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『私』

作者: 木村カナメ
掲載日:2026/05/10

 ぼくはいつも泥の中


 光を求めて足掻いてた


 けれどもけれども手には泥


 たまにきらりと砂金があって


 ぼくはそれを必死に呑み込む


 だから不乱に掻き分ける


 遠くに見える光に向かって


 けれどもけれども光は遠い


 ああ追いかけるのをやめちゃおう


 きっとこの泥がぼくにはお似合いだ


 けれどもけれども光は届く


 どんなに離れてしまっても


 試しにちょいと掻き分ける


 ざらりと砂金が指に付く


 一際強く光が届く


 どこまで行っても泥の中


 ああもうちょっとだけがんばろう

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