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ログインと厄介な事実

《冒険をお楽しみ下さい》

アナウンスの後、一瞬の浮遊感が訪れ着地する。

目の前には噴水がある。そして周囲には光の中から人がどんどんと現れている。

俺と同じ、第三陣プレイヤーだろうか?


《称号スキル『大罪人の息子』により、スキル『身体能力上昇』を獲得しました》


《称号スキル『生まれながらの罪人』によりスキル『見極めの眼』を獲得しました》


よし、スキルを獲得できたな。

効果の確認だ。


スキル『身体能力上昇』

身体能力が上昇する


そのまんまだな……

身体能力が上昇するってどういう事だ?

似たスキルを知っているが、それは『腕力上昇』や『脚力上昇』などだ。全部がバランス良く上昇するという事かな?

後で試してみようか。


スキル『見極めの眼』

その眼は、対象の敵意を見極める。

この技術を手に入れるまでどんな事を経験したのか、

本人にしか分からない


本人にも分からないけどね。

けど、かなり使えそうなスキルではある。聞いたことがないし、もしかしたらレアスキルかもしれないな。

まぁそれを補って余りあるデメリットを背負っているわけだが。

俺は視界に浮かんでいるアイコンからステータスを出す。


ステータス

プレイヤー名 ハク

状態 正常

SP20/20

スキル

格闘術 気力操作 忍び足 逃げ足 スリ 気配感知 身体能力上昇 痛覚耐性 見極めの眼


称号スキル

大罪人の息子 罪人の証 生まれながらの罪人


装備

・古ぼけた外套


好感度マイナス500




SPはスキルポイントの略でスキルを使うために必要になる。

魔法を使うプレイヤーは、ここにMPマジックポイントが加わるらしい。

そしてまだ始めたばっかりなのにスキルが増えた。

ちょっとお得。


「ねえ、あれって……」

「うおっ なんだよあれ……」


ん?なんだ?

周りが少し騒がしい。何かあったのかと、辺りを見回すと周りのプレイヤーと目が合い、逸らされた。

この騒ぎ……俺が原因か?

でも何でだ?

俺は悪い事をしていないし、好感度マイナス500の事も他のプレイヤーには分からないはずだ。

そこまで考えた時、ある可能性が頭に浮かんだ。

まさか!

俺は急いで噴水に駆け寄り、水面に写る自分の顔を見る。

そこには、顔に複数の()()()()()が刻まれた俺の顔があった。

心当たりは一つだけ


称号スキル『罪人の証』

罪を犯した者に刻まれる、罪の証

犯した罪によって証は変わる

効果・好感度マイナス200


刻まれるってそういう事か!

まるで江戸の罪人じゃないか!


とにかくこの場を離れよう。

騒ぎが大きくなると、何が起きるか分からん。

俺は、噴水広場から全力疾走した。

思ったより速度が出た。これが身体能力上昇の効果か? 逃げ足の効果もあるのかも。


いや、今はそんな事はいい。

そういえば、装備に外套があったな。

気休め程度たが、フードの部分を被る。


そして、見つけた家と家の間の路地に入って一息つく。

何とか人通りの少ない場所に来れた。

しかし、迂闊だったな。もっと称号スキルを見ていれば直ぐに気づけただろう。


反省だな。

他に刻まれているところはないか、確かめる。

残念ながらあった。肩から手の先までと腰から足先まで、更に胴体の部分に黒いラインが刻まれていた。


いや、やり過ぎだろ。ほぼ全身じゃないか。

どんだけデカい罪を犯したんだよ俺の親は。

その罪人の子供ってだけで()()だぞ。


どんな罪を犯したのか気になる。

まあ、それは後で調べれば良いだろう。

これからどうしようかな……


初心者はまずはフィールドに出て、街の近くのモンスターを倒すのが普通らしいが、

俺、外に出られるのか?街は高い城壁に囲まれている。

街を俯瞰すると、

中心に王城がありその周りに街が広がり円形になっているらしい。


そして街から出るには、東西南北にある門をくぐらないと行けない。

そこで問題になるのが、俺の好感度マイナス500だ。

出れるのか?

まさか出れない何て事はないよな……ありそうで、怖い。

まぁ、とりあえず行ってみないと分からないか。


よし。

いざ、フィールドへ!





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