表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
リーンの日常  作者: Irene
6/40

とある父娘の車内会話 

某月某日車の中で。


「暇だ!」


っと、ピコピコdsで遊びながら私の父が言い放ちやがりました。


「お父さん、其れ喧嘩売ってるんですか?

今の私は買いますよ?元の五倍くらいで。」


皆さまこんにちは、リーンです。


ただ今アテネの渋滞に巻き込まれています。(遠い目)


…先ほどから何回か他の車と衝突しそうになっているのですが如何どうしましょう?


其れと父が仕事の報酬である某携帯獣(黒バージョン)のソフトで遊んでるのですが!

其れを手に入れるのにどれ程の書類を処理したと…

もう泣いていいですか…せめてセーブデータ消さないでくださいね…


「厭きたんだから仕方ないだろ?

後右側のバスが接近してるぞ?もっと左に行け。」


「無理ですってば!こっちにはトラックが結構ギリギリのトコにいるんですよ!!」


(注意:ギリシャは左ハンドルです、日本と同じ右ハンドルはヨーロッパではイギリスだけです…たぶん。)


「何でお前のノーノ(名付け親のことです)の家はややこしいトコにあるんだろうな…

いい加減引っ越せ!」


ぽいっ  って!!


「いや私に言われても…ノーノ曰く交通の便がいいそうですよ?」


dsを後部座席に放り投げないで下さい!!

いくらコントロールが良くても、勢いつけ過ぎて、どこかに当たって壊れたらどうしてくれるんですか!?

どうせ新しく買ってくれないんでしょう!!


「暇だからリーン!テストしてやる!」


「は?!何ですかいきなり?」


「さて何を聞こうか…」


「スルーですか?スルーなんですか?!」


もうヤダこの俺様…


「そうだなせっかくアテネにいるんだ、其れに関したことを聞こう!

後、右側にノーヘルの親子二人乗りのバイク通るから気をつけろ~」


「もう、如何にでもシテクダサイ…

あ、本当だ危ないですね~。あーあ、片手にコーヒーも持って…そのうち警察に捕まりますよ?」


いい大人は真似しないでくださいね?

子供もダメですけど。


「で、だ。アテネにいるんだからやっぱこの質問だよな!

この町の名前の由来を面白おかしく簡潔に答えろ!」



「すでに質問ではありませんよね?疑問符ついてませんよねえ?!」


「早く答えろ、ノーノの家に着くまでいくつ答えられるんだろうな~?

あ、次右折な~」


「ええ?一問じゃないんですか?!っと此処を右折ですね?」


「当たり前だろ?後はしばらくまっすぐだ。」


「オッケーです。まあ、運転中は暇ですし…


さてさて、面白おかしくですか…」


ディア達が突っ込むような感じにすればいいんでしょうかね?



「まあ、いちばん有名な神話の方でいいですね。


事の発端は二人の神でした。

方や海の神ポセイドン、そしてもう一方は英知の神アテナ。

二人はケクロプス王、当時の首都を統治していた者ですね、

にどちらに守護神になってほしいか聞いたんです。

押しかけ女房ならぬ押しかけ守護神ですね!」


…もう始まりの時点で王が不憫というかなんというか…


「確かにな、しかもその二人の神は喧嘩っ早いから断れねーし。

…憐れだなオウサマ。お、ちょうどいいや、次タクシーと同じとこまがれ。」


「ですよね~

ってもう少し前に言ってください!!通り過ぎるとこでした…


彼の方々の要望を断ったら断ったで町破壊エンドですもん。


まあ其れは置いておいて、

ケクロプス王もバカではありません、

街の利益となる贈り物をした方の神の名前を使うと言いました。」


「まあ、其れくらいしたたかじゃないとオウサマなんてできないよな。

しかも贈り物だから後から返せって言われないし。

次の信号右でその後すぐ左な。」


「うえ?!急に言わないで下さい!!

えっと此処右で次どっちでしたっけ?

あ、こっちですか。

…もうヤダこんな複雑な道…」


一人だったら確実に迷子になってますね…

この前はうっかり違う県に行きましたねえ…

おかしいです、携帯のマップ機能が示した道に行ってたはずが…


「余計なこと考えるなーまた迷うからなー。

後は道なりに行け。

ほらほら、話しが途中だぞ?」


「は~い…で、それぞれの贈り物ですが…


まず最初に贈ったのは海神ポセイドン。

彼はその手にもつ三つ叉の矛で地面を突き、

塩水の泉を作ったんです。


…あまり重要性が無いと思うのは私だけですかね?


住民達はさぞかし微妙な顔をしていたでしょうね…」


だってちょっと行ったら海ですよ?

