。…ボスに報告だな」
トロル「お願いやめて許して?!何でもするから!」
エルフ(ぴくり)
[なんでもするとはいうけどなんでも出来るとは言っていないのがミソだよネ☆]
・エロ腐
オーク「もう来るんじゃねーぞー?」
トロル「また遊びに来いよー」
オーク「おい?!」
そんなこんなで、近くの町にたどり着いて、宿を取ったエルフ。
荷物をベッドの横に置いて
エルフ「…ふぅ」
そのまま、ベッドに倒れこむ。
服を脱いだり、髪を梳いたり汗を拭きとりたい。けれど、彼女には大優先でしないといけないことがあった。
スっ、と、目を閉じる。
まず初めに思い出すのは…
トロル(美化5乗分)「オーク…。抜いてくれ」
オーク(美化8乗分)「こっちくんなばか…。あいつが見てるだろ…」
エロフ「…うふ」
エロ腐「うふふ腐腐腐腐腐腐腐腐腐腐腐腐」
日課の妄想タイムに突入するエロ腐。そう、彼女はそっち趣味の人種であり、おおっぴらに言えず、同じくとあるウス=異本と呼ばれる本を探しに出た姉を探すと同時に自分もウス=異本を手に入れようと旅に出た腐女子なのであったっ…!!
その日はたいそう「捗った」そうな…
[エルフ「やっぱり生の題材は違うわね…!!」]
[オーク「…なんか、悪寒が」]
エロ腐
姉の本棚からウス=異本をトレジャーハントしてからその魅力に取りつかれ腐女子化してしまったエロフ。むっつり。なお、縛ってわかるほどに胸はあるため、エルフの中では巨乳なほう。人間の感覚では普通。
なお、トロルさんの豆知識はウィキペディアから一部分抜粋しています