第参拾参話 第一次世界大戦編〜中東戦線I〜
1914年 10月28日 アメリカ合衆国 ワシントン
「ニューヨーク・タイムズ号外だよ〜」
バラバラバラ
ニューヨーク・タイムズの社員が号外新聞をばら撒いてる。
日本軍、露独清軍に大勝利 遼東半島制圧 清国降伏
この一日前、遼東半島を制圧した日本軍は、満州全土を制圧し、第一・第二艦隊による清国首都北京に対しミサイル攻撃をし、清は降伏した。
「すごいな、日本軍は。」
「日本という国はよくわからないところがあるのだ。修好通商条約調印の時にはまともに立ち向かえなかったのに、馬関戦争以来、アジア最強の国となっている。噂では、日本に派遣したペリー艦隊は江戸に着く前に全滅したらしいぞ。だもんで恐れた当時の大統領は仕方がなく条約を改正したらしい」
「まじか!!だからそれ以来日本とアメリカの関係が悪かったのか。」
「そういうことだ。しかし、この戦争により仲が良くなったがな。」
極東では勝ち続けている日本軍だが、ヨーロッパではドイツ軍の新兵器潜水艦で通商破壊作戦や史実より早く飛行機を使った無差別都市爆撃により、イギリスを除いて、ヨーロッパは中立国関係なく(スイスは除く)フランス・ドイツ・ロシア・ハンガリー・ブルガリアの国々に占領されてしまった。
11月 6日
トルコ連合×同盟国 ガリポリの戦い
この戦いにより、トルコ連合は敗れ、撤退を余儀なくされた。その同盟国の軍団からトルコ連合は1カ月も持たないといわれた。
「とのことです。」
「どうするか…」
「ここが奪われれば重要な油田が取られることになります。」
「確かに戦略的に重要な地点だな。もっと詳細な情報はないのか?」
「ロシア軍が南下してくる数約20万人、輸送されてくるドイツ軍2万人、フランス軍3万人、その他2万人、合計約27万人です。ロシア軍にはこの前のようにタイムスリップした軍隊がいる可能性があります。」
「大軍団だな。ここはまた我々の協力が必要だといいたいのだな。しかし、我々は祖国を失った身だ。自動的に大日本帝国に指揮権が移されると思うのだが…」
「まあそうですね。しかし、今のところは一応。」
「では、永島さんには現地指揮をまたやってもらいたいのだが。」
「喜んでやらしていただきます。」
「では、更に中国大陸に大日本帝国陸軍を12万人を派遣してもらいたい。シルクロードを通って中東アジアまで行こう。」
「お願いします。」
「あと、連合国に伝えてくれ。地中海を通り援軍を送ってくれと。そこから同盟国を挟み撃ちにしようと思う。その護衛を大日本帝国海軍にやってほしい。」
「解りました。頼んでおきます。」
こうして祖国を亡くした第二日本国軍の中東アジアでの戦いが始まるのであった。