文武両道
少しずつ生活に慣れてきた。健康的な生活を送っているせいか体重も増え、日々の筋トレ成果か、筋肉もつき始めてきた。
初等少年院では、午前中は、院内の学校へ通い、各クラスに別れて、教員免許を持った教官から授業を受ける。
クラスは、
『 Aクラス 』
『 Bクラス 』
『 Cクラス 』
に別けられていた。このクラスに別けは、考査期間に実施される学力テストの点数によって振り分けられる。早い話、Aクラスが1番頭が良い。
当然、私はCクラス。授業内容もそれぞれに応じて違ってくる。私は、このクラスで小学校低学年で学ぶ、足し算や引き算と格闘した。
午後からは体育がメインで、晴れた日はグラウンドを何周も走らされる。雨の日は体育館でサーキットトレーニングと称する筋力トレーニングをやらされた。腕立て伏せに始まり、腹筋、背筋、スクワット、バービーステップ、花火を主に、繰り返し繰り返しやらされる。それも、半端な回数ではない。各50回ずつ、繰り返しやらされるのである。
2セットまでは、息が切れずに何とかこなせたが、3セット目のバービーステップや花火などの、足腰を鍛える運動からは回数を数える声も出なくなってくる。
初めて、このサーキットトレーニングを経験した者は、まず、夕食が食えない。気持ちが悪くなって、しばらくの間横になる者がほとんどだった。




