卒業したくない気分
第2回目のスクーリングは、
1時限目の『 科学と人間生活 』
2時限目の『 社会と情報 』
の、午前中のみであった ( 第1回目のスクーリングは、授業がなかったので登校はしなかった )。
徐々に、学校に滞在する時間が短くなっていった。
共に入学した生徒達の中には、学校に来なくなった者も数名いた。また、千葉大宮高等学校は入学が年に数回あるので、知らない顔も増えていった。
スクーリングも週に3回実施されるという関係か、皆、登校日が一定ではない。ただでさえ、女子生徒の顔をなかなか覚えられない私は、スクーリングの度に、話しかけられたり挨拶されると、いつも初対面のように対応してしまった。
いきなり話しかけられたりすると、
( 誰だったっけなぁ… )
と、名前を思い出せない。
みんな、ニシノカナだった。
男子生徒には、
「よう、ジュースでも飲むか」
と、威勢がよかったが、女子生徒に対しては、
「うーん、よく分からないなぁ…」
「そうだね」
と、タジタジになっていた。
「えっ!うそっ!マジ、すごくね」
を連発されると、
「うーん」
と、タジタジになった。
自身の授業回数も少なくなり、以前のように、終日、学校で過ごすことがなくなった。子供達と、顔を合わせる回数も徐々に少なくなった。
卒業したくない気分になる時があった。




