第壱拾肆話 艦魂
しばらく前の評価・感想で艦魂とかは出ないのですか?という質問を受けたので出してみます。
「う〜ん。いい気持ち。現代の日本とは空気が違うね。」
「現代じゃなくて未来だろ。」
「あれ?そっか」
「ははははは。」
「紅蓮崎君っておもしろいね。」
その時、
「よう!!お二人さん。」
「初めまして。訪問隊隊長の藤浪です。」
「元気?」
「覚えている?」
また来たか。いや、藤浪少尉は違うか。後の三人は・・・本当に邪魔なやつだな。
「なんだよ、その 《お二人さん》 ってのは?」
「よろしくお願いします。・・・(もしかして付き合ってるって思われている?・・・紅蓮崎君なら・・・って何考えてるの私。)」
「えっ、紅蓮崎ってこの子と付き合ってるの?」
「はいっ?付き合ってませんよ。出会って一日も経っていないのに。ねえ、夙さん。」
「・・・(もうっ!!私のバカバカ)」
「・・・あれ?夙さん?」
「・・・あっはい。なんですか?」
「もしかして、聞いてなかったの?」
「ごめんなさい。聞いてませんでした。」
「おい、ひょっとしてこれはまさかの・・・付き合っている!!」
「ちがいます。変な勘違いしないで下さい。」
「あ〜あ、怒っちゃった。」
「いっちゃったね。」
「紅蓮崎。失恋も人生のうちだぞ。よく学んでおけ。」
「お・ま・え・らのせいで・・・俺の時間返せ〜。」
「やべっキレた。退避〜。」
「撤退しろ。」
「うがあ〜待て〜。今日こそは許さねえ〜。」
「はあ〜、逃げるようにしてこっち来ちゃった。・・・あれ・・・?ここ何処?・・・やばい。道迷っちゃった。・・・んっ?女の子?でもこの艦に乗っている女性は私だけじゃなかったっけ?でも合同統一軍版海軍の服着てるしなぁ。聞いてみよう。お〜い、お〜い。」
「・・・・?私を呼んでいるの?」
「そうだよ。君のことだよ。」
「あなたは私が見えるの?」
「えっ、どういうこと?」
「あなた、艦魂って知ってる?」
「知らない。」
「艦魂っていうのは、その艦に宿る精霊みたいので、艦とは一心同体。簡単にいえば、この艦は私の物であり、私自身であるってことかな。で、要件は?」
「私研究員で、江戸幕府訪問隊の一人で、え〜と・・・・」
「個人部屋はどこか?」
「そうそう。始めてだもんで解らなくて。」
「この地図を持って行きな。ついでに現在位置はここ。」
「解った。ありがとう。私は地佐山夙。あなたは?」
「揚陸艦「愛鷹」の艦魂、里奈。あなたは特別に真名で呼んでいいわ。」
「真名って?」
「その艦魂についている本当の名前。許可が下りない限り呼んじゃいけないの。」
「ふーん。」
「お〜い、はあはあ。」
「紅蓮崎君!!どうしたの。」
「探したよ。急にどっか行っちゃったから。迷子になったかなあと思って心配して・・・後ろの人は誰?」
「この人は艦魂。」
「嘘!!まじで!!初めて見た。霊能力がある人や、その艦に対して愛情がある人しか見れないって聞いたけど、案外俺みたいなのでも見えるんだな。宜しく。真名は?」
「あなたなんかには教えません。」
「えっなんで?どうして?Why?」
「なれなれしすぎるからです。」
「そんなあ〜」
「クスクス。」
こうして紅蓮崎たちの航海が始まった
どうでしたか?
次は、江戸幕府第14代将軍と勝海舟との会見です