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第肆拾弐話 接触

2069年10月28日午後

「どうだったか?」

怪訝顔で淡路島の司令部に戻ってきたのは大草司令長官だ。

「えーとですね。外部のネット(淡路島で言う内部のネットというのは淡路島に作られた独立したネットワークである)からの情報によると、現在は2069年10月28日です。ついでにこの時代ではネットワークが有線ではなく無線ランで日本国内ならどこでもフリーで供給されているようです。Wikipediaで見たところ、今年の三月に第三次世界大戦が終結したと。始まったのは2065年12月24日。勝利国というのは主になく日本の一人勝ちのようです。アメリカや欧州の国は21世紀初頭のアフリカのような第三世界のような状態です。ついでに主に日本サイト。次にロシアのサイトが多いようです。ロシアは戦争に参加せず内需拡大を続けて、日本と並ぶ超大国だそうです。詳しくは自分で調べて下さい。」

司令長官に対しその口調かよと突っ込みたくなるような岩田晃司に

「そうか。私達が知らない間にこうも変わっていたのか。」

とあっさり答える大草司令長官。

「あまり驚かないんですね。」

「慣れてしまった。第三次世界大戦勃発より過去や未来にタイムスリップする方が珍しいからな」

「それもそうですけど。」

この通信士はあきれたような顔をしながらパソコンを眺めていた。

「ふ~う。」

大草司令長は司令官専用の席に座り、煙草を吸っている。その時、

ガチャン

「こんにちは~、・・・クサッ!!」

そこに入ってきたのは、技術本部の地佐山夙だ。

「おお、すまん、すまん。」

煙草を吸っている大草司令長は怪訝顔で謝る。

「・・・・・」

「どうしたんだ?」

少しの間が空いてから

「いいですか?大草司令長官殿。下っ端の物が言うのには大変失礼なことながら忠告させていただきます。タバコはニコチン依存症・肺癌・喉頭癌・咽頭癌・食道癌・膀胱癌・慢性気管支炎・肺気腫・心筋梗塞・その他パーキンソン病や糖尿病・[勃起不全]などの病気にかかりやすくなります。」

「言っている意味がほとんど解らないのだが、途中君は変なこと言わなかったか?」

「あなたの気のせいです。軍人たるもの前線で戦う兵士にとっては煙草というものは必要であり必要でないのです。精神状態を落ち着かせるためには必要なものですが、このような場所で指揮している物ならば前線で戦うこともないでしょう。これからの老後の健康のことを考えてやめるべきです。この仕事を長く続かせたかったら・・・・・・・・・」

1時間後・・・

「いいですか?」

「イエス・マム。(私の方が立場は上だよな・・・・)」

「よろしい。」

「なんか変だ。」

こんなやり取りを見ていていい加減終われよみたいな顔をして見ていた通信士が、

「少しいいでしょうか?」

「なんだ。言ってくれ?」

少し間が空いてから

「少数ながら、輸送ヘリのようですね。こちらへ向かっています。落としますか?」

「・・・いや、その必要はない。外界との接触も必要だろう。」

「はい。・・・・」




プロプロプロ

「ホントに淡路島かよ。まあ本物は見たことないから知らないけど。」

「どうやらたったの数分でN2爆弾で消えちまったらしいぜ。普通だったら破片でも何でも残るだろ?それが何も残らず地面まで丸ごと消えてしまったらしい。」

「・・・・人はいるのか?」

「さあ?いるとしたら44年前の亡霊じゃねえ?」

「変なこと言うなよ。」

「もう少しで降りる。装備の支度しておけよ。」

「イエッサー。」



司令部

「着陸場所が解りました。淡路島座標X=176 Y=24です。」

「では私直々に迎いに行こう。」

「大丈夫ですか?」

「たぶんな?」



[・・・プツ――――――・・・こちらアルファチーム。アルファ1。降下完了。アルファ2完了。アルファ3。]

「気をつけろよ。」

[イエッサー・・・・!!??]

「君たちは2069年の人たちだね。私は2025年当時の淡路島総司令官大草と言うものだが。」

「本当に大草司令官か?ちょぅと確認させてもらう。」

そう言った空挺兵は謎の物を出し、

[人物認証・・・・指定人物と一致]

「成程。本人のようだな。」

「解ってもらえたか。なら話は早い。」

「こちらもだ。貴様は我々とともに付いてきてもらう。」

「こちらもその気だよ。現政府と会話がしたい。いいかね?」

「無論そのつもりだ。」

「では、少し待ってくれ。・・・こちら大草だ。」

「「司令長官!!大丈夫ですか?」」

「ああ。何も心配ない。話がうまく伝わったようだ。今から政府の人たちと話す予定だ。ここからは一人で行かせてくれ。」

「「・・・・ご命令とあれば。」」

「感謝する。・・・では行こう。」

「では乗れ。」

そして大草司令長官は日本政府と会見をするのであった



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