第参拾伍話 第一次世界大戦編~中東戦線Ⅲ~
砂埃が激しい中この時代とはかけ離れた技術の部隊が進軍する
「おら~前進全軍」
「撃てっ!!」
ドガーン ドガーン
まるで粘土みたいにこの時代の戦車は グニャリ と破壊される。高が12.7mmの機関銃で装甲がやられるほどだ。
「ぐわああああ!!」
「ジャップの野郎どもまだついてくるぜ。」
「仕方がない。全員ここで戦線を維持する。全員戦線構築に励むよう。」
「はいっ!!」
ドガーン ダダダダダ
砂利が口の中音を立てる。なんて嫌な場所なんだ
「何とか日本軍から逃げて行けましたね。」
「数名偵察に行ってくれ。その間に、お前たちは塹壕掘るとか、瓦礫を使って防壁を作ってくれ。」
「はいっ!!」
「この戦争は勝てるのだろうか。」
その頃
日本軍
「紅蓮崎。偵察兵からだ。」
「先輩、どうも。ありがとうございます。」
「まさか、お前にこんな才能があるとはな。驚いたぜ。」
「どうもです。」
「偵察兵からでは、奴らはアンカラという場所に塹壕と、防壁等を作ってゲリラ戦で挑むつもりらしい。幸い、俺たちはトルコとロシアの国境付近まで制圧したから陸上での輸送は無理に等しい。奴らは海上ルートでしか援軍を送ることができない。しかし、残念ながら海上ルートは大日本連合艦隊が海上封鎖をおこなっているため、援軍はまず来ない。」
「これでじっくり戦略が錬れます。」
「がんばれよ。」
「はいっ!!」
その一週間後
「紅蓮崎!!」
「どうしましたか?」
「ようやく連合国からの援軍が来た。大英連邦とアメリカが命がけで地中海、エーゲ海、マルマラ海と航海してバンドゥルマに上陸した。その数約9万人。」
「これで戦略が錬りやすくなる。では、実行に移す。まず無人偵察機により、塹壕の位置などを確認したら榴弾砲でシーカー弾を使い塹壕を一つ一つつぶしていく。その間に、ロケットランチャー等を持った重装備部隊約3千人と軽装備部隊4千人を派遣させて、砲撃が止んだ瞬間に飛び出して、白兵戦を行う。。敵の戦車などはロケットランチャー等で破壊する。それにより武器を失った兵は逃げだすが、連合軍につかまっておしまい。というシナリオだ。」
「あえて車両を使わないんだな。」
「車両を使うとばれやすく隠密性がない。歩兵ならそれなりに隠密性があるからです。それにゲリラに対しては戦車などの重車両は効かないというのはイラク戦争で解っています。ただ兵隊の体力と精神力がどれだけ持つかです。」
「成程。」
「現地指揮には俺が行きます。」
「好きにしろ。ただ、その後の指揮はどうするんだ。今の言葉はお前が死んだらを前提に考えている。」
「何とかなりますよ。それに、死ぬ気なんてないですしね。」
「だろうな。」
「ハハハハ」
「ハハハハハ」