海産物も塩取れ放題…

正直塩湖っていりませんよね?


「いや実際必要性すらも無いだろう、アレだナルシストだ。


海の神だからそれ以上のものは無いって思ったんだろうよ。

違う場所なら需要があったんだがなあ…」


「海から遠いとことかなら泣いて喜ばれますよねえ…

やはり脳筋…いやでも聡明なとこも…ありましたっけ?」


思い浮かびません。


「ひでえなおまえ。」


「えー、

そして英知の女神アテナ、彼女の贈り物は小さなオリーブの木でした。

当初からオリーブは平和と繁栄の象徴だったので大層喜ばれましたね。」


うーん…やはりミドルネームが同じだからか彼女の方に肩入れしてしまいますねぇ…

まあ、いいでしょう!


あとお父様、小さい声で、ごまかしたな、とか言わないでください。

そういう時は心にしまっておいてくいださい。


「後オリーブで色々出来るからな。商魂逞しいからなアテネのオウサマってやつは。」


王様のニュアンスがあれですねお父様…つっこみませんが。


「商人の町でもありましたからね~

いまもですけど。

オリーブなら塩やお酢に油に漬けてよし、

オリーブオイルにするもよし、

石鹸にするもよし、

ペーストにして使えますし…

便利ですよねえ、オリーブ!


ちなみにこの結果に大層お怒りになったポセイドンは、

アテネにずっと水問題で苦労するように呪いをかけたらしいですよ。」


アテネの水が飲めないのもそのせいだとかそうじゃないとか。


「イキナリ押しかけて、断れないことを知ってて難題吹っかけて、挙句の果てに逆切れして呪うって

…理不尽だなカミサマってやつは。神話作ったやつすげー性格悪いぞ?絶対。」


「其れ前にディアが言ってました…」


「そういえば日本の首都は東京だよな?名前の由来ってナンだ?」


「其れを私に聞くんですか?」


てか話題が飛びましたねえ…

もはや違う国ですよ…


「何だ答えられないのか?お前の母さんの故郷だぞ?

ハーフなら其れ位知ってて当たり前だよなぁ?」


ニヤニヤしながら言われるのがこんなに腹立たしいとは思いませんでした。

あとあなたの中でハーフはどういう存在ですか。



…私知ってますよ?母にアプローチするために、必死に彼女の地元の神話や歴史調べてたこと。

で、それをネタに話しかけたり偶にわざと違う知識を言って母に直されてデレデレしてたとか…


ノーノの家に着いたらその時のこと語ってもらいましょうかねえ…

ですが今は…


「その挑戦受けてたちましょう!

前に好奇心で調べましたからね!!


もともとは江戸と呼ばれていたのですが、

江戸の町奉行支配地域を管轄する東京府が設置された時、

つまり1868年に今の東京と呼ばれるようになりました。


最初は【とうきやう】と正式に呼ばれていてようですね。

他にもイロイロな訛りというかなんと言うか…

まあ、そんな感じでイロイロな呼ばれ方をされていたのですが、

新聞の発達によって徐々に東京が定着したようです。

ちなみにもともとの書き方は東亰、今使われてる京の俗字でした。

なんでも、中国にも東京という地名があったので、それと間違えないための処置だったといわれております。」


「何だ神話とかじゃないのか…つまらん。」


「何を期待していたんですか?」


「や、なんかこう妖怪とか出てくる話?」


オヤジが首を傾げないで下さい、似合っていて少しムカつきます。

これだから童顔は…


「所でお父様、次の十字路はどこに行けば宜しいのでしょうか?」


何故むこうを向くんですか?マサカとは思いますが…


「道順、忘れましたね?そうなんですね?」


「だってだってこっち来るの五年ぶりなんだもん!」


「もん!とかいい大人が言わないで下さい!!車停めますからノーノに連絡してください!」


「え~そんなことしたら笑われるじゃないか!」


「このまま道が分からず、

せっかくチケットの取れたサッカーの試合に間に合わないのと、

恥を忍んで道を聞き試合に間に合うのと、どちらがいいですか?」


「き、究極の選択…!!」


…ほおって置いて自分で電話したほうが早いですね…


ぴっぽっぱ…


「あ!もしもしノーノ?道に迷ったからちょっと助けてくれません?今ですね…_」


ちなみに目的地は目と鼻の先でした。


チャン、チャン!


(気づきましょうよ!!)

渋滞の時って暇ですよね!

色々話しちゃいますよね!

ね?ね?

そして前にも言いましたが最後実話です。

目と鼻の先でした。


感想お待ちしております(ぺこり)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