第参拾陸話 第一次世界大戦編~中東戦線Ⅳ この時代の人として~
11月28日 夜9時 ガリポリ
「うう~寒!!」
「早く車両に戻りたいぜ…」
「この作戦が終われば戻れるぜ。」
「そうだな。早いとこ夜襲して、全滅させようぜ。」
「ああ。」
「こちら偵察部隊。異常なし。」
「こちらも異常なし。」
サササササ
「なんだ?」
「どうした?」
「いや…今何か…」
「気のせいだろう」
「?…うっ!!」
「どうしッう!!」
「まずは一著上がり。」
レンジャー資格を持っている井上がその他レンジャー3000人を率いて警備兵を殺していく。
口を手で押さえナイフで首を一切り。これで終わりだ。
「こちら井上。警備兵をすべて殺した。…つもりだ。」
「よし。つもりだとか言ってるそうだがたぶん本当だ。重装備部隊突入。」
「うおおおお」
「何だ!!」
ババババババ
「ぐわあああああ。」
「CLEAR!!」
パシューン パンツァーファウスト3が発射される。
ドガーン
「うわあああ」
T-95にあたり爆発する。
ダダダダダダ。
「ぐわあああ。」
完全に寝ていたロシア軍は突然の奇襲に太刀打ちできずにやられていった。
2時間後
ロシア軍降伏。捕虜8万名。死者2万名。これにより中東戦線では連合国の勝利で終わった。何よりうれしいことが、敵軍から奪った武器の量だ。武器・弾薬の補給線の淡路島が消えたことで弾薬補給が出来ない状況の中、9万丁に及ぶAN-94(通称アバカン)に7.62mm弾40万発にRPG-32の弾1万発。対戦車ミサイルなどが捕獲された。
「俺たちはこれからどうなるのだろう。帰る祖国を失ったんだ。」
「俺たちはもう未来の人間ではない。」
「どういう意味だ?」
「俺たちの祖国はまぎれもなく日本だ。たとえそれがどの時代であってもだ。俺は未来の人間ということを捨てこの時代の人間として生きる。」
「つまり俺たちは第二日本国の人間ではなく、第日本帝國の人間として生きる。」
「そういうことになるな。」
「それはそれで嫌だな。」
「しかし、俺は約束した。必ず日本を変えると。永島さんに。だから日本を変えるには、未来の日本人ということを捨てここに今生きている日本人として生きる。」
「そうか…まあがんばれ。」