第参拾話 第一次世界大戦編〜第一次旅順総攻撃〜
1914年 7月29日 午前11時
「攻撃開始!!」
この一言。漢字に直せばたったの4文字。この言葉により第一次旅順総攻撃が開始された。
「撃て!!」
19式280mm榴弾砲が咆哮する。
ドカーン ドカーン ドカーン ドカーン ドカーン
「うわっ!!すげ〜揺れるな。日本軍もなかなかやるな。だがこれだけじゃ潰れないぜ。ついでに、ミサイルも発射しちゃおうかな。」
「やめろ!!」
「司令官!!」
「それだけはやってはならない。これは我々が開発した世界最大級の大陸弾道ミサイルだ。普通の大陸弾道ミサイルの3倍の大きさがある。しかも弾頭は新型N2爆弾。これだけの大きさに搭載された弾頭は水素爆弾をも余裕で越すだろう。この大陸弾道ミサイルは人間が入ってはいけない領域へ入ってしまったのかもしれない。もし放ってしまえば、この巨大な要塞は吹っ飛ぶだろう。下手をしたら、遼東半島は無くなるかもしれない。それほど危険なんだ。広島や長崎のようなことはしてはいけない。アメリカの真似はいけないんだ。」
「解りました。」
ガガガガガ
もうすでに旧式になっている74式戦車が25両走っている。
「撃て!!」
ドーン ドーン ドーン ドーン ドーン
「うわああ!!」
たまたま外に出ていた偵察部隊に直撃した。
「くそ!!」
「ちょっとお前も来い。」
「アーヴェン連隊長!!どこへ行くのですか?」
「格納庫だよ。」
「戦車で対抗するのですか?司令官からの指示は?」
「ここの場所の指揮権は俺にある。このままではここが取られてしまう。」
「解りました。隊員を呼んできます。」
「よろしく頼む。」
「T-95・・・頼んだぞ。」
「隊長。呼んできました。」
「おお、御苦労。全員に告ぐ。敵は戦車を装備した部隊である。これに対抗するには、戦車だ。ココにある45両のT-95戦車で立ち向かおうと思う。」
「みんなの意見は?」
「勿論賛成です。」
「ジャップを倒しましょう。」
「反対です。」
「・・・・なぜだ?」
「ここで。俺たちの戦力を出してはいけません。ここで粘って敵を引きつけて攻撃するのが得策だと…。」
「言いたいことは解る。しかし、見ろ。目の前にいるんだぞ。」
「・・・解りました。」
「よし。準備しろ。」
「はいっ!!」
「俺たちの強さにビビって攻撃してきませんね。」
「それが怪しい。」
次の瞬間 ドカーン
「どうした!!何があった?」
「解らん。いきなり…うわあああ。」
ドカーン
「おいっ!!あれを見ろ。」
ガガガガガ そこにはロシア最強の戦車T-95の姿があった。
「全車散開!!間隔を取り集団攻撃で撃滅しろ。(第2.5世代戦車に第3.5世代戦車を倒すのはきついか。)」
「了解。」
「無駄なことを。」
ドカーン ドカーン ドカーン
「ぐわああ。」
「たすけてえ。」
「ざまーみろ。ロシアには・・グワアア」
「よし、一両撃滅。次行くぞ。」
「はいっ!!」
ドカーン バーン
「くそっ!!どうなっているんだ。1世代も違う戦車にやられるなんて。」
「うわああ。」
「やはりそうか。」
「どうしたんですか?相良隊長。」
「ロシアの戦車には対戦車ミサイルがついてるんだ。もしかしたらT-95にも付いているかな?と思ったらついていた。これをねらって撃ったんだ。撃つのは難しすぎるけどな」
「成程。」
「しかし、さすがに数が減ってきた。全員撤退。」
「撤退していくぞ。」
「俺たちは勝ったんだ。」
「ハハハハハ。」
こうして第一次旅順総攻撃は日本軍の負けに終わった。