第6話 フードコート戦争 二回戦
第6話 フードコート戦争 二回戦
12:55 教員室にて
「次の人どうぞー」
「(ガチャ)」
「伊藤君か、手短に話を終わらせるつもりだから安心してくれ。」
「はい、、、」
「クラス内はどう?慣れてきた?」
「まぁ、」
「まだ始まって1週間だからね。友達は出来た?」
「はい。」
「そうか、特に君に悩みごとはなさそうかな。学力も入試を見る限り十分と言えるぐらいだから大丈夫だろ。何か言いたいことはあるか?」
「特にないです。」
「わかった。ありがとう、」
「失礼します。」
「伊藤君、これからも努力に励んでくれ、」
「(ガチャ)」
(短かったなぁ)
生徒面談は以外にも早く終わった。確かに特に話という話もないからだと思う。
「伊藤さん、生徒面談ってどこでしたっけ。」
「教員室だ、お前は次の次だろ。そんな走らなくても良いだろ。」
「伊藤さんは頭が良さそうなのに甘いですよ。こういうのは5分前に着くのが常識ですよ。」
「そうかそうか。」
「(明らかに塩対応!!!)」
「そういえばお前は何て名前だ。」
「(同じクラスなのに!!)僕の名前は葛城悠太。葛城という苗字はクラスにもう1人いるので悠太と呼んでください。」
「わかった。俺は今から食堂行くからじゃあな。」
「了解です、」
ゆうたという名前はあまり好きではない。理由は幼稚園の頃の友達がその名前で小学生になった途端に話さなくなったからだ。
食堂にて
「たぬきうどん一つ」
今日もたぬきうどんを頼んでしまった。家の中では明日は違う物を食べると決めているものの、食堂に来た途端に妙にあの味を思い出して無性に食べたくなってしまう。そういえば今日、後ろの市川も同じ事を言っていた気がする、、、(なぜだ!!!)ここまでの出来事で何かがおかしいと感じた俺は真っ先に教室へ走った。もちろんたぬきうどんを食べてから。
次回予告 フードコート戦争 三回戦