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天使殺しの青年と神域の聖天使  作者: 松プリン
一章
2/7

四大天使との対峙

本日二話目!

エンジェルズ・イブから十年後。天使歴十年。世界の全ての国が天使に統治される天使国家となり人間達が過ごす毎日は全てにおいて天使が絶対とされるものへと変貌していた。


十二国ある天使国家の中でも主要国とされ四大天使ウリエルによる統治が行われる国ウリエラティアでは今、四大天使が会議の為にとある高層ビルの一つの部屋に集まっていた。


「ミカエル。あの案件は?」

「それは済んだ。それよりガブリエルよ、寝てはいないか?」

「大丈夫大丈夫。あれ?ウリエル?どこまで話したっけ?」

「もう!ガブリエル!人間達をもっと効率よく酷使する方法についてよ!」

「ああ、ごめんごめん。そうだったね」


<天使>とは人間の住む平界より一つ上にある天界に住む住人達の事であるのは今の時代を生きる人間達には常識的な事である。今から十年前の天使の雪崩と言う現象により平界へとやってきた。天使にも明確なランクがあり一番下から天使、上天使、聖天使、聖情天使、聖裁天使、真天使、神域天使とある。そして今会議を行っているのが五年前に四大天使に任命され実質的に平界のトップとなった聖情天使の中でも強者と呼ばれる者たちだ。


聖情天使は基本的に一つの国を統治する。聖天使は聖情天使が統治する国の領地経営を任せられる。四大天使の国はどこも平界にとっての要所である為四大天使はほかの聖情天使よりワンランク上の待遇を得ている。


「天使性具を増やしてそれを使わせればいいのでは?」


ラファエル。銀色でストレートな髪を腰のあたりまで伸ばした絶世の美女が案を出す。


「だめだ。それでは我々天使の負担も増える」


それに対して赤みがかった黒い髪をショートカットにしたミカエルが答える。


「じゃあ、人間達を強化すればいいじゃない?」


ウリエル。金色の長いふわふわの髪の目元が少し垂れている美女がそんな事を言い出す。


「強化ってーどのやり方で?」


桃色がかった銀髪を背中まで伸ばしたいつも眠そうなガブリエルが疑問をあげる。


「天使力を入れてしまいましょうか?」


ラファエルがそう言う。


「そしたら死にすぎちゃうじゃない?」


ウリエルがそう言うのも当たり前で普通天使力。天使が持つ固有の超常現象を起こす不思議な力。その力は地球上の生活面にも活用され、車や電車などもこれで動いている。そしてその力を人間に与える、と言うのは結論から言うと可能だ。だがその力の絶大さに比例して負担も大きく並みの人間では身体が耐えられず力を与えられてから僅か数年で死に至る。


「人間など繁殖力だけが取り柄の生き物だ。その辺はどうとでもなるだろう」

「ミカエルらしいわね」


ウリエルが出した不安要素をミカエルが一瞬で切り捨てる。ここら辺はやはり彼女の天使としての誇りを重んじる生き方によるものだろう。


「じゃあ会議終了の時間だし、いつものやっちゃいますか!」


ウリエルは突然席を立つと大声をあげる。その声を聞けば心の底から喜んでいるのがわかり、これから始まるゲームを楽しみにしているのだろう。


「運んできて」

「御意」


ウリエルが部下の天使に何かを命じる。


それから程なくして白い檻に入れられみすぼらしい服を見にまとった人間(家畜)が運ばれてくる。その人間達は経緯は違えど普通に暮らしていくのが困難になり奴隷に身を落とした者たちだ。だが、その中に一人。服もそれなりの黒い髪に紫の目をした驚くほどに笑顔の青年がいた。


「ねえ、貴方はなぜ笑っているの?」


ウリエルが怒気を含んだ重い声で青年に問う。


「笑わない方がおかしいですよ。だってこんなに嬉しいんだから」

「何を言っているの、貴方達は今から私達のおもちゃになるのよ?」


すると少年の周りに黒い霧が現れる。


「おもちゃ?俺を?いい冗談だなぁ」

「なっ!」


檻は黒い霧に包まれると中にいた人間ごとどこかに消え去り座っていた青年も立ち上がる。その表情は先程から笑顔で心の底から嬉しそうだ。


「貴女達はさっきの人間達に天使力を込めて遊ぶつもりだったんでしょう?」

「そうだが、何か文句でもあるか?」


ミカエルが答えると青年は手を額に当てて笑い出す。


「笑えるなぁ!天使はやっぱりゴミじゃないか!だから、死んでください・・・・・・」

「人間如きが天使に敵うとでも?」

「俺が人間に見えてる様じゃだめですよ。四大天使ミカエル」

「何?」

「ほら、これで死んでください」


少年の周りに黒い霧が集まるとそこから鉄の剣が無数に現れ四大天使むけて飛び出す。それを四大天使はギリギリで避ける。そしてその時の青年の表情といえばこれはもう嬉しそうで、天使達もその笑顔に少しばかりの恐怖を抱き始める。


「貴様、堕天使か?それにしては堕天力が強い気がするが」


堕天力。堕天使が持つ不思議な力で性質は人それぞれであり、それにより使える力も違う。ここまでは天使力と同じだがこの二つには決定的な違いがある。堕天力は憎悪や負の感情によって力が上がる。それに対して天使力は愛情などの正の感情で力が上がる。


「まあ、半分正解です。でもミカエル、貴女ですら残り半分はわからないでしょうね」


青年は馬鹿にする様な口調でミカエルに答える。


「三人共気をつけろ。我々四人でやっと倒せるレベルの敵だ」

「わかったわ」「わかりました」


四人の中で一番戦闘力の高いミカエルがそう言うということがこの事態の重さを表している。


「ガブリエル。どうかしたのか?」

「ミカエル。三人で頑張ってね」

「ラファエル。貴女ならこれがどういう状況から分かるでしょう?」


青年が煽る様にラファエルに問う。


「ええ、ですがそうだとしたら最悪の状況ですね」


すると突然、青年とガブリエルの周りに黒い粒子が集まりだす。


「「堕天力解放!」」

「やはりそう言う事ですかっ」」


青年の背中には禍々しい黒い翼が、そしてそれと同じものがガブリエルの背中にも現れていたのだ。


「行くよ、深司(しんじ)

「ああ、ガブリエルこそ頼むよ」


深司と呼ばれた青年は先程の笑顔のまま完全な戦闘態勢に移る。そしてこれから起こるであろう天使歴の中でも衝撃的な事件が起こるまでの時間はそう長くはなかった。

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