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第壱拾弐話 罪悪感


地佐山夙(ちさやまなぎさ)


身長163cm

体重???

年齢23歳

階級なし


IQ170の天才の女性。東大をトップの成績で卒業し、父親が空軍で戦闘機のパイロットであり、父親にもっといい機体を載させてあげたい、という気持ちで技術本部に入った。

紅蓮崎海准尉はものすごく悩まされていた。

「やべ〜、どうしよう。上官には逆らっちまったし・・・いや、それどころじゃない。俺のせいで、日本が変わったら・・・よくはなるだろうが、俺たちが育った日本はどうなるのだろう。それに、俺の手は汚れた。俺はこの手で、何百人もの人を殺した。その人にも家族はいただろうに。その人の家族はどうなるんだ。くそっ!!俺は何も考えずに行動してしまった。俺は、俺は・・・うぐっ・・・どうすればいいんだよ。ちくしょう。・・・えぐっ・・」

俺は、意識もないのに体が震え、気付かずに涙を流して地面にうずくまり床をたたいていた。

すると、誰かが俺のほうに向って歩き出した。

「どうしましたか?これで涙でも吹いてください。」

そこには、研究員の服を着た、髪を結んだ美しい女性がいた。

「君は?誰?」

「私は地佐山夙(ちさやまなぎさ)。君は?」

「紅蓮崎海。」

「あの紅蓮崎君!!」

「知っているのか?」

「どうだった?あの心神の偵察機型の乗り心地と性能。あの機体はまだここにしか配備されてなくて、試験飛行以外で乗ったのは紅蓮崎君が初めてだよ。あの機体の設計とシステム、私が考えたんだ。」

「そうだったのか。」

「でっ、感想は?」

「乗りやすかった。でも・・・恐ろしい。」

「えっ?」

「あの機体に乗ると、また人を殺しそうで。」

「そっか・・・」

「おかしいよね?軍なんて治安維持だとか、敵国に対しての裁きだ、やられたからやり返す。とかで人殺しているのにね。結局は言い方を変えれば人を殺すために入ったのに、人殺して泣いてるなんて。殺してるくせにね。・・・笑っちゃうよ。」

「そうかもしれないけど、でもこれからはもっと死体を見ると思うよ。特に紅蓮崎君みたいな兵士は。」

「どういうこと?」

「幹部の人たちは、幕府に訪問隊を送ることを決定したのよ。つまり日本の改革。手始めに修好通商条約の改正。改正に反対した国、もしくは、先ほどの戦闘で被害を受けた国は、確実に日本に宣戦布告をするはずよ。そしたら、昨日の何倍もの死者が出るのよ。でも、紅蓮崎君は、人を守ろうとして攻撃をしたんじゃないの?」

「そうだけど・・・」

「だったらいいじゃない。もし紅蓮崎君が攻撃をしなければ、両方の人たちが罪を犯したことになる。でも、罪はあなただけが背負うことになった。だから、あなたはその人たちの分の罪を背負ったのよ。沢山の人が、あなたのような罪の意識にさいなまれなくなったってことよ。あなたは、人の命を奪ったけど、その分、救ったのよ。しっかりしさいよ。」

「うん。ありがとう。少し元気が出たよ。」

「よろしい。」

ウウウウウウ

「なんだ!!」

「江戸幕府訪問隊の編成が決まった。梶原中隊の人たち+岩田、地佐山、永島さんは身支度を整えたら、一階の海上部隊基地に集合。中隊長はここで待機。繰り返す。江戸幕府訪問隊の編成が決まった。梶原中隊、岩田、地佐山、永島さんは身支度を整えたら、一階の海上部隊基地に集合。中隊長は待機。いいな。」

「・・・」

「・・・」

「選ばれちゃったね。」

「うん」

「いこうか?」

「うん」

その時

「よう!!女の子を口説いてんじゃねーぞ。」

「紅蓮崎ってそんな奴だっけ?」

「・・・誰この人たち?」

「さっき呼ばれた梶原中隊の一員。右が相良亜久斗。左が渡慎。中が井上祐二。陸海空陸戦隊合同統一軍科の同期だ。」

「よろしく。」(可愛い。)

「よろしく。」(可愛い。)

「よろしく。(beautiful!!)

「よろしくね。」

正直言って紅蓮崎は思った。(こいつら邪魔だ。こいつらさえいなければ俺は夙ちゃんと・・・くそっ!!)

そして5人は歩きだした。


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