表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
60/64

アリスの予想

遅くなってすいません。

難産だった……



「さて、後は情報として買えるかは分からないが、聞いていいか?」

「うん、大丈夫だよ。売れなかったり、知らなかったりしたらごめんね」


それは仕方ないので諦める。


「夜烏隊と勝負する事は可能か?」

「…………また破天荒な事やろうとしてるね」

「あのままやられたばっかりじゃ納得いかないしな」


目標になってくれた事自体には感謝してるが、結構怒ってるんだぞ?

いきなり刃を首に突きつけられたら誰でも怒る。


その理由もローズに近づいただけという理不尽なものだし。


「う~ん……予想になるからお金はいいよ。その分信憑性が低くなっちゃうけど」

「頼む」


俺よりもこの街に詳しいアリスの予想なら信用できる。

過信はしないが。


「分かったよ。夜烏隊は基本的に暗殺や諜報がメインの組織でね。だからまともに勝負するのはかなり難しいと思う」

「ああ」


そこは納得だ。

暗殺者って真っ向勝負するものじゃないし。


「だから、やり方を変えればいけるかも知れないね」

「やり方を変える?」

「うん。ハクさんを襲った夜烏隊はローズの護衛をしてたんでしょ? だったらローズの基本的に周りから離れる事は無いだろうし、ローズの周辺を探して夜烏隊を見つけて襲いかかればいいんじゃない?」


お、襲いかかる……

アリスも結構物騒な事考えるよな。


それが顔に出てたのか、アリスにジトーッとした目で見られた。


「はぁ……いやでもこれくらいじゃないと相手してくんないと思うよ。向こうは戦う必要なんて無いし」

「まぁそうなんだがな」

「急に襲われたのはハクさんなんだし、やり返しちゃえ」

「えー……」


清々しい笑顔でそう言うアリス。

まぁ、そうなんだけどな。

そこでアリスは真面目なトーンで話出す。


「それに夜烏隊は表向き存在しない組織だから、襲いかかったって理由で指名手配とかはされないと思う」

「そういう物なのか?」

「うん、前に夜烏隊が仕事してるのを見た事があるんだけど、そんな感じだったよ。流石に使い捨てにはしないけど、そこまで大事でもない感じだった。言うなら駒として使ってたね」

「結構怖い組織だな」


いや、暗部なんだから当然なのかも知れないけど。


「国を第一に動くからね。国に対して害意が無いって最初に示すのが大事だと思うよー」

「分かった」

「あっ、一応これは()()だからね? 普通に指名手配される可能性もあるからね?」

「それは覚悟してる。どっちにせよ、あまり今と変わらないからな」


ゲーム開始時点から顔見られたら騒ぎになるんだから正直変わらん。追われたら撃退してやる、くらいの気概はある。


「ハクさんって時々ツッコミ辛い自虐ネタ言うよねー」

「事実だろ?」

「まぁそうなんだけどさー、って認めちゃったじゃん!」

「ははは」


とてもさっきまで襲撃の話をしていたとは思えない和やかな空気が流れる。


ま、どちらにしても、今はまだ敵わないだろうし、まだまだ修練を積むだけだ。


「じゃあ、そんな破天荒なハクさんにアドバイスしてあげようかなっ?」


そう言ってカウンターを飛び越えてくるアリス。

アドバイス?


「あれ? ハクさん、私は闘滅流の師範代って事忘れてる?」

「あ」


失礼ながら忘れてたよ。


「全くもう……」

「悪い」

「まぁ良いけどね。老師に『金剛闘気』は教わった?」

「……教わったと言われると怪しいな」


金剛闘気を使えるようにしてもらっただけだ。

何となく気力操作と同じように使ってる。


「やっぱりかー……じゃ、私が老師に代わって教えてあげよう!」


フンスと張り切るアリス。

なんだろ、どことなく不安だ。

いや、闘滅流の師範代なんだ、信じよう。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
勝手にランキングに登録しています。気が向いたらクリックして貰えると嬉しいです。 小説家になろう 勝手にランキング
― 新着の感想 ―
[一言] やられたらやり返す! いいねぇ!
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