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第肆拾伍話 “過去の日本に何を持って行くべきか”会議

10月31日 午前

広島県 呉造船所

ガシャン カシャー

一隻の巨大な艦が改修を受けている

それは2025年露中朝同盟による攻撃を受けてタイムスリップした淡路島に配備されていた世界最大の軍艦強襲揚陸イージス航空戦艦の生き残りの大和。信濃と武蔵は・・・すでに。


造船所から一人の人間が外を出た。

「要件はこれだけだ。期待している」

「はっ!!」

「では。」

造船所から出たのは海軍大臣であった。どうやら改修内容を渡していたらしい。前話したことをもとに10月30日に詳しく話し合いをした結果を渡したようだ。


午後13時

その頃海軍大臣は首都高速を突っ走りある場所へ向かっていた。

海軍技術研究部


「どうですか?」

「ん~・・・この設計からしてこの艦に取り付けるために指定された大きさを作るには少し時間がかかります」

「そうですか・・・」

「しかし大丈夫です。海軍の技術力すべてをかけて、もちろん陸軍さんや空軍さんにも手伝ってもらいますから。一年以内には完成するだろうと思います。」

「頑張ってくれ。」



海軍技術研究部から一人出て行く海軍大臣は一人ぶつぶつと喋っていた。

通る人すべては“何この人?精神病患者?”みたいに思われるようなことを話していた。

「成程。この過程で行くと日本の技術力や労力を使って総動員したとしても亜空間システムやCERNの買収、軍艦の改修工事やらでタイムスリップの準備までには一年弱かかるというわけだな。

成程、成程・・・そういえばどのような技術を持っていけばいいのだろうか・・・・。

まずは歩兵用のパワードスーツに・・・。ここは総理と相談した方がいいですな。」


午後14時

首相官邸

「どうしたのだね?私にそれほど準用な相談でもあるのかね?」

「・・・重要と言えば重要なことなのですが・・・この話はまた皆さんを集めて行った方がいいかもしれませんが、過去へ持って行く技術です。」

「成程。たしかに、それは重要だな。日にちを決めて改めてそれを話そう」

「解りました。では」


11月3日 文化の日

この日に会議が行われることに決まった


11月3日 首相官邸

「えーでは今から“過去の日本に何を持って行くべきかを決める”会議をします。」

という首相の挨拶から

「長い名前だな」

と大草司令長官の愚痴を漏らすことから“過去の日本に何を持って行くべきか”会議が始まった。


「まず大草司令長、1914年の日本はどのような状態でしょうか?」

「歩兵の装備は手榴弾にアサルトライフルです。その他は電動自転車やトラック、戦車など。航空機は単発複葉機、自動車は普通に出回っています。さすがにマイカー時代とはいきませんでしたが。工業力、技術力ともに当時の日本の十倍以上はあったでしょう。」

「成程。残してきた装備は?」

「陸上部隊・・・3個師団ぐらい?2個師団かも。たぶんそのくらいですね。あと2艦隊ほど。航空機は300機ぐらい?400機かも?」

副総理は呆れた顔をしながらも

「・・・この戦力なら十分アメリカにかなうのでは?」

周りの人間が納得したような顔をしているが、首相は

「N2爆弾により淡路島がタイムスリップしたのだから、ロシアがN2爆弾により部隊を壊滅状態にした可能性もあります。それに本来の目的は日本に勝たせるのではなく、日本を勝たせて第三次世界大戦をおこさせないことです。」

「結果的には一緒かと・・・」

「うっ!!・・・・」

 ・・・沈黙



「話を続けましょう。私たち陸軍としては、歩兵に着せるパワードスーツ、光学迷彩を取りつけた機動戦闘車等の技術や地対空ミサイル(地対空荷粒子砲という兵器もあるが核融合炉を用いた大規模な兵器なため無理があるかと)、極超音速弾道ミサイル、対空レーダーなどの技術など。」

「我々海軍としては、あの改修中の軍艦の艦尾に取り付けてあったLCACが出てくるハッチを拡大し、格納庫として使用されていたところに亜空間システムを搭載しようと思っています。試験結果から計算してあの軍艦に適した大きさの亜空間システムは呉軍港3倍ほどの大きさ分が入ると思います。そのため、亜空間内部に軍港を作ろうと思います。もちろん中には軍艦も入れて。あとの部分は陸軍さんと空軍さんの技術を満載した輸送艦、と資源や、生産するときの機械を。どうでしょうか?」

「成程。そうなるとあの軍艦は動くドックですか。」

「そうです。たった一隻だったのが、戦闘になると中にある軍艦がすべてハッチから出てくる。どうでしょうか?」

「中々の案だ。我々空軍は極超音速無人戦闘機や極超音速ステルス爆撃機など極超音速の機体など。もちろん光学迷彩もですけど。その他長距離ECMミサイルとか長距離衝撃波ミサイルなどです。」

「いきなりで悪い。その長距離衝撃波ミサイルというのは?」

「大草さんは知らないのか・・・・。長距離衝撃波ミサイルというのは着弾時に衝撃波を発生させ、非常に広大な範囲に影響を及ぼす。射程距離、威力、攻撃範囲のいずれをとっても高性能だが、撃っても命中するか地面や障害物に当たらないと作動しない。ただし、作動させるための自爆装置をつければ一定の場所で爆発します。」

「すごいな・・・」

「まあこんな感じでしょうな。光学迷彩はその兵器によって出力も部品も違うため各軍が持って行く技術とする。その他は先程話した通りの物を持って行くとする。以上。」



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