第壱拾壱話 責任
俺は日本を変えてやる。この腐るほどの長い間の、太平の世の中を根こそぎ。
しかし、それには誰かの協力が必要だ。
誰が・・・いいかな? ・・・・・いたいた。
「・・・・あなたしかいない。紅蓮崎さん。さっき聞きました。下関で欧米諸国と長州藩との戦争で、あなたは介入してしまった。欧米諸国の連合艦隊を全滅させてしまった。あなたは歴史を変えたという事実を真正面から受け止められますか?」
「それは・・・だけど俺は止められなかった。歴史は変わってしまった。」
「そうです。もうあなた方が知っている歴史は狂い始めたんです。もう戻れませんよ。このままあなた達が介入しないでいたら、今度はイギリス、オランダ、フランス、アメリカが大量の連合艦隊を引き連れて、日本は降伏。日本の先は植民地です。」
「そうなってしまうな。」
「あなたは歴史を狂わせた責任があるんです。現実から逃げないで下さい。淡路島にある技術があれば、日本はすぐに欧米を抜くでしょう。協力して下さい。日本を変えるにはあなた方の協力が必要なんです。お願いします。」
「でも、上の命令がない限り・・・」
「じゃあ、あなたは、上の命令で、欧米諸国の軍艦を沈めたのですか?もしそうだとしたら、介入するか非介入かで争っているの上の人たちは、決められていないのに命令を出したことになる。矛盾しています。」
「あれは俺の意思だ。」
「だからです。あなたには責任がある。この日本と、この時代の日本人の未来はあなたにかかっている。」
「解った…。出来るだけ協力しよう。まず技術提供だな。」
「おい、海・・・」
「亜久斗・・・止めさせないでくれ。これは俺の責任であり、そして俺の意志でもあり、俺の任務なんだ。どう考えてもおかしいだろ?これだけのちょうど良い設備が整った島がタイムスリップするなんて。これは、きっと日本を変えるための俺たちの使命なんだ。おれはこの日本を変えるためにこの人に協力する。」
「海・・・」
「止めても無駄だろう・・・。止まる男じゃないからな。」
「長官・・・それに藤浪先輩!!」
そこにはさっきまでいなかった先輩と長官がいた。
「今さっきの緊急会議、紅蓮崎のせいだけどな。幹部全員が集まって行われた。歴史に介入するか介入しないか。会議の結果介入することになった。たぶん江戸幕府に使者を派遣するときは君たちがなると思う。頑張ってくれ。日本の未来は我々にかかっているのだ。」
「はいっ!!」
そして、日本の改変が始まった。