第伍拾捌話 タイムスリップ
またまた21世紀へと話が移ります。まあこの1話だけですが・・・
ついでにこの話の中に出てくるのは完全なる作者の想像なので・・・実際はわかりません。CERNでも行って確かめない限りは・・・・
2070年 5月 淡路島某所
「やった!!大成功だ。」
そう叫ぶ科学者たちがいる。
「出力の大きさによるタイムスリップする年数も確認できました。」
「いやあ、君のおかげだ。ありがとう。ついに人類の夢はかなった!!」
「そんなことないですよ。あの仲間たちのいる時代に戻る。それが私の夢ですから。しかし気になることがあるんです。」
「何かね?」
「なぜ我々がここにタイムスリップできたかです。」
「それかね。これはあくまでも私の予想だ。本当かどうかはわからない。たとえばの話だ。1864年の歴史の地球があるとしよう。そしてある島がタイムスリップしてきたせいで歴史が変わった歴史とそのままの歴史を辿った二つの地球がある。そして両方の地球は同じ2069年になったとしよう。そうするとどうなる?」
「成程。確かに違う歴史を歩んでも、同じ世界にたどりつくならここに来ますね。」
「だろう。まあ性格的には似たような歴史を持つ地球なのだろうけど。」
そう語るのは2度のタイムスリップを経験した女性地佐山夙である。彼女は2069年にタイムスリップしてから勉強を始めこの時代の学問を覚え、タイムスリップする装置の研究をしていた。遡ること8か月前・・・
2069年 12月24日
普通ならこの日はクリスマスイブだろうが、キリスト教信者だらけのヨーロッパですらそのような行事どころではなかった。しかし、この日、日本から特別プレゼントが来た。それは日本の大企業の工場の大量進出と、数千億に上る経済支援額。そして数百億のCERNの買収額だった。
翌日 12月25日
トルコ 某空港
日本の国旗の書かれた巨大なジェット輸送機が着陸した。それは、CERNにある大型ハドロン衝突加速器を持ちかえるためである。CERNではこの日大型ハドロン衝突加速器(以下LHC)を解体して、輸送機に乗せ、日本で再組み立てをし実験を行う。という予定である。
12月31日 大晦日
この日に解体を終え、輸送機に乗せて午後6時に成田空港に到着。地上に人がまともに住む建物がない淡路島に置いて再組み立てが開始された。
そして再び再起動をさせ実験を繰り返した。
2070年 5月
日にちを変え輸送船をタイムスリップさせた。これはいつタイムスリップするかわからないため、出力によりどのように日にちの影響があるかを確かめる実験であった。巨大な舟がタイムスリップすれば、勿論ニュースになり新聞に書かれ歴史に乗る。そう。研究員たちはたった今実験をし、新聞を確認していた。最低出力ビックバン再現当時の7Tevが必要。7Tevでは1年前にタイムスリップ。14Tevでは5年前。28Tevでは25年前。そう。二倍にするたびに5倍になってタイムスリップするのであった。彼らが望む1940年あたりにタイムスリップするには56Tevで125年前なので56Tev辺りがいいところである。そしてコンピュータの操作により、出力にもよるが、範囲が決められ56Tevならば淡路島を丸ごとタイムスリップさせることができる規模なのだ。それに気付き科学者たちは首相官邸に連絡。再び会議が始まったのである。
――――首相官邸
「という結果です。」
そう話しているのは陸海空軍の臨時に設営された技術研究部員。もとを辿れば、陸海空陸戦隊合同統一軍が発端である。
「予定が狂ったがこれである意味いいことだ。」
「なぜです?」
「元々あの巨大な軍艦だけタイムスリップさせる予定が淡路島までタイムスリップさせることができるなら、淡路島に大量の軍事物資を入れて、タイムスリップさせることができる。そうすれば講和どころかアメリカ、いや全世界を丸のみだって・・・ぐふふふ」
