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勉学との出会い

分類センターでの様々な調査や学力テスト等は刑務作業の合間を見て行われる。


ある時の面接終了前に、


「ところで、お前は刑期が長い」


と、言われた。

担当調査官は続けた。


「受刑先は、多分、岩手の刑務所になるだろう。ここにある身分長には、中学在学中に少年院に収容され、卒業も少年院内となっている」


「はい」


と、私は返事を返した。

担当調査官は、


「そこでだ、これは、お前次第だが、岩手に行ったら、その長い刑期を利用して、勉学に打ち込んでみんか?岩手に行って、真面目に務めれば、岩手県の県立高校の通信課程に受刑者の身分で入学することが出来る制度がある」


私は黙って聞いていたが、担当調査官の話に徐々に引き込まれて行った。


担当調査官は、


「正直言うと、お前の学力診断の結果は、小学生並みだ。長い刑期を利用して、いろんな事を学んでみてはどうだ」


と、言った。



舎房に戻った私は真剣に考えた。


勉学に打ち込むなんて、少しも考えた事は無かった。


( 掛け算すら満足に解らない俺が高校の通信教育なんて出来る訳がない )


そう、頭から決めつける自分もいたが、もう一方で、


( これは、絶好のチャンスではないか。このチャンスを逃したら、もう2度と、勉強するチャンスは巡ってこないのでは )


と、考える自分もいた。


( やってみるか… )


勉学に対する思いが、次第に強くなっていった。





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