第捌話 タイムスリップ
岩田晃司
身長169cm
体重59kg
年齢22歳
階級軍曹
詳細
頭はいいのだが、家族も親戚も一人もいなくなってしまい、妹を養わせるために軍に志願。という設定。
「いてててて。どこだここは・・・ふう〜天国かと思ったらいつもの基地内だった。俺たちは助かった。」
それだけで安心している 馬鹿はこいつしかいない。紅蓮崎だ。
「あの〜すいません。手を貸してくれませんか?」
「あなたは?」
「申し遅れました。この基地の情報管理課の岩田晃司軍曹です。レーダーには異常はないのですが、GPSに何も反応がなくて。ネットワークにも、この島独自で作られたネットワークしか繋がらず、グーグ○や、Wiki○ediaにも繋がらなくて・・・」
「はあ?そんな馬鹿な。」
「とにかく来て下さい。」
「よお、お前起きていたのか。起きないから死んだかと思ったぜ。」
話しかけてきたのは長い付き合いの藤浪翔也。
「そう簡単には死にませんよ。他の連中は?」
「我々は全員生存だ。この島も大丈夫だ。装備も損失はないそうだ。って井上祐二准尉が言っていた。」
「井上・・?・・あいつか。レンジャーで、銃の構造や危険物のエキスパートの。」
「そうそう。って同じ部隊にいるんだから忘れるなよ。しかも同じ大学出てたんじゃないのか?」
「そうだったな。」
「人の名前も忘れたのかあ〜」
「うわぁ・・・井上か。おどかすなよ。で民間人の方は?」
「民間人は解らん。」
「ふーん。解った。」
「そうか、君が噂の防衛大陸海空陸戦隊合同統一軍科の戦闘機パイロット育成で一番の腕と言われたの
か。」
「はいそうですけど・・・淡路島司令長官草島茂大将・・・おはようございます。」
「そんなに固くならんでいい。ただ君にお願い事があるんだ。」
「?」
穏やかな口調で話す人こそ、この島の司令長官である草島茂大将だ。
「いや、君にね、この周辺を偵察機で飛んできて、航空写真を取ってきてほしいんだ。そうだな、山口県ぐらいまで。」
「いえ、私になんかそのような重要な任務は・・・」
「おい、紅蓮崎、やってきたらトイレ掃除なしにしてやる。もしやらなかったら、トイレ掃除一生だ。」
「解りました。喜んでやらせていただきます。」
(単純な奴だな)
「エンジン計器、異常なし。通信システム異常なし。GPS以外。発信します。」
彼が乗った機体は心神の偵察機バージョンの心神T-R(Type-Reconnaissance)意味はタイプ-偵察。
基本的には戦闘機バージョンの心神と設計は変わらない。
「こちらハ−トゴット(心神)1」
「普通に名字で言え。解りにくい。」
「こちら紅蓮崎。ただいまジャイロコンパスで山口県の下関。何だあれ?」
「どうした?」
「いや下関にめちゃくちゃ古い・・・蒸気船かな?それに対し発砲する鎧かぶとを付けた侍どもがいます。こちらを見て唖然としています。」
「下関・・・蒸気船・・・発砲・・・わかったぞ。紅蓮崎、ここは2025年ではない。1863年か1864年だ。」
「なんでですか?たしかに2025年ではないのは解りますが・・・」
「お前本当に大学出たのか?1863年に長州藩が攘夷実行のもと関門海峡を封鎖し、航行中の米仏商船に対して砲撃を加えた。その報復攻撃として米仏軍艦が馬関海峡内に停泊中の長州軍艦を砲撃、長州海軍に壊滅的打撃を与えた。長州は砲台を修復した上、対岸の小倉藩領の一部をも占領して新たな砲台を築き、海峡封鎖を続行した。1864年(元治元年)7月、前年からの海峡封鎖で多大な経済的損失を受けていた英国は、長州に対する懲戒的報復措置をとることを決定し、仏 蘭 米の三国に参加を呼びかけて、艦船17隻で連合艦隊を編成した。同艦隊は8月5日から7日に馬関(現下関市中心部)と彦島の砲台を徹底的に砲撃、各国の陸戦隊がこれらを占拠・破壊した。いわゆる下関戦争、もしくは馬関戦争という。」
「それぐらい知っていますよ。まあ、つまり俺たちは・・・」
「ああ、そのまさかさ。タイムスリップしてしまったんだよ。」
「まじかよ・・・」
次の話では紅蓮崎が暴走します。