「その危険思想はやめましょう。総理。」
「今のは冗談だ。しかし、アメリカを完全占領させて降伏させることだって可能だ。」
「そうですが・・・」
「アメリカの膝を完全に折り、二度と立ち上がれないようにしてやるのだ!!」
「総理のアメリカ嫌いもすごいですな・・・」
「もちろんだ!!日本は元々アメリカを信頼していた。しかし、排日基本法により日本人はアメリカに裏切られ、太平洋戦争。敗戦後我々の正義は悪とされアメリカがやってきたアジア侵略を正当化した。戦後65年たった2010年の軍事革命後向こうからの一方的な日米同盟の破棄。私はアメリカを許さない。最初に、第三次大戦を起こす原因になったのもアメリカだ!!」
「まあ、そうですが・・・」
「フフフ見てろよアメリカ!!過去の栄光ですらあった貴様の過去すら踏みにじってやる!!」
もう踏みにじられてますよ・・・ソ連に。
「・・・恐ろしい。」
「いいか、陸海空で再びタイムスリップさせる装備・技術・人間を決めるように!!いいな。」
「はい!!」
そう言うと首相は足音を立ててどこかへ行ってしまった。
「やれやれ・・・決めますかと。」
――――淡路島
現在淡路島ではかつての装備は全部接収され、軍により淡路島周辺海域は封鎖されている。しかし、住民が暮らせなくなったというわけではなく、ただ単に今の日本人との接触を避けているだけである。
「本当か?」
「はい。彼らの会議に参加したところ、淡路島を丸ごとタイムスリップさせる予定だそうです。」
「つまり俺も紅蓮崎三たちに会えるってわけ?」
一人はしゃいでいるのは、淡路島情報管理課の岩田晃司である。
「いや、そうときまったわけではない。まず、島にいる島民軍人合わせて約200万人(元々はもっといたが、大日本帝国に移民や技術提供なのでいなくなっていった)がこれに応じるかだ。アンケートでも取らない限り決めることができない。」
「そうですね。」
淡路島には地下数百階ぐらいに臨時首都が設けられていて、都市機能がある。一応住民もいるのでアンケートでも取らなくては、勝手に決められまたタイムスリップして過去に戻されるのはごめんだろうからな。」
こう話すのは淡路島司令長兼淡路島の島長の大草司令長官だ。
5月中旬 アンケートが行われた。タイムスリップすると思われる年代は1930年代から1940年代。下手をしたら1950年代になるかも。アンケート結果は賛成派が多数。その理由としてはあの時代にいた家族に会いたい等が多数。一部アメリカをボコして原爆落としてやりたい等といった考えもあった。その後3カ月に及ぶ淡路島要塞大改装と残ったタイムスリップしてきた軍隊の大規模軍事訓練(この時代の装備の操作)が行われた。
8月に各軍共に持っていく“物”と“者”が決まり、改装された淡路島に続々と入っていた。その中には改修された巨大戦艦の大和も入っていた。完全なる戦闘艦として生まれ変わったため無駄なものが省かれ400mまで小さくなったが(例えとして主砲や、内部に組み込まれた滑走路など。)新しい機能として、ドックと海軍基地としての機能が付いた。
8月中旬 淡路島の中央に着けられた大型ハドロン衝突加速器によるタイムスリップが行われた。
「こちら地佐山です。応答お願いします。」
「こちら大草だ。すでに発電所側からエネルギーのすべてをそちらにおくっている。問題はない。」
「ありがとうございます。では、行きます。」
周りには随伴の科学者たちがいる。もちろん過去に行く人たちだ。大型ハドロン衝突加速器によるタイムスリップを共に行う人たちでもある。
「素粒子加速開始!!」
これにより素粒子同士を衝突させ、素粒子反応が起こった。
「現在56Tevです。このままいけば安全です。後20秒。」
20秒後淡路島一帯はものすごい光に包まれ、そして霧の中に消えた。そう、再び淡路島は再び時の旅をしに行くのである。




