おまけ。その後の張り出し掲示板
おまけ。その後の張り出し掲示板
張り出し掲示板
そう、それは上位を称える為の発表であり、時により公開処刑と言う名の張り紙である。
「おー!順位張り出されたねぇ。やなぎーはどうだった?」
「俺か?俺が張り出される程上の順位を取れるはずが無いだろう。この馬鹿が。」
「えー、ちぃは馬鹿じゃないよー。ほら見て、二番!」
「嗚呼・・・本当に何も言う気になれん・・・。」
「褒めてくれたって良いじゃんか。ぶーぶー。」
「はぁぁぁぁぁ。」
「そして慰めてよー。見てよ今回地味に頑張ったのに小鳥遊に主席取られた・・・。」
「あーはいはい。残念だったな。」
「もお、やなぎーってば冷たい。」
「知らん。俺は可もなく不可もなく平々凡々な人間なのでな。お前らの様な次元には居ないんだ。」
「小鳥遊のあの小憎たらしい顔を歪めてやりたかったのにぃ。鼻で笑われたんだよ。むかつく!」
「おい、本性が出てるぞ千歳。相変わらず仲が悪いなお前ら。」
「だって嫌いだもん。」
「俺を巻き込まなければどうでもよい。」
「ちぃはやなぎーのそういう所大好きだよ。」
「はいはい。俺もお前のそう言うざっくばらんな所は嫌いじゃない。」
「セェーーーーフ!!無事に全教科赤点を回避したであります!手鞠隊長!!」
「よくやったな!ぴーすけ隊員。隊長である私も鼻が高いぞっ!」
「隊長もセーフですよね?」
「勿論だとも!創話美術はガチでギリギリだったけどね!!」
「「いえーい!!」」
「・・・終わり?」
「うん。ここで赤点回避し隊は任務を完了したので解散します。
えーちゃんは?」
「僕は全体的に普通。でも手鞠がヤバかった創話美術と国語はトップだったよ。」
「まぁ、瑛はオレたちみたいに赤点組じゃねーもんな。二科目トップおめでと。」
「ありがと。後で渚生先生にお礼言いに行かなくちゃね。」
「うん!えーちゃんもありがとう教えてくれて。」
「どういたしまして。でも僕としてはギリギリじゃなくてもう少し頑張ってほしかったけどね。二人とも。」
「「うっ・・・」」
「うむ、十六位か・・・中々じゃないか秋月。」
「ありがとう。前回より順位が上がったんですよ。仁ケ竹さんは・・・十三位ですか。負けてしまいましたね。おめでとうございます。」
「ああ、今回は十位以内を目指していたからな。悔しいと言えば悔しいが・・・」
「でも前回よりも良い成績でしょう?そこは自分を認めても良い所だと思いますよ。」
「そうだな、不思議と君に言われるとすんなり心に入ってくるものだな。受け取っておくとしよう。ありがとう。」
「いえいえ、こちらこそ。次の考査は僕も負けないように頑張ります。」
「受けてたとう。僕は次だって負けるつもりは無いからな。」
「おおお!」
「凄いです未来くん!九位だよ九位!!」
「えへへ、ありがとう!ひなちゃんも十一位おめでとう!」
「ありがとうです~」
「お前ら頑張ったな。」
「「櫻樹先生!」」
「おう、お疲れさん。
真面目に授業も予習復習も欠かさないお前らだったからそう心配もしてなかったが、思ってたよりも上位だな。」
「先生が教えてくれたからですよ。ありがとうございます!」
「ありがとうございます!」
「俺は少し手助けしただけだ。頑張ったのはお前らだぞ。」
「えへへ。」
「あっ、ひなテストで間違えちゃった所教えて欲しいんですけど。」
「僕も!」
「ほんとお前ら良い子だな・・・。あー梁樹にも見習わせたい。
じゃあ放課後来い。職員室に居るだろうから。」
「はーい!放課後よろしくお願いします。」
「で?」
「なあに?ささ君」
「分かっちゃいたんだが、どうして英語の点数がオレより上なんだ?」
「それは私が頑張ったからね!」
「ドヤ顔すんなよ・・・オレが虚しいから・・・」
「ささ君だってそんな悪い点数じゃなかったでしょ?良かったじゃない。」
「まっ、そりゃそーなんだけどな・・・うん・・・」
「そんなしょげた顔しないでよ~。」
「お前ホントちゃっかりしてるって言うか、憎めない性格してるよな。」
「自分でも容量が良いって思ってるけど、これでもお兄ちゃんには適わないよ。」
「ああ、卒業した伝説の羊センパイ」
「あははお兄ちゃんってば伝説になってるの?」
「早乙女の野郎と同期だろ?前に話聞いた。」
「あーなるほど。お兄ちゃんってばずっと主席争いに参加してたみたいだし話したくなるのかもね。」
「会った事無いけど話聞くだけでもお前滅茶苦茶似てるわ・・・これも血筋か・・・くそっ」
「ぐっ、四位・・・!」
「おめでとう、ありさ。今回は負けたわ。」
「かりんは六位か~。ちなみに敗因は?」
「漢字を土壇場で度忘れして予想以上に点落としたからね。」
「あードンマイ。」
「で、葛西君は当然のごとく主席と。」
「科目では私英語が地味に勝ってる。」
「私は数学・・・同点じゃん・・・ありかな?」
「あはは、勝負なんてしなくても俺の名前くらい別に好きに呼んでくれて良いのに。」
「これはやる気の問題だったんだよ。」
「後、呼ばせたかったんだもん。」
「えーと、ありささんとかりんさんで良い?」
「勿論そう呼んで!嬉しい。」
「私たちもみつ君って呼んでも良い?」
「うん。好きに呼んでくれて構わないよ。」
「やったー、ありがとう!次のテストは科目と言わず全体の順位で挑むからね。」
「全力で行くから期待してて!それと主席キープおめでとう。」
「ありがとう。俺も次だって負けないけどね。楽しみにしてるよ。」
「藤也くん。まずは主席おめでとう。」
「ありがとうございます。今回はどうしても千鳥に負けたくなくて死ぬ気でやったんだ。」
「本当に君たちは相性が悪いね。千歳くんはのほほんとしてるからそうは見えないんだけどな。」
「あれはああ見えて極度の負けず嫌だ。しかも性格が悪い。俺も売り言葉に買い言葉で反発するから・・・どうもな。」
「そうなんだ。良いライバルって所かな。」
「それは認めたく無いがな。
それよりも三日月先輩こそ二十三位おめでとうございます。」
「ううん・・・我ながらなんとも微妙な順位だとは思うけどね。前回よりは順位が上がって嬉しいよ。」
「張り出しの順位に入れたのだから自信を持てば良いものを。謙遜しすぎだ。」
「ははっ、折角だから受け取っておくよ。」
「明石の奴なんて張り出し順位でも無いのに嬉々として俺に報告してきたぞ。褒めろと。」
「流石美鶴さんだね。藤也くんが大好きだ。」
「はっきり言って迷惑だがね。」
「でも邪険には出来ないんでしょ。君は優しいね。」
「・・・はぁ、あれでも一応女だからな。泣かれるのは困る。」
「そう言う所が君らしいよ。」
「・・・あれに見つかる前に行きます。先輩、また。」
「うん。ありがとう、またね。」