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Dear...
ねぇ、レイ
私の夢はね
ずっとレイと一緒にいることと
ふたりで新しい世界を見ることだったの
幼いとき
たくさん物語のお話に盛り上がったよね
こんなにも世界が広がっていたら
素敵だろうねって
一緒に見てみたいねって
私は
ずっと変わらずそう思っていた
だけど、ごめんね
今の私は
あなたの背中を追いかけることが
できそうにない
足がまるで
自分のものじゃないように動かなくって
どうしたらいいのかわからない
あなたの背中が
ずっと遠くに見える
私は、追えない
もう追うことができない
ごめんね
いつまでも私だけ
大人になることができなくて