第肆拾陸話 その頃・・・
日本軍が第一次世界大戦で占領した地域を変更しました
シベリア→極東
2069年では過去の日本をどうするかとかで騒いでいる時、過去の日本では・・・
1918年10月 東京 第日本帝国特別軍本部会議室
「こんな感じでどうですかね?」
「ふむ・・・」
ここに二人の青年が話している。いや、実際年齢からして青年ではないのだろうけど・・・
片方は日本の歴史をここまで変えさせた!!というよりは変えざるを得ない状況にしてしまった張本人の紅蓮崎海ともう片方はそんな馬鹿な奴に中学の時から付き合わされている何とも不運な先輩の藤浪翔也。
「つまり、我々の中で残ったイージス艦をまずチュクチ(ロシアの最東端だと思う)のペベク港に配備する。まあアメリカを警戒するためだけどね。そのためペベク港を軍港にしませんかって話ですよ。他にも案があります。太平洋の日本が保持している島の最東端にも軍港を作りイージス艦を停泊させる。」
「成程な。ちょっとめんどくさいけどまあまあな案だな。費用はかなりかかるけどな。」
「はい。後もう一つ。1923年9月1日 この日に何が起こったか知ってますか?」
「えーと・・・大正・・・・12年・・・関東大震災か!!」
「そうです。この時代に起こらないとは限りませんよ。ここはいっそのこと首都を移動させるとか・・・」
「どこへだ?」
「長野県です。」
「馬鹿かお前は!!あの県は・・・・確かに史実よりも発展し、道路の整備や・・・まあしてあってもだ。不便すぎるだろ。」
「しかしです。地形を見て下さい。周りは山に囲まれて・・・太平洋戦争では爆撃を受けましたが長野なら・・・・被害を抑えることが可能だと・・・」
「お前は戦争に負けるつもりで戦争をするのか?お前が何言おうと却下だ。」
「そうですか・・・。」
「ただ軍港については海軍の連中に話しておく。」
「解りました。」
そう言って紅蓮崎は外へ出た。
「お前どこへ行くんだ?」
「ちょっと技術研究部の井上の所へと・・・」
「ふーん」
井上祐二
身長182cm
体重73kg
年齢23歳(2025年当時)
階級准尉(2025年当時)
詳細
紅蓮崎たちとは防大の同期。
レンジャーの資格と危険物取り扱い免許を持っていて、元爆弾処理班に所属していて爆薬や銃弾危険物においてはエキスパート。
「井上いるか?」
「紅蓮崎か・・・どうした?」
「ちょっとな。これ、俺のアイデアなんだが・・・」
と言って何枚かの紙を渡す。
「どれどれ・・・ナパーム砲弾・・・ナパームロケット弾・・・ナパームばっかりだな」
「まあな。ナフサオイル・食用油・石鹸粉・濃硫酸とか混ぜたりして作るもの。確かベトナム戦争で使われたのと同じ火気物質だったと思う。爆弾エキスパートのお前なら解ると思ってな。」
「爆弾じゃないけどな。・・・大体わかるぜ。確か水かけると激しく燃えるやつだろ。まあこれなら十分大丈夫だぜ。火炎放射器にも変えられるな。正式採用してもいいと思う。他にはないのか?出来る範囲なら実用性が認められれば正式採用させるんだが。」
「C4は?」
「もう正式採用させた。」
「赤外線誘導ミサイルの開発は?」
「そういう赤外線を使う系は苦手なんだけど、話は付けてある。ドイツ軍が作ったX4空対空ミサイルの応用だけどな。一応歩兵用の携帯ミサイルと車両搭載用、艦搭載用、戦闘機用を開発している。」
「レーダーとかは?」
「俺の分野ではない。」
「戦闘機。」
「もってのほかだ。・・・地佐山さんがいればな・・・」
「それ言うなよ。黙ってたのに・・・」
「悪い。」
「・・・まあいいさ。またいつかあえるだろう。」
「2025年ぐらいに。」
「1世紀後か。」
しかし、この時は気付かなかった。また会うことになるとは・・・