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金剛闘気の使い方

遅くなってすいませんでした



情報の料金を支払ったあと、店をアリスと出た。

因みに情報量は全部で15,000Gだった。まぁ許容範囲だな。


そして今居るのはあの月光石が採れた広場だ。


「まさかここにログアウトポイントがあるとはねー」

「ログアウトポイントは結構あるのか?」

「うん、確か50くらい見つかってた筈だよー。私が知らないだけでもっと発見されてるだろうけど」


ログアウトポイントは条件を達成すると解放されるらしい。

ログアウトポイントは今までもかなり発見されているが、街から村や都市へと向かう大筋の道から外れると割とあるのだと。


未発見のログアウトポイントが多いのは、フィールドが広いのが主な原因だが、

解放されても時間経過で戻る場合もあるし、発見されてもアリスのような情報屋に売らない者もいるから把握が難しいという話だ。


「で、ここの情報売る?」

「うーん……ちょっと考えさせてくれ。フレンドと一緒に解放した場所だからな」

「ハクさん……私以外にフレンド居たんだ……」

「おい」

「あ、いやいや嬉しいんだよー」


ちょっと失礼な言葉に反応しながらも、考える。


そう言えばここを解放したとき、一定期間使えますとかアナウンスされたような気がする。


アリスの話であった、時間経過で戻る場合に該当しそうだ。


またあのイノシシが来るのか?

いやあの時よりは俺も成長してるし、前よりも善戦出来る筈だ。

ラドの助けが無くても。


「ねぇねぇハクさん。ここ、私にも使わせてもらってもいいかな?」

「別に良いぞ。隠してる訳じゃないし、そもそも俺だけの物じゃない」

「ありがとー!」


安心してログアウト出来る場所は大事だからな。

俺も使う時は使うとしよう。


「よし! じゃあ始めるよ」

「頼む」


話も終わり、『金剛闘気』の使い方を教えてもらう。


「まず、ハクさん。今はどうやって闘気を使ってるの?」

「普通に体に纏わせてる」

「あー、りょーかい。見事に私と同じ道を辿ってるねー」


どうやらアリスも最初はこういう使い方をしてたらしい。


「それでも普通の気力よりは効果が高いんだけどね。『金剛闘気』の本領はそんな物じゃないよ」


そう言ってアリスは近くに落ちていた石を拾う。


「見てて」


アリスは右手に石を持ち、左手をジャンケンのパーの形にする。

そして、開いた手のひらに右手を石を投げた。

例えるなら、ハンバーグの空気抜きのような形だ。


そんな事を考えていると、パァンッ! という音がした。


そしてパラパラと石の()()が落ちてくる。

石と手のひらがぶつかった結果、こうなった。

え? 


「これが金剛闘気の本領だよー」

「……すまん、どういう事だ?」


何も理解出来ない。

何が起こった? 確かに右手から投げられた石の速度はそれなりにあった。

だけど粉々になるほどじゃ無かったし、そんな速度だったとしても、まず手が無事じゃない。

俺の目には全く傷のついていないアリスの左手が映っている。


「ふふふ。『金剛闘気』をね、体の外に纏うんじゃなく、体の中に()()()()んだ。そうすると、体が凄く硬くなる。まさしく『金剛』みたいにね」

「巡らせる?」

「うん」


なるほど、使い方が違うという事か。

試しにやってみる。


「んー……ちょっと雑だね。『闘気』が外に漏れてる。『金剛闘気』は巡らせる密度が上がれば上がる程強化率も上がるんだ。だからもっともっと体の中で巡らせて」

「ぐぬ……」


難しい……

今までとは比較にならない難易度だ。

どうしても『闘気』が外に漏れてしまう。


「血流をイメージするとやりやすいよ」

「……分かった」


心臓から流れる血流のように『闘気』を回す。

流れを意識して……


「上手い上手い! やっぱりハクさんは速いねー。闘滅流をしっかり学んでるし」

「闘滅流、を学ぶと、違う、のか?」


闘気を回しながら、気になった所を質問する。


「うん。やっぱり私はいろんなのに手を出してるからねー。器用貧乏になる所が多いんだー」


アリスが器用貧乏?

あまりそう言うイメージはないが……

ぐっ、『闘気』が乱れた。


「いずれは息をするように自然に『闘気』を巡らせられるようにならないとねー」


乱れた『闘気』を制御するのに必死な中でそう言われる。

頑張らないとな。




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